「MINAMATA」

凄く面白かった。
映画ってコレだよね!
わざわざ遠くまで足を運んで映画館で見て良かった。

Fukushima50や太陽の蓋を観た後だったので出たしからその奥行きの圧倒的な違いにびっくりした。映像、色彩、お話、音響。
いや、この2本は家で観たしMINAMATAは映画館だったので、この感じは勘違いかもしれないけど。

ジョニーデップ凄いな〜
最後まで分からなかった。
あとチッソの社長が出てきた時「まさかここにも國村さん?!」「あら、やっぱり」「こういう役する人って國村さんしかいないのかっ」ってクスッとしちゃった (^◇^;)

水俣は今もまだ終わっていない
的な最後の字幕に驚愕した
帰路でめっちゃぐぐった

「史実とやや違う」「エンタメ化されてる」「写真家ユージンスミスの話と水俣病の話しと同時に描こうとして両方失敗してる」 とか言う人もいそうだけど、私はそれとは真逆な印象。

そもそも世の中には真実なんてなくて、真実はその見られる方向や時間でまるで姿を変える。そしてそのそれぞれ全てが真実。チッソ社長にも社長の真実があったはず。
ピントを合わせれば合わせるほど真実から遠ざかってしまう。だからこそ余白を残し、観るものに委ねる事はとても大事だし、写真家と水俣病とを同時に描いていくのは素晴らしいと思った。
もしなにかに強くピントがあたっていたらそれは肩のこる作品になってたかもしれない。大声で叫べば叫ぶほど人の心には響かない。

そんな中、強くピントを合わせた映像が不意に紛れ込む。心に飛び込んでくる。

作り手の技にまんまとやられてしまったわけなのだが。
最高の作品。


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