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【数字で見る関の地域3】 旭ヶ丘地域の良さと課題とは?

地域の課題は地域で取り組むためには、まず、それぞれの地域がどんな課題を抱えているのかデータで把握しなければなりません。そのための連載企画「数字で見る関の地域」、第3回目は、旭ヶ丘地区です。

旭ヶ丘地区の良さとは?

まずは、旭ヶ丘地区の良さから見ていきましょう。
旭ヶ丘地区の良さは、「運動機能低下者割合」が全15地域中第2位ということ。

運動機能低下者割合
以下5項目のうち3項目以上当てはまる人の割合。
 ①階段を手すりつたわらず昇ることができない
 ②椅子からつかまらず立つことができない
 ③15分位続けて歩くことができない
 ④過去1年で転んだ経験が1度または何度もある
 ⑤転倒に対して不安である

関市地域診断書より

また、旭ヶ丘地区の健康寿命も77.9歳で、関市の平均76.7歳よりも1.2歳も上となっています。ちなみに全国平均は74.0歳なので、関市全体としても全国平均よりは健康寿命が長くなっています。

スポーツの会参加者割合も第5位となっているため、比較的体を動かす高齢者が多いことが、この結果につながっているのかもしれません。

旭ヶ丘地区の課題とは?

では逆の旭ヶ丘地区の課題をみていきましょう。

地域診断から、旭ヶ丘地区で気になる数値をピックアップしてみました。
■ボランティア参加者が一番少ないのが旭ヶ丘 最下位
■グループ活動(参加、運営)への参加意向があるものの割合 最下位
■情緒的サポート受領者割合 10位/15位中
■情緒的サポート提供者割合 14位/15位中
■手段的サポート受領者割合 14位/15位中
■手段的サポート提供者割合 9位/15位中

■情緒的サポート受領者割合
 あなたの心配事や愚痴を聞いてくれる人の割合。
■情緒的サポート提供者割合
 あなたが心配事や愚痴を聞いてあげる人の割合。
■手段的サポート受領者割合
 あなたの看病や世話をしてくれる人の割合。
■手段的サポート提供者割合
 あなたが看病や世話をしてあげる人の割合。

関市地域診断より

ボランティアへの参加が少なく、心配事や愚痴を聞いてあげる人が少ない。そして、グループ活動の企画運営をやりたいと思う高齢者が少ない。
その辺りから考察するに、旭ヶ丘地区は、高齢者が「役割」を担う場が少ないのではないでしょうか。
おそらく同じデータからかと思いますが、関市の地域カルテでは、これらを「社会的役割の高さ」というまとめかたをしています。

旭ヶ丘地区の地域カルテより(関市役所WEBサイト)

社会的役割を高い人が少なく、やや低い、低い人が、関市平均よりも高くなっています。

高齢者が元気にいきいきと暮らしていくためには、「出番と役割」が大切です。
よく、地域活性化の先進事例としてあげられる、高知県上勝町の「葉っぱビジネス」では、都会の料亭に高く売れる葉っぱをおばあさんたちが採るという役割があってこそ。以前、関市に葉っぱビジネスの仕掛け人横石さんをお招きして講演会をしていただいた時に、「出番と役割」の大切さについて話されていました。

旭ヶ丘地域としては、お年寄りの出番と役割を意識的に作っていことが求められているのではないでしょうか。
高齢者の得意なことで地域の人や、子どもたちに教える先生になってもらうこと、参加しやすいボランティアの場を作る、高齢者の仕事をつくるなどが考えられます。
健康寿命が長い旭ヶ丘地区。活躍できる場を作り、長く地域で活躍する高齢者が増えるといいと思いました。

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