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ファンネームに学ぶカスタマーサクセス

はじめに

皆さんこんにちは。マーケ・営業プロセス向上委員会のバーチャンです。
ジャニーズ事務所の社名変更を背景に、同社に所属する「ジャニーズ WEST」も「WEST.」へとグループ名を変更しました。国内の誰もが知る企業のニュースとあって、メディアのトピックで連日取り上げられており、X(旧Twitter)では「WEST」が一時トレンドで世界1位になっていたそうです。
実はこの改名、グループ名だけでなくファンの名称(ファンネーム)についても影響が出ているそうです。以前まで、ジャニーズWESTのファンは「ジャスミン(ジャニーズWEST→ジャニスト→ジャス民→ジャスミン)」と呼ばれていました。現在、そんな「ジャスミン」たちがグループの改名を受け、変わらぬサポートの表明とともに、自分たちの呼び名を今後どうしていくかについての議論でSNSを賑わせているようです。
社会的評価の変化を問わず積極的にグループを支えていこうというファンの存在は、「WEST.」にとって非常に心強いものでしょう。
今回はファンネームとファンネームが持つ影響力についてカスタマーサクセスの文脈から考えてみましょう。


ファンネームとは

まず、ファンネームとはなんでしょう。
ファンネームとは、特定の人物や事象の支持者や愛好家(ファン)ごとの総称で、そのバリエーションは豊富です。
下表に国内の代表的なものをほんの一部記載してみました。

ファンネームの例

芸能、スポーツ、芸術、料理と多岐にわたるジャンルでファンネームがあることが分かりますね。
また、言葉遊びが凝らされていたり熱中度が伝わってきやすいものはユニークで面白いですね。
皆さんも一度聞いて記憶に残っている、ついつい口にしたくなるようなファンネームがあるのではないでしょうか?

ファンネームの影響力

こうしたファンネームたちは、皆さんの日常とどのように関わっているのでしょうか?ファンネームの持つ影響力について検討します。
筆者が調べたところ、ファンネームには個人レベルに見られる影響力と集団レベルに見られる影響力があるそうです。

A. 個人レベルに見られる影響力

ファンネームを自称する人は、購買意欲が高まるそうです。商品を単なる機能と見なすのではなく、自分自身を表現するものとして捉える人の方が購買意欲が高いことは想像に難くないですね。

B. 集団レベルに見られる影響力

ファンネームを自称する人たちは、SNS上などでファンネームをハッシュタグに用いながら活発に発信することにより、支持・愛好する対象のトレンド性を高めているそうです。冒頭で触れた「WEST」がX上でトレンド世界一となったことはその代表例と言えそうですね。

ファンネームとカスタマーサクセス

では、これらファンネームが持つ影響力についてカスタマーサクセスの文脈から考えると、どのような解釈が可能でしょうか?
前述のA、Bそれぞれはカスタマーサクセスのキーワードを用いると以下のように表現できます。

A'. 心理ロイヤリティの向上

ファンネームを自称し、購買意欲が高まっている人は、心理ロイヤリティが高まっている状態といえます。
心理ロイヤリティとは、顧客があるブランドや商品、またはサービスに対して感じる「信頼」や「愛着」のことで、1回限りの購買や利用ではなく、顧客が長期的に愛着を持って利用してくれるかどうかを判断する際に重要となる指標です。

B'. 行動ロイヤリティの向上

ファンネームを自称し、SNS上などでファンネームをハッシュタグに用いながら活発に発信することで、支持・愛好する対象のトレンド性を高めている人たちは、行動ロイヤリティが高まっている状態といえます。
行動ロイヤリティとは、顧客が商品やサービスに対して行う行動を示し、実際に購買したり人に勧めたりすることで、「信頼」や「愛着」を行動に繋げているかどうかを判断する際に重要となる指標です。

おわりに

ここまでファンネームが影響力について検討してきましたが、実は、カスタマーサクセスとは、ロイヤリティの向上に他なりません。
企業やブランドが最も獲得・維持を目指すべき対象は、心理ロイヤリティと行動ロイヤリティがいずれも高い状態にある顧客(=ロイヤルカスタマー)です。
これは言い換えると、ロイヤルカスタマーを増やしていくためには、現在の顧客のなかでどちらかのロイヤリティが低い層、どちらのロイヤリティも低い層に対してはなんらかの手を打つ必要があるということです。
マーケティングや営業においてロイヤルカスタマーの獲得を目指す際は、二つのロイヤリティを同時に向上させうる施策として、ファンネームの命名も検討してみてはいかがでしょうか?

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それでは、また次回の記事でお会いしましょう。

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