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マンガ・アニメにおける人物表現のアートとテクニック

楽描人カエルンです。私のグラフィックレコーディング(以下、グラレコ)に興味を持っていただき、私がデザインおよびディストリビューションしているオンライン講座「ビジュアル・ファシリテーション入門講座」を受講した人の多くが思うことがあります。それは、見た目の良い人の絵をかきたい(それも素早く)。今回はこのことについて言及したいと思います。


マンガやアニメの世界では、キャラクターの表現が物語の魅力を大きく左右します。ここでは、2Dと3Dの両方のアプローチを用いたキャラクター制作のプロセスを詳しく見ていきましょう。

もちろん、以下にご要望に応じた内容を追加します。

2Dベースと3Dベースの表現の違い

人には認知特性の違いがあります。視覚優位だったとしても、2Dすなわち平面上の絵についての認知が得意な場合。あるいは3Dすなわち立体的に好きな場所から見ることのできる認知が得意な場合。
自分が得意とする認知特性を使うことが人物をかくうえでは近道になると思います。

2Dベースの表現

2D(2次元)ベースの表現は、平面上に描かれるアートワークです。このスタイルでは、長さと幅のみが考慮され、深さは描かれません。2Dアートは、紙やデジタル画面などの平面に描かれ、漫画や伝統的なアニメーション、ウェブコミックなどで一般的に見られます。

3Dベースの表現

3D(3次元)ベースの表現は、長さ、幅、そして深さを持つ立体的なアートワークです。3Dアートは、コンピューター生成のグラフィックスを使用しており、映画、ビデオゲーム、バーチャルリアリティなどでよく使用されます。3Dモデリング、テクスチャリング、ライティングなどの技術が使われ、リアルな視覚効果を生み出します。

認知と選択

アーティストは、通常、自分がもっとも親しみやすい表現方法を選びます。2Dアートは、手描きの感覚や直感的なスケッチプロセスを好むアーティストに適しています。一方、3Dアートは、より技術的なスキルを必要とし、リアルな表現や複雑なシーンを作り出すことができます。アーティストの認知スタイルやプロジェクトの要件によって、2Dまたは3Dのどちらで作品を制作するかが決まります。

この追加されたパートは、2Dと3Dの基本的な違いと、アーティストがどの表現方法を選択するかについての洞察を提供します。また、マンガやアニメの制作におけるこれらの技術の役割についての総括を行っています。さらに詳細な情報が必要であれば、お知らせください。

2Dマンガ・アニメの人物表現

2D:平面上の図形を元にして人の顔を構成していく

ステップ1: シルエットの作成

キャラクター制作の最初のステップは、シルエットを描くことです。この段階でキャラクターの基本的な形状と姿勢が決まります。たとえば、「クレヨンしんちゃん」のようなキャラクターは、頭が大きく体が小さいという特徴的なシルエットを持っています。このような比率は、キャラクターの個性を強調し、視覚的に記憶に残りやすくします。

ステップ2: 輪郭線の強調

輪郭線はキャラクターを背景から際立たせ、視覚的な明瞭さを提供します。シルエットを構成する線は太く、細部を表す線は細く描かれることが一般的です。このテクニックは、キャラクターの動きや表情を強調するのにも役立ちます。

ステップ3: パーツの配置

キャラクターの顔や身体の各部位、服飾品を配置する際には、比率とバランスが非常に重要です。たとえば、「サザエさん」のキャラクターは、シンプルながらも独特の顔のパーツの配置で知られています。目、鼻、口の位置1つ1つがキャラクターの個性を形作ります。

ステップ4: 色彩と陰影の追加

色彩はキャラクターの感情や性格を表現する重要な要素です。明るい色は活発さや陽気さを、暗い色はシリアスさや神秘性を象徴します。陰影を加えることで、キャラクターに深みと立体感を与えることができます。

3Dマンガ・アニメの人物表現

3D:3次元上の組対に身体の部位を張付ける

ステップ1: 3Dモデルの作成

3Dキャラクター制作の第一歩は、基本となる3Dモデルを作成することです。このモデルは、キャラクターの骨格となり、動きや表情の基盤となります。たとえば、ディズニーのアニメ映画では、キャラクターは彫刻のように削り出され、リアルな体の曲線や筋肉が表現されます。

ステップ2: テクスチャとマテリアルの適用

モデルにテクスチャとマテリアルを適用することで、キャラクターにリアルな肌の質感や服の素材感を与えます。このステップは、キャラクターをよりリアルに、または意図したアートスタイルに合わせて表現するために不可欠です。

ステップ3: リギングとアニメーション

リギングは、キャラクターに骨格を設定し、自然な動きを可能にするプロセスです。アニメーションでは、キャラクターの動きや表情を細かく調整し、物語の中での役割や感情を表現します。

ステップ4: ライティングとレンダリング

最後に、ライティングを設定し、キャラクターをもっとも魅力的に見せる角度や光の当て方を決定します。レンダリングにより、最終的な映像が完成します。

まとめ

今回は、2D/3Dという観点でマンガやアニメにおける人物をかく方法を外観しました。実際には3D的な手法を使っているものも2D的な絵を3Dに張付ける複合手法を使っています。今回はあえて、2つに分け対比することでその違いを明確にしました。

マンガやアニメにおける人物表現は、2Dと3Dの両方のアプローチを用いて豊かな表現が可能です。2Dは平面的で直感的なアートスタイルを提供し、3Dは立体的でリアルなビジュアルを生み出します。アーティストは、自分のスタイルやプロジェクトのニーズに合わせて、これらの表現方法の中から選択します。最終的には、ストーリーテリングと視聴者とのコミュニケーションにもっとも効果的な手法が採用されることになります。

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