【No. 1032】書かないからダメなのだ。

僕は勤めている学習塾で、講師と同時に営業マンとしても活動しています。

新しいお問い合わせがあると、初期対応から体験授業、クロージングまで、文系科目の体験授業以外は、ほぼすべて担当しています。昨日も、先日体験授業を受けてくれた方に、入会意向を確認するために電話をしました。

もともと電話する予定だったのですが、時間指定まではしていませんでした。お客様は午前中に電話が来ると思ってしまったそうですが、僕は夕方に電話をかけました。

すると保護者さんより「電話がかかってこなかったので、やめようと思っていました」と言われました。

んんんん?どゆこと?電話がかかってこなかったから、やめるとは?

詳しく尋ねると、生徒さんは他塾でも体験をしたものの、僕以外の先生はあまりピンとこなかったそうです。しかし、僕の授業料が最も高かったため、生徒本人は価格に悩んで決断を迷っていたとのこと。そして、午前中に電話を待っていたが、お昼になっても来ないので「流れたと思った」と感じ、そもそも塾に入るのをやめようと結論付けたとのことでした。

少なくとも入塾したいとは思ってくださっているようで、電話時には外出してしまっていた生徒さんに、改めて意向を確認して電話する約束をして電話を切りましたが、ずっと頭にハテナマークが浮かんだままでした。

ここまで書いてきて、やっと、なんとなくわかってきましたが、
「流れたと思った」という言葉が、聞いた直後は、本当に理解できませんでした。同僚にも相談しましたが、やっぱり理解できませんでした。

もし立場が逆で、相手が、僕の塾に働きたくて応募し、その合否が電話で伝えられるという状況なら、「電話がかかってこなかったので『流れたと思った』」と感じるのは理解できます。

しかし、今回の場合は全く逆で、僕は売り込みたい立場です。合否を待つ側は僕なのです。購入意向があれば、買ってもらいたいと思っています。判断は当然、相手方にあります。なのに、営業する側から「流す」ってなんだ?

「流れたと思った」と電話ごしで聞いたその場では、言葉の意図を全く理解できませんでしたが、

理由を考えてみると、いくつか思いつきます。

・まず「どうしても入塾したい」とまでは思わせられなかった
・塾側にも入塾可能な基準があり、それに満たなかったから電話がかかってこなかったと判断されてしまった(そんな基準はありませんが)
・営業側から連絡されないと決断できない場合がある
・言葉では僕への高評価を伝えてくれたが、本当は入塾するつもりはない

詳しくは書きませんが、いろいろと改善策も見えてきました。

ここまで書いてくるまでは本当に理解できませんでした。

電話中の声の調子から、前向きに検討してくださったことは感じていたのです。だから、営業する側から「流す」ってなんだ?と理解できませんでした。

でも、実はこれは2回目でした。

前回は、別の方ですが同じように、入塾したいと思っていたけど、こちらからの電話がなかったので、他塾に決めたという断りをいただいたことがありました。その時はこんな風に書くこともせず「営業されるのを待つって、どうゆうことだろう。変わった人もいるもんだなぁ」くらいに捉えていただけなのです。

でも、書いてみることで頭が整理されてきています。前回はただ無かったこととして無視しましたが、今回は次の行動が見えてきました。

書くこと。ほんとに大切だ。

頭にビックリマークやハテナマークがついたら、書くチャンスです。普段生活していておぼろげながら見えてきた何かを、書かずにそのまま忘れることも可能ですが、なにかに気づいたのなら、なにかの改善の種なのです。でもか書かないとすぐに霧散してしまいます。

お!とか、ん?とか、おぼろげに気づいたときに、最初は意味が分からなくても、書き留めて、丁寧に見つめると何かが見えてくることがあります。

これでまた営業マンとして経験値が溜まったと考えて、次に活かしていきたいと思います。

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