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ワールド・カフェを成功させるための3つの注意点と具体的な解決策

ワールド・カフェは新たな視点やアイデアを引き出すための有用なツールで、経営幹部や人事・人材開発部署の担当者にとって重要な手法です。しかし、準備不足や誤った実施方法により、本来の機能を発揮できない「なんちゃってワールド・カフェ」になることもあります。

この記事では、ビジュアル・ファシリテーションの視点から、なんちゃってワールド・カフェの3つの問題点とそれぞれの解決策を提案します。


ワールド・カフェの目的とその重要性

ワールド・カフェは、参加者全員がアクティブに意見を共有し、新たな視点やアイデアを生み出すためのグループワーク手法です。適切な準備と進行がなされれば、参加者全員が問題を新しい観点から考え、全体の理解と参加度を向上させることが可能です。

なんちゃってワールド・カフェの問題点と解決策

問題1:必要な準備が不足している

筆記用具が不足していると、参加者は自身のアイデアをビジュアル化し、共有することが困難になります。
解決策:事前に筆記用具を十分に用意し、参加者全員が自由に書き出せる環境を整えましょう。

文房具を準備する

問題2:各ラウンドでの問い設定が不適切

ワールド・カフェでは、通常3つのラウンドが行われ、各ラウンドで異なる問いが設定されます。しかし、問いが一般的すぎる、またはまったく設定されていない場合、議論が漠然とし、具体的なアイデアが生まれにくいことがあります。

解決策:問題解決に向けて段階的に深掘りするため、各ラウンドで具体的な問いを設定します。それぞれの問いは議論を明確な方向に導く役割を果たします。以下に例を2つ挙げます:

  • 例1(新製品開発おける問いの例)

    • ラウンド1:「新製品開発における我々の最大の課題は何か?」

    • ラウンド2:「その課題を解決するための具体的な戦略は何か?」

    • ラウンド3:「その戦略を実行するために必要なリソースは何か?」

  • 例2(組織のコミュニケーション改善における問いの例)

    • ラウンド1:「組織内でもっともコミュニケーションが難しい部門はどこか?」

    • ラウンド2:「その部門とのコミュニケーションを改善するためのアイデアは何か?」

    • ラウンド3:「そのアイデアを具体的に実行するためには何が必要か?」

これらの具体的な問いを設定することで、議論が具体的な解決策につながるようになります。

このように、問いを具体的に設定します。そして各ラウンドで進化させます。議論が深まりより有意義な結果が得られるようになります。

思考を活性化するよく練られた問い

問題3:書記役が決まっていて他の人は書かない

ワールド・カフェでは、発言しながらアイデアを書き出すことが推奨されています。しかし、このプロセスが省略され、書記役などが固定化してしまう場合があります。書記役により発言が歪められる。参加者は全員対等であることが困難になります。
解決策:参加者に発言と同時にアイデアを書き出すことを促し、ビジュアル化の重要性を説明しましょう。

参加者全員が発言しながらかく

ワールド・カフェ成功のための実践方法

これらの問題を改善するためには、ワールド・カフェの本来の目的と手法を理解し、それに従うことが重要です。具体的には、発言しながら自らかく。これにより、発言も大事ですが、アイデアが紙に残り共有されます。これによりたくさんのアイデアを目の当たりにすることになります。普段の思考から離れて新しい観点で考える機会を提供し、参加者全員が積極的に参加する環境を作りましょう。

終わりに:ワールド・カフェの有効活用

ワールド・カフェは、その手順を適切に踏むことで、その有用性を最大限に引き出すことができます。全員が筆記用具を使って積極的に参加し、自分の思考を共有することで、新たな視点やアイデアを生み出し、組織の変革を実現することが可能になります。この記事が、ワールド・カフェをより効果的に活用するための一助になれば幸いです。

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参考文献

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