ソードワールド2.5リプレイ《空の麓》キャンペーン 第二話「坑道の呼び声」

はじめに

この記事は2020/1/19に行われた「ソードワールド2.5(グループSNEのTRPG)」のセッションログを再編集したリプレイです。
読みやすくするため、実際のセッションログを少しだけ脚色したり、発言順序を整理したりしています。

0.これまでのあらすじ(プリプレイ)

今回のセッションではゲストを一人迎え、旅の冒険者としてセッションに参加してもらうことになった。
セッション導入部ではゲストキャラクターと以前から登場しているキャラクター達が談笑しているシーンになっている。

チャプター1.導入

GM:◆前回までのあらすじ◆
場所はアルフレイム大陸北西部、ドーデン地方の中心地《キングスレイ鉄鋼共和国》
大陸南西部から魔動列車に乗ってキングスレイを訪れたPC達は、ドーデン地方最大の冒険者ギルド《鋼の車輪》の門を叩いた。
しかし、実力不足と判断されたPC達は首都《キングスフォール》から遠く離れた辺境、《元ヒスドゥール大裂穴》の淵にある町《ヒスイドラ》の零細冒険者ギルド《空の麓》を紹介され、なし崩し的に所属することとなった。

《空の麓》のギルドマスターを務めるドワーフの老女・ジムレドの提示した入門試験を無事に突破したPC達は、駆け出し冒険者としてキャリアを積んでいく。そんなある日、PC達の元に新たな依頼が舞い込むのであった……。

空の麓キャンペーン用地図

◆GMのメモ◆
Inkarnate Worlds様にて作成したドーデン地方の地図
PC達が拠点にしているのは地図の中央やや上、“大裂穴の淵 ヒスイドラ”という第二都市《ヒスダリア》からやや離れた小さな町だ。

GM:◆描写◆
PC達が冒険者ギルド《空の麓》に来て二ヶ月が経っていた。
入門試験の際に倒したレッサーオーガが持っていた手紙のこともあり、大裂穴の緩衝地帯での見張りは頻繁に行われていた。しかし、あれ以来大裂穴の蛮族達に目立った動きはない。
PC達は《ヒスイドラ》の町の周辺にある採掘場の護衛や第二都市《ヒスダリア》へと作物や工芸品を運ぶ行商人の護衛など、ありふれた依頼を着実にこなし、日銭を稼ぎながら冒険者としての基礎を固める日々を送っている。

そんなある日、抱えていた仕事が落ち着いたPC達は、数日前にこのギルドを訪れた旅の冒険者、アビーラ・バーと談笑しているところであった。

キア:「私たちの冒険がこれから始まる……と、思いきや……」
   「割と平和ですね~。蛮族の動きも特になし、っと」*のんびり尻尾をブラッシング

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絵:幽月こん@kon_yus様

キャラクター名:キア・コレット/女性/15歳
プレイヤー:侘助
種族:リカント(アライグマ)
技能:シューターLv3/マギテックLv2/スカウトLv1/セージLv2
能力値ボーナス:器用3/敏捷2/筋力2/生命1/知力3/精神1
戦闘特技:ターゲッティング、武器習熟A:ガン
装備:トラドール(銃)、ハードレザー(革鎧)

概要
魔動機に目がない、リカントの銃使い。
魔動機術や豊富な知識、斥候としての技術を活かして探索をサポートする。

幼い頃に強大な魔剣に関わったことで家族と記憶を失った過去があり、
その魔剣を見つけ出して最高の冒険者になることを目標にしている。

カナリカ:「平和なのは良い事さ」
     「おっと、かなり傷んできてるな。このパーツも替え時か……」*ギルドの軒先でバイクのメンテ中

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絵:滑朗さん

キャラクター名:カナリカ/女性/20歳
プレイヤー:閣下
種族:ルーンフォーク
技能:フェンサーLv3/コンジャラーLv2/ライダーLv2/レンジャーLv2
能力値ボーナス:器用3/敏捷3/筋力3/生命3/知力3/精神1
戦闘特技:魔法拡大/数、魔力擊
装備:サーベル(片手剣)、ソフトレザー(革鎧)

