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年末年始 2023年読書メモ 就活生おすすめの書籍6選

人生で一番長い年末年始休暇を頂いたので、思う存分読書に時間を費やしました、その中でおすすめな本をご紹介したいと思います。

50歳になっても未知な事を知るのはワクワクするので、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

1位 新しい世界の資源地図―エネルギー・気候変動・国家の衝突

ダニエル・ヤーキンの大著
最新のエネルギー問題と最新の地政学をまとめてアップデートできる本です

2014年、パーミアンの産油量は、最低を記録した2007年には85万バレルだったのが、200万バレルまで急増した。これは米国の総産油量のおよそ25%を占めた。要するに、新しい技術の登場によってテキサスはごく短いあいだに変貌を遂げ、並外れた成長の軌道に乗ったということだ。2009年1月から2014年12月にかけ、テキサス州の原油生産量は3倍以上増えた。この時点で州の産油量は、メキシコの産油量を上回り、さらにはサウジアラビアとイラクを除くOPEC加盟のすべての国の産油量をも上回った。非在来型革命は石油資源の地図をも描き換えた。パーミアン盆地の「スプラベリー・ウルフキャンプ」と呼ばれる一帯は、サウジアラビアの巨大油田、ガワール油田に次いで、今や世界で2番目に大きい油田と見なされた。イーグル・フォードも、クウェートのブルガン油田やサウジアラビアの別の油田に次いで第5位に食い込み、ロシアの石油力の拠り所になっているサモトロール油田を抜いた。米国は復活し、再び世界の主要な石油のプレーヤーに返り咲いた
ダニエル・ヤーギン. 新しい世界の資源地図エネルギー・気候変動・国家の衝突 (Japanese Edition) (p.49). Kindle 版.

米国・ロシア・中国の資源問題を過去から現在に至るまで分かりやすく記載してくれています。 資源問題から地政学を手取り早く理解するにはこの1冊で十分かと思います。 2023年エネルギー問題・環境問題に取り組む人には必読の本だと思います。

2位 外資系コンサルが実践する 図解作成の基本


これは読書ではないですが、私がVC時代に先輩から教えてもらったメソッドがここに全て網羅されていました。部下に参考書として使ってもらいたい書籍です。

3位 キーエンス解剖 最強企業のメカニズム

社員の平均年収が2000万円の企業、キーエンスの内情を細かに説明してくれます。真似しようと思ってもなかなかそうはいかないです。


キーエンスの営業担当者は「過密」ともいえる1日を過ごす。週2日ほどの「社内日」は、例えば午前8時半に出社した後、午前中は電話やメール、オンライン面談などの顧客フォローをこなす。午後は商品の提案や外出アポ取り、見積もり作成などに充てる。電話は1日当たり30~80件ほどに及ぶという。週3日ほどある「外出日」には、1日5~10件のアポを詰め込むのが当たり前。あるキーエンスOBは「5件以上ないと、そもそも外出が許されなかった」と話す。徹底した合理化のためだ。「新人時代、1日2件しかアポが入らず、せっかく入ったアポを泣く泣くキャンセルした」とも証言する。出先のアポでは、新商品の提案から技術サポート、コンサルティング提案などをこなす。件数の多さと商談の質の高さを両立できるのは、「1000本ノック」のようなロープレで商談時の振る舞いを体に染み込ませているからだ。
西岡 杏. キーエンス解剖 最強企業のメカニズム (Japanese Edition) (p.41). Kindle 版.

4位 SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略

著者がとても懐かしい人でした
著者は保田 隆明さん、僕がVC時代によくセミナーで登壇さえれてた方で、その当時はとてもフランクでそんなノリでセミナーやるんだという衝撃を受けた方。
リーマンブラザーズに在籍されていた方、当時のブログまだありました
これ僕は日系投資銀行にいたのでいつも読んでました


日本企業が重視するESG評価機関次に、ESG評価機関の評価手法について概観しましょう。主要なESG評価機関のあいだでも、評価手法や評価結果に大きな違いが出ることは第4章でご紹介したとおりです。したがって、すべてのESG評価機関からの評価を上げようとすれば大変な社内リソースが必要です。そこで、ある程度ターゲットを絞って対応するのが現実的ですが、日本企業では、まずはGPIFが採用しているMSCI、FTSE、S&Pグローバルが対応したい評価機関の候補になっています。GPIFが日本企業を対象に行なったアンケート調査の報告資料1によると、それら3つの評価機関の中では、日本企業はMSCIとFTSEと比較的頻繁に対話をしていることが報告されています(それぞれ27.2%と26.3%)。MSCIとFTSEのESGスコアの相関係数が低いことは第4章で触れたとおりですが、それは両者の評価手法に大きく影響を受けているものと考えられます。たとえば、MSCIは、MSCIが重要だと考える特定の項目(キーイシュー)を中心に評価付けを行っており、業種によって重視される項目は大きく変わってきます。
保田 隆明,田中 慎一,桑島 浩彰. SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略 (Japanese Edition) (pp.322-323). Kindle 版.

そういえば2006年当時はこんな書籍も出してました
この本は投資銀行ってどんな感じなの?という問いにわかりやすく漫画で描いています

5位 新解釈 コーポレートファイナンス理論――「企業価値を拡大すべき」って本当ですか?

初心者向けにわかりやすく書いてくれてます。
社会人スタート切ったビジネスマンにおすすめの本
僕も改めて読んで勉強になりました。
こういう本が2004年当時にあったらよかったと思わせる本

このくだり面白かったです
「人間はな、一生をかけてその才能を最大限活用して、世の中に貢献しなければならないんだよ。授かった才能を与えられた生涯のうちに活かしきったとき、この世から神サマに召されていくのさ。それがキリスト教の考え方なんだ。どうだ?ROEに似てるだろ?株主から出資された資本を最大限生かしきるのが企業ってわけだ。だから欧米の投資家は与えられた資本に対するストックの利益率にこだわるんだ。売上に対するフローの利益率しか見てない日本企業が到底理解できないのは宗教の違いなんだよ」
宮川 壽夫. 新解釈 コーポレートファイナンス理論「企業価値を拡大すべき」って本当ですか? (Japanese Edition) (p.223). Kindle 版.

6位 戦略を、実行できる組織、できない組織

何をすべきか」ではなく「どうやるべきか」に焦点を合わせた本
リーダーになる人には必読だと思う。

アップル社がさまざまなメディアで米国における過去一〇年間の最優秀企業に選ばれたとき(7)、当時の最高執行責任者(COO)ティム・クック(現CEO)は、会社の株主にこう話した。「私の知る限り、当社は最も焦点を絞った企業です。毎日、良いアイデアを不採用にしています。製品の数を絞り、それに全精力を注ぐために、ずば抜けたアイデアさえ採用しないこともあります。アップルの製品のすべては、皆さんの前の小さなテーブルに並べられるでしょう。それでも当社の昨年の売上高は四〇〇億米ドルにものぼるのです」(8)良いアイデアを頑としてはねつけるアップルの姿勢が、競合他社をことごとく蹴散らしたのである。我々は以前、アップルのiPhoneと競合する製品のメーカーと仕事をしたことがある。iPhoneと競える新しいインタフェースの開発責任者(なんと過酷な任務!)と会ったとき、彼はまるで意気消沈していた。「フェアじゃないですよ」と頭を振りながら言う。「国内外の事業でうちは四〇種類以上の電話をつくっている。あちらは一つだけなんですから」これ以上に的を射た指摘はないだろう
クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (p.62). Kindle 版.

一応順位付けたけど全部等しくじっくり読む価値のある本です。


以上

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