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絵心の意味の意味を考える

 「絵心がない」。ほとんどの人がそう言います。しかし、意味からすると絵心がない人はいません。言葉の意味をもう一度確認します。

絵心の意味

 辞書によると以下の2つが説明としてあります。

  1. 絵をかく心得や趣味。また、絵を理解する能力。「―がある」

  2. 絵をかきたい気持ち。「―が動く」

絵心の説明

絵をかく心得や趣味

 一番の問題は、絵をかく心得がない。趣味になっていないということです。
 初中等教育においての図画工作、美術で学んでいるはずです。しかし、そこでは心得や趣味が培われていません。受験には関係ないなどの理由で最低限の時間数をこなすだけ。それでは心得を得て、趣味にすることはできないと思います。
 手法を教えるというよりは、自由にかけ。そういう内容なので技として習得できていないということがあるのかもしれません。

絵を理解する能力

 絵を理解する能力。これは実はあまり学ばなくても培われてしまいます。上手に見える絵。そうでない絵。それはある程度直感的にわかります。
 ここで問題なのはどこが良いのか。どうして良いのか。言語化して説明できるか。これら「心得」的なものはある程度学んでいるはずなのですが覚えていないのではないでしょうか。

書籍「絵を見る技術 名画の構造を読み解く」

 また、絵を理解するという意味では上記がオススメです。しかし、この内容だと授業にすると1年以上にはなってしまいそうなボリューム。そういうこともあり学びに取り込まれていないのかもしれません。

絵をかきたい気持ち

 図画工作・美術の時間が削がれてしまうもの。それがこの「絵をかきたい気持ち」だと思っています。なぜなら私がそうだったからです。小学校1年生の時に先生に言われたことで私は絵をかきたいという気持ちを失ってしまいました。
 問題としては絵をうまくかくための方法を教えない。そこに問題があると思っています。本人の独創性を活かす。そう言ってしまえばそれまでです。しかし、成功体験がなければかきたいという気持ちは続きません。

絵心がない人はいない

 絵をかく心得がないので絵が下手なのです。絵を理解する能力はあるので絵が下手なのが分かってしまうのです。
 ある意味絵心がないは当たっているのです。そして絵心がある故に絵心があ損なわれてしまうのです。

絵をかきたい気持ちを育てよう

 まず必要なこと。それは絵をかきたい。そう思うことだと思っています。そのために必要なこと。小さくても良いので成功体験を経験すること。その様に考えています。
 グラフィックレコーディングをかけるようになる講座。これをやりはじめて3年以上経ちます。ほとんどの人が絵心がないといい。ほとんどの人が渡しの講座を経て絵をかく気持ちを持って旅立っていきます。
 初中等教育が絵心を奪ってしまっているのは間違いがないのではないか。そう思わざるをえません。

絵心に関する正しい知識を

 私のミッション。それはすべての人に正しい絵心を理解してもらうことだと思っています。これからもグラレコの講座等を通じて皆様にこれを提供していく所存です。




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