概要
小型の魔動バイクを乗りこなす軽戦士。操霊魔法の心得も持つ。
バイクの機動性と【魔力擊】による高い打点を活かし、パーティの切り込み役として活躍する。

基本的に物腰が軽く、誰にでも甘い言葉を囁く天然の人たらし。

フルモニク:「目立った動きがないだけで、平和かどうかはわからないけどね~……」*無駄毛の処理をしながら

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絵:くれないさん

キャラクター名:フルモニク/女性/22歳
プレイヤー:くれない
種族:グラスランナー
技能:バードLv3/スカウトLv1/セージLv1/ライダーLv2
能力値ボーナス:器用3/敏捷4/筋力0/生命2/知力2/精神5
戦闘特技:特殊楽器習熟、終律増強
装備:明音のフルート(楽器)

概要
陽気かつリアリストなグラスランナーの吟遊詩人。
騎乗して戦闘はしないものの、ライダー技能によって騎獣を従える。
【遠隔指示】の心得があるため、自身は後方で味方を支援しながら騎獣を前線に出せるのが強み。

イズール:「手紙の内容も相まって、気が抜けないな……」
     「ところでアビーラさんは、渡り歩くのが好きなクチで?」*ギルドホールの卓でコップを傾けながらアビーラに訊ねる

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絵:シロクニさん

キャラクター名:イズール・ローランド/男性/18歳
プレイヤー:シロクニ
種族:リカント(イタチ)
技能:フェンサーLv3/スカウトLv3/エンハンサーLv2
能力値ボーナス:器用3/敏捷4/筋力2/生命2/知力2/精神2
戦闘特技:囮攻撃、かいくぐり
装備:ジャベリン(槍/投槍)、ハンドアックス(斧/投斧)
  バックラー(回避用盾)、ソフトレザー(革鎧)

概要
俊敏な身のこなしが特徴のリカントの軽戦士。斥候にも優れる。
呼吸によって自身の身体能力を強化するエンハンサーの技能を持ち、視力や脚力を強化して敵の攻撃を躱してから反撃を叩き込む戦法を得意とする。

アビーラ:「そうですねぇ、昔はパーティー組んでましたが……今は細々と流れでやってますわ」*イズールと共に盃を乾かしている

レプラカーン

キャラクター名:アビーラ・バー/男性/23歳
プレイヤー:キンモク
種族:レプラカーン
技能:フェアリーテイマーLv3/レンジャーLv3/シューターLv1
能力値ボーナス:器用3/敏捷2/筋力2/生命2/知力3/精神2
戦闘特技:ターゲッティング、魔法拡大/数
装備:ヘビークロスボウ(弩)、ハードレザー(革鎧)、妖精使いの宝石

概要
かつて組んでいたパーティを抜け、一人で大陸を旅しているレプラカーンの妖精使い。他地方の訛りが混じった独特の口調で話し、初対面でも距離を感じさせない話術を持つ。
蒸留酒とワインを両方荷物に入れて持ち歩く酒好きの面も。

アビーラ:「ま、案外それが性に合ってたみたいなんで、今は気楽にぶらり一人旅、といったところですねぇ」
イズール:「へえ、それも楽しそうだ……いや、ですね」*一人旅が似合う人だなあ、と頷きつつ
フルモニク:「残念ながら、ここはなんもないクソ田舎だけどね……」*シティー派には退屈な場所なのだ

キア:「アビーラさん、また別の地方のお話を伺ってもよろしいでしょうか?流れの冒険者のお話って、あまり伺う機会がなくって……」
カナリカ:「うちにはいつでも遊びに来ていいからね。実家だと思ってくれて構わないよ」*メンテナンスを終え、ギルドホールに入ってくる
アビーラ・バー:「へっへ、大勢で酒を飲むのは大好きなんで、いつでもお呼びくださいな!」*にっこり

GM:◆描写2◆
そんなある日の昼過ぎ、ギルドホールで談笑しているPC達にギルドマスターのジムレドが声をかける。
《ヒスイドラ》の近郊にある鉱場町、《ダオロ村》の採掘場で地盤が崩れ、古い遺跡のようなものが現れた、というのだ。

ジムレド:「まったくアンタ達ときたら、いつも呑気なもんだね……新しい仕事が入ってるよ。見ておきな」*依頼書を片手にテーブルにやってきます

00 ジムレド

絵:シロクニさん

◆NPC紹介◆
ジムレド=オールスリーヴ(女性/ドワーフ/約200歳)

概要
《ヒスイドラ》の町にある零細冒険者ギルド、《空の麓》亭の支部長。
“智を編むもの(ウィズダムウィーバー)”の異名を持つ、ドワーフの老女。
自説を曲げない頑固者で愛想が悪いが、約束は必ず守る義理堅い性格。
得意料理は野菜と干し肉を煮込んだスープ。

カナリカ:「やぁマスター、今日も若々しいね。どれどれ……?」
アビーラ:「やや、わざわざ持ってきてもらってすんまへんなぁ。ささ、女将さんも一杯!」*杯を勧める
フルモニク:「前は牛を2頭連れ戻す依頼で、その次は牛を4頭連れ戻す依頼だったから……今回は牛を8頭連れ戻す依頼かな?」

ジムレド:「牛追いなら良かったんだけどね。今回は遺跡調査だよ。気合を入れておくんだね」
キア:「遺跡調査……!」*目を輝かせる
フルモニク:「っしゃぁーー! やっと雑用係から解放されるぜ!」
カナリカ:「おや、今回は冒険らしい仕事だ。いいね」
イズール:「遺跡……遺跡かー」*あんまり詳しくない

GM:ジムレドは一枚の羊皮紙をテーブルに置きます。内容は以下の通り。

◆依頼内容◆
・《ヒスイドラ》の町から南に歩いて半日ほどの距離にある村、
 《ダオロ村》にある採掘場で古い遺跡が発見された。
・既に4人組の冒険者が中に入っていったが、3日経過しても出てこない。
 危険な状況が想定される。
・依頼主は村長のゲオルグ・ダオロ。報酬は一人あたり1000G。
・魔動機や道具を中で見つけた場合、持ち出し可能。
・ギルドからの前渡し報酬として、ヒーリングポーションを1人1つ支給。

経緯
・7日前、坑道の拡張工事中に詳細不明の空洞が発見された。
・たまたま町に滞在していた冒険者を名乗る若者4名が「様子を見に行く」と言い張って空洞に乗り込んでいったが、3日経っても出てこない。

フルモニク:「すげぇ言いにくいけど……前情報の割にお駄賃安くない?」
イズール:「もう第一陣で誰か入ってったのか」
キア:「調査じゃなくて救助依頼ですかぁ……」*少ししょんぼり
ジムレド:「まぁ、先に入っていったのは冒険者だ。救助は依頼内容に含まれていないよ」
ジムレド:「この場合、この情報が意味するのは「生きてたら手伝ってやれ、死んでたら骨を拾ってやれ」って程度さ。可能な範囲でだがね」

フルモニク:「つっても、3日も戻ってないんじゃ……」
イズール:「俺らのことが第一だし、できる範囲で気にかけておきゃいいんだろ?」
キア:「(冒険者の不文律を考えれば……半ば救助依頼、あるいは遺体回収って感じじゃないですかぁ!)」

ジムレド:「駄賃に不満があるのかい?そうだねぇ……確かに、相場よりもちと安いね」
ジムレド:「だが、“魔動機や道具を見つけた場合、持ち出し可能”と書いてあるだろ?」
フルモニク:「物は言いようだなぁぁぁ」

ジムレド:「まぁ聞きなよ。今回依頼のあったダオロ村ってのは鉱場町なんだが……たまに魔動機が掘り起こされることがあるそうだ」
アビーラ:「そりゃつまり、掘り出し物があれば丸儲けってことですなぁ」
カナリカ:「魔動機か……バイクに使えるパーツがあると嬉しいね」
フルモニク:「ウーム……」

キア:「私、先発隊の人たちと遺跡内で見つけた品の所有権で揉めるのは嫌なのですが……」*目を伏せる
フルモニク:「ちなみに先に入ってったのは、どんくらいのレベルなの」 *両方の意味で
ジムレド:「村長の話によると、冒険者と名乗っていただけでどこかのギルドの紋章を持ってたわけではないそうだ。まぁ大方、そこらのならず者と大差ない連中だろ」
フルモニク:「ボンクラじゃねえか!」
カナリカ:「あるいは盗賊……かな」*苦笑
イズール:「どのみち、様子見から三日も帰ってこない時点で……あんまり信用できないな」*肩をすくめる
アビーラ:「そらまた、ヤンチャというか無謀なのもいたもんですなぁ」
フルモニク:「まま、その程度の連中ならちょっとは敷居が下がったな。楽に済む可能性がでてきたぞ」
ジムレド:「ダオロ村の村長とは顔見知りでね。報酬額に不満があれば、交渉してみるといい。アタシの名を出せば、多少話を聞いてくれるはずさね」
イズール:「さっすがジムレドさんだな!」
キア・コレット:「わかりました」

GM:というわけで、PC達が依頼を受けると次チャプターに移行します。

チャプター2.ダオロ村

GM:◆描写◆
ギルドを出発して南に歩くこと半日。
空に浮かぶ《ヒスドゥール浮遊連峰》は、いくら歩いても小さくならない。

昼過ぎに町を出たPC達が《ダオロ村》に到着したのは夕暮れ時だった。
《ダオロ村》は切り立った断崖の上に幾つもの家が並ぶ小さな集落で、各家の前に吊るされた油式ランプが仄かに村を照らしていた。
村に到着したPC達が事情を話すと、村人達は村長宅へと案内してくれた。
しかし冒険者を見る村人の目は、少し険しかった。

フルモニク:仕方ないね……
イズール:このくらいはしゃーないなあ

フルモニク:「辛気くせぇ村じゃの~!」
アビーラ:「なんや、村の人たちピリピリしてますなぁ。娯楽が足りないのやろか?」
カナリカ:「笑顔が足りないね……」

GM:村人たちは「今度の奴らは大丈夫だろうな……?」とか「前の奴らよりは穏やかそうだが……」みたいな感じです。ちょっとアウェーですね!

キア:「(う~ん、どうやら先発隊は結構横暴な人たちみたい……)」
キア:「恐らく先発隊の人たちと揉めたとか……冒険者全体に良いイメージを持っていないのかもしれませんね」
カナリカ:「うーん、ギルドの評判を下げられるのは困るんだけどね」
イズール:「町の主要産業が停止してるんだ。不安もあるんだろうな……。反応からして先達のせいだろうけど」
アビーラ:「こういう時こそ、皆でおいしいお酒を飲めば解決や」*両手に酒瓶
カナリカ:「ハハ、お酒は後でゆっくりいただくよ。バイクで運転中に事故ったら怖いからね」

フルモニク:「ジロジロ見てんじゃねぇ!見物料とるぞオラー!」*くわっ
カナリカ:「こらこら、悪い印象を与えちゃダメだよフルモニク」

GM:◆描写2◆
村の役場としても使われている村長宅は、周囲の家々よりも一回り大きい。
村人に案内されてきたPC達に気づいた村長のゲオルグ・ダオロ(ドワーフ/65歳/男性)が出迎えてくれる。

GM:ダオロはカーキ色の髭を蓄えた恰幅のよい男で、頑固者の多いドワーフにしては珍しく、やや腰の低い、和やかな気性の持ち主だ。

ダオロ:「おぉ、あなた方がジムレド殿のギルドの冒険者ですな。ささ、お入りください」*穏やかな笑みでPC達を迎えます
フルモニク:「うーん、他の住民とのギャップがすごいな……」

カナリカ:「初めまして、冒険者のカナリカです」*証をみせつつ
キア:「キア・コレットと申します、本日はよろしくお願いします」*ギルドの証見せる
イズール:「同じくイズールです、村長サンよろしく」
アビーラ「あ、村長さんおおきに。アビーラ言います。よろしゅう」

ダオロ:「伝書鳩で概要は伺っております。私は村長のダオロと申すものです。村人達の態度は……許してやってはくれませぬか」*複雑そうな表情
キア:「大方先発隊の人絡みでしょうか……お気になさらず」
フルモニク:「しょーがねーなー……。こればっかりは、パパっと原因解決しねーとな」
ダオロ:「それもこれも、最初に冒険者を名乗る若者達を信用してしまい、村の者達に迷惑をかけた私の不覚……皆に代わり、詫びまする」*中腰で頭を下げます
フルモニク:「ちょ、待った待った! 悪いのはボンクラ共であってソンチョと村のヒトじゃないでしょ!」
フルモニク:「集落の代表が、簡単に詫び入れちゃいかんですよ」
ダオロ:「おっと……!すみません。まだ私も若輩者故、つい気弱になってしまいますな……」

◆GMのメモ◆
エルフほどではないにせよ、ドワーフも長命な種族である。
65歳という年齢は決して高齢ではない。むしろ若い。

アビーラ:「なーに、皆でお酒飲めば疑いも晴れて場も和みますわ。もちろん飲むのは仕事が終わってからやけど」
カナリカ:「気にしてないから大丈夫ですよ。それに、私達の仕事ぶりで証明してあげればきっと見直してくれます。腕の見せ所というやつですよ」
ダオロ:「そう言っていただけると心強い……。私からも情報は出し惜しみしませぬ。どうかよろしくお願いします」*笑みを浮かべる

フルモニク:「(カネの話しづれぇー!)」
フルモニク:「(こいつやり手だな……物腰が低すぎて下手に報酬交渉をしかけられん!先発隊のボンクラ共も報酬で揉めてたっぽいのが厄介だ)」

キア:「その……若者達、先発冒険者とやらのお話を伺ってもよろしいでしょうか?」
ダオロ:「えぇ、もちろんですとも。しかし、今日はもう遅い。私の家……役場には空き部屋が幾つかあります故、そちらに泊まっていってくだされ。お話もそちらで、食事がてらお伝えしましょう」
カナリカ:「ん……そういえば夜だったね」*暗視があるのであまり気にしていなかった
アビーラ:「おおきに。それじゃ早速移動しましょか」
イズール:「宿も提供してくれるとは……今日はしっかり休ませてもらえそうだな」

GM:と言って、ダオロは役場の空き部屋を案内してくれます。また、ダオロの奥さんが素朴な手料理を用意してくれています。芋や野菜、少しばかりのソーセージを煮込んだポトフ的なものだ。

イズール:「メシ!」
フルモニク:「翌朝すぐに仕事だから、あんま飲まんでくださいよ旦那~」*酒瓶を手に楽しそうなアビーラを横目に
イズール:「飲みすぎたら水、取ってくるからな!」

GM:では、このタイミングでダオロから色々と話を聞くことができます。
   彼の話を要約すると、以下の通りです。

・この村の主要産業はマナタイトや鉄の鉱脈を資源とした鉱業。
 魔動列車の機関部品やレール、建物の建築のため、キングスフォールを中心にキングスレイ全体に鋼材資源の需要が有る。

・この村は現村長(ゲオルグ)の祖父が《大破局》後にこの地で作った。
 大破局が終わっても蛮族達は周囲の岩山を根城にしていたが、産出したマナタイトをキングスレイに供給することで「守りの剣」を支給してもらい、村の安全を確保している。

・時折、坑道を掘り進める際に魔動機の部品のようなものが出土することがある。しかし、大抵のものは使い道もわからないし、村には魔動機師も居ないので適当に物置に放置している。
 依頼を無事に終えられれば、使えそうなものを持って行ってもらって構わない。

フルモニク:「へぇー、魔動機がたまに出土するのか」
アビーラ:「(マナタイトが採れるんなら、キングスフォールとて無碍にはできんやろなぁ)」
キア:「(出土した魔動機を幾らか融通して頂けるのであれば、なるべく村長さんとは懇意にしたいなぁ……ここは「善意の冒険者」で通した方が、後々良さそう)」

◆GMのメモ◆
キアは礼儀正しい少女だが、必要な場所では打算的な思考を巡らせることができる。フルモニクとは違った意味合いで、パーティの参謀と言える。

イズール:「キアさんなら、使い方が分かるモンも多いかもな」
カナリカ:「私はバイクのパーツくらいしかわからないから、キアに任せても良いかい?」
キア:「そうですね……依頼内容が完了した際に、拝見させていただいてもよろしいでしょうか?」
ダオロ:「えぇ、我が村には再生技師や魔動機師もおりませんので、宝の持ち腐れです。大半はガラクタのようなものですが、使えるものがあるなら持って行ってくだされ」

ダオロ:「《ヒスドゥール浮遊連峰》やかの《元ヒスドゥール大裂穴》には及びませんが、この町の鉱脈は安全に採掘ができる貴重な資源……危険な遺跡とつながってしまっては、我が村の産業はおしまいです」
フルモニク:「はぁーん なるほどな」
フルモニク:「とりあえず遺跡は掃除しないと都合が悪い、ちゅーことだ」
アビーラ:「ま、そのためにボクらも来たわけやし。できる限りのことはさせてもらいますよ!」
カナリカ:「事情は大体分かったよ。本物の冒険者の実力ってやつを見せてあげるさ」
フルモニク:「魔動機兵(ブリキ共)に世ン中の仕組みをおしえたるわ」
イズール:「協力できる限り、させてもらいます!」*村長に

チャプター3.坑道

GM:◆描写◆
ダオロ村を出て東に30分ほど歩くと、切り立った岩山の一角にマナタイトの採掘場入り口がある。
マナに反応して力学的な作用を発揮する性質を持った金属であるマナタイトは、魔動列車に代表される多くの魔動機術の産物に用いられる貴重な資源とされている。
しかし、岩盤の崩落に伴って古い遺跡と繋がってしまった現在、採掘作業は停止中だ。
鉱夫達だけでなく、マナタイトの採掘を主要産業とするダオロ村にとっても村全体の死活問題であった。

GM:◆描写2◆
鉱夫達に案内され、PC達は坑道の一角に向かう。
坑道入口付近では松明や油式のランプ、内部に進むと金網で覆われた安全灯が通路を照らしているが、最深部に於いては魔動機術を利用した照明器具の“魔動灯”が用いられていた。採掘に伴って発生する粉塵や可燃性気体の引火爆発を防ぐためである。

PC達が案内されたのは最も岩山の奥に掘り進んだ区画であり、通路には数m感覚で小さな魔動灯が吊るされていた。
その奥には坑道の壁が崩れ、真っ暗な穴が口を開けているのが確認できる。
PC達を案内してくれた鉱夫は、半ば怯えた様子で「ここが件の遺跡への入口だ」と告げた。

フルモニク:「くれぇ……」
キア:「壊れた穴から見る限り、あの石造りの壁面のデザイン……魔動機文明時代の遺構とみて間違いないでしょうね」*暗闇に目を凝らす
カナリカ:「う~ん!実家のような安心感があるなぁ……」*ルーンフォークなので魔動機文明の気配にほのぼの
カナリカ:「っと、いけない。仕事だった」

GM:遺跡の奥は暗く、【暗視】持ちが目を凝らしても遺跡内部の様子は伺えません。耳を澄ましても、物音一つ聞こえてこないよ!

アビーラ:「まま、気負いせずにいきましょ。気ぃ張ってると、疲れるのも早いですからね」
カナリカ:「そうだね……しかし暗いな。皆は平気かい?」*自分は暗視がある
フルモニク:「視界がゼロでも演奏には問題ないから私はオッケー」
キア:「はい、慣れていますので」*手慣れた手つきで調査を行う
イズール:「俺は暗くても大丈夫、だが……」*一応【暗視】を持たないフルを見やる
アビーラ:「ボクも夜目はきく方なんで、平気やでー」

◆GMのメモ◆
地味にこのパーティー、グラスランナーのフルモニクを除くと全員が【暗視】の能力を持っている。
もっとも、リカントの【暗視】能力は【獣変貌】時にしか発揮されない。【獣変貌】したリカントは頭部が獣のそれになり、身体能力が上昇する代わりに「リカント語」しか話せなくなる。
……つまりパーティ内の意思疎通に支障が出る。

GM:明かりについては、必要なら冒険者セットの松明か魔動機術の【フラッシュライト】、あるいはアイテムの「マギトーチ」などが使えますね。
キア:「マギトーチ」を使用しても良いけど、両手は開けておきたいので【フラッシュライト】を使いましょう。

◆GMのメモ◆
マギトーチ:第一話後編で拾った、手持ちの魔動灯。実際懐中電灯な。
キア:2d6 //行使判定、ピンゾロ以外で発動成功
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 7[1,6] → 7
GM:ナイス!

キア:「探索灯……起動」*フラッシュライトが点灯する
GM:キアさんのマギスフィアが投光器に変形し、遺跡内部を照らします。
   マギスフィア:小でもあるので、浮遊しながらキアさんに随伴する。

カナリカ:「ありがとうキア」
イズール:「助かる、ありがとう」
キア:「これで6時間は保つと思います」
アビーラ:「やっぱりマギスフィアは便利ですなぁ」
イズール:念のため、この辺で獣変貌して何かが起きても大丈夫なように備えておくか……

GM:投光器で照らされた遺跡内部の壁は平らに磨かれた石で構成されており、その表面には複雑な模様が描かれています。

キア:「この紋様は魔動機によるレーザーで加工された物なんです。この紋様の種類から、大凡の年代推測が可能なんですよ」*遺跡解説

GM:では……視界も確保できたところで次の描写に移ります。

GM:◆描写3◆
PC達が遺跡の入口を潜り、暗い通路を進み始めて十分ほどが経過した頃。

GM:では……聞き耳判定(スカウト or レンジャー+知力)をどうぞ 難易度は特に定めておりませんが、上位2人が気づいたことにしましょう

アビーラ:2d+6 レンジャー観察
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+6) → 7[5,2]+6 → 13

カナリカ:2d6+4 レンジャー観察
<BCDice:カナリカ>:DiceBot : (2D6+4) → 6[3,3]+4 → 10

フルモニク:2d6+1+2 //スカウト観察判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 7[3,4]+1+2 → 10

イズール:2d6+3+2 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2) → 9[4,5]+3+2 → 14

キア:2d6+1+3  //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 10[5,5]+1+3 → 14

GM:描写続き
耳の良い者は微かな異音に気が付く。何かが群れで飛行する羽音背後から聞こえてくるのだ。
……イズールさんとキアさんは微かな羽音に気付きます。魔動灯に変形したマギスフィアを持つキアさんは、そちらに灯を向けることができます。

イズール:『……気をつけろ』*リカント語で唸る
キア:「背後への警戒を……飛行型魔動機の類でしょうか」*灯りを向ける

GM:◆描写4◆
キアの探索灯に照らされた“それ”は……魔動機仕掛けで作られた、無数のコウモリだった。
翼長40cm程度の魔動機仕掛けのコウモリがPC達を見つけ、遺跡の天井から群れをなして襲いかかってきたのだ!
GM:魔動機文明語の会話能力のあるPCならば、コウモリ達の羽音に混じって次のようなワードを聞き取ることが出来る。
『違法な侵入経路を発見』『熱源複数探知』『侵入者の排除を試みます』

カナリカ:「ん……セキュリティ用の魔動機か」
アビーラ:「なんやボクら、侵入者と見られてるようですな」
キア:「ですね……遺跡の横穴から入ったので、私達は侵入者としてセキュリティに認識されてしまったようです」
フルモニク:「oh…… 入り口にコイツらが居るなら、先発隊のボンクラ達の生存は絶望的ですなぁ」

GM:……しかし、魔動機仕掛けのコウモリ達は上空に群れているだけでPC達に攻撃を仕掛けてくる様子はありません。ただ、飛んでいる数がだんだん増えていきます。コウモリ達はPC達が侵入してきた方(PC達後方)から通路を埋め尽くすようにして飛び回っている。

GM:突然、コウモリ達の目が一斉に赤色に発光し、点滅を始める。
魔動機仕掛けのコウモリ達:『自爆シークエンスを実行します』

アビーラ:「え、ちょ、自爆って聞こえたで!?」
キア:「……っ!? 爆発します!皆伏せて!」
カナリカ:「いや、壁が崩れる……総員退避!奥に走れ!」

GM:次の瞬間、コウモリの群れは次々と連鎖爆発を起こした……!

フルモニク:「ひぇー! パフォーマンスが派手すぎる!」
GM:では、次々に爆発するコウモリ達から逃れるべくPC達は遺跡の奥へと駆け出します。
GM:そして爆発の衝撃で石壁が剥がれ、通路が塞がっていく……。

チャプター4.崩れた入口

GM:◆描写◆
PC達は咄嗟に通路の奥へと駆け抜け、突き当たりの部屋に飛び込むことで通路の崩落から逃れることができた。
部屋は5m四方程度の正方形で、床も壁面も凹凸なく磨かれた石材で作られていることがわかる。

地下遺跡マップ

画像下の入口から入って最初の広間がコウモリ達との遭遇ポイント。
PC達はそこから奥へと駆け抜け、左側の部屋へとたどり着いた。

アビーラ:「やー、えらい目にあった……。皆さん生きてます?」
カナリカ:「なんとかね……」
キア:「えぇ、怪我はありません」
イズール:『遺跡ってやべー場所なんだな……』*リカント語
キア:「侵入口……私達にとっては出口でもありますが、塞がれましたね。とりあえずは正規の出入り口を目標に、遺跡の調査を続けましょうか」
アビーラ:「またあのコウモリみたいなんが出てきたら、急いで離れた方がええなぁ」
フルモニク:「生き埋めんなるのは勘弁だからねェー」
カナリカ:「全部の退路が塞がれたら、本格的に生き埋めだしね……」
イズール:(最悪分断される恐れもある……また発見されるのも厄介だな)

カナリカ:そういえば、遺跡の道幅はどのくらいなんだろう
GM:だいたい2.0~2.5mといったところだ。騎獣の使用に問題は無いよ。

GM:というわけで、部屋から出ると次チャプターに移行します。 
    遺跡の中を進んで、次の部屋に向かう形になりますね。

チャプター5.分岐の部屋

GM:◆描写◆
冒険者達は部屋を出て通路の様子を伺うことにした。
魔動機のコウモリ達の自爆によって、PC達が入ってきた入口は完全に破壊されてしまった。
壁や天井が崩れてしまい、瓦礫を除去しなければ出ることは不可能だろう。

GM:では、ここで再び聞き耳判定をどうぞ。
    スカウト or レンジャー+知力ですね。

GM:難易度は伏せます。

キア:2d6+1+3  //スカウト観察パッケージ
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 9[6,3]+1+3 → 13

アビーラ:2d+6 レンジャー観察
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+6) → 5[4,1]+6 → 11

フルモニク:2d6+1+2 //スカウト知力判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 4[3,1]+1+2 → 7

イズール:2d6+3+2 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2) → 9[3,6]+3+2 → 14

カナリカ:2d6+4 //レンジャー観察判定パッケージ
<BCDice:カナリカ>:DiceBot : (2D6+4) → 9[3,6]+4 → 13

GM:全員がスカウトかレンジャーのどちらかを修得してるので、探索についてはかなり安心できるパーティになってますね。
カナリカ:前まで探索系技能が無くて一桁だしてたあの頃にグッバイだ。

GM:では、イズールさんは微かな空気の流れから、部屋の在り処を推測することができました。

GM:◆描写◆
周囲の様子を探ってみると、崩落によって崩れてしまった入口とは別の方向に、通路があることがわかる。
瓦礫を乗り越えながら通路の奥に進んでいくと、PC達は先ほどとは違う部屋に辿り着くことができた。
部屋はやはり石造りの5m四方で、PC達の入ってきた入口とは別に2つの壁に通路が設けられている。部屋が分岐路になっているようだ。

GM:この部屋自体には特に目立ったところはありません。
    この部屋から見て、南の部屋と北の部屋に進むことができます。

イズール:『まだ先はあるみたいだな、良かった』*小声で呟きつつ
アビーラ:「今度は道が分かれてるみたいやなぁ」
アビーラ:「どっちいきます?」
キア:「経験則ですが、このような構造だと南の部屋は行き止りの大部屋の可能性が高いです。調査するなら、南からの方が手間はないでしょうね」
カナリカ:「こんな状況だし、それなら1つずつ見に行ったほうがいいかもね」*南から探索に一票
フルモニク:「スルーしてもどーせ後で確認したくなっちゃうし、手早く済みそうなほうでええじゃろー」
イズール:『じゃあ南からだな!』*キアに
キア:「では、南の部屋から確認していきましょう!」

チャプター6-1.道具保管庫

GM:◆描写◆
暗い通路を進むと、再び5m四方の部屋に到着する。
金属製の簡易な柵が扉の代わりに付いているが、施錠はされておらず簡単に開けることができた。

部屋の中央には高さ約1.0m、直径約0.7m程の円筒状の台座が設置されており、天面には何やら文字が刻まれている。
また、この部屋は通路に面している壁以外の壁が岩を削り出して作られた棚になっており、魔動機道具類と思われるものが置かれていた。

GM:というわけで、道具保管庫のような部屋にたどり着きました。

キア:「保管庫でしょうか……?台座の天面に、何か書いてありますね……」*まじまじと見る
フルモニク:「いきなりラッキールームじゃん。お宝の気配を感じるな」

GM:さて、台座に刻まれている文字は魔動機文明語です。
   魔動機文明語の読文能力のあるPCなら、読むことができますね。

キア:「これ、魔動機文明語ですね……保存状態も良いです。読めますね」
アビーラ:「お、ホンマやな。どれどれ……」
カナリカ「私もルーンフォークだから読めるよ」

GM:内容を要約すると、以下の通り。

・この遺跡は魔動機文明後期に岩山を削って造られた、魔動機や魔動機械の試作品工場であること

・当時はこの工場の近郊の山からマナタイトを豊富に採ることができ、立地的に最適であったこと

・この部屋は試作の魔動機道具類の保管庫、北の部屋は試作武器庫、その奥が拠点防衛用の魔動機のテストスペースであること

・魔動機テストスペースの奥に非常口があり、脱出用の魔動エレベーターがあること

イズール:『みんな読めるの、本当すごいよな……』
キア:「専門家ですから」*えっへん
アビーラ:「どうやら出口のヒントが見つかったみたいやね」*読めないフルモニクとイズールにかいつまんで共有

GM:では皆、出口についてのヒントを共有したところで……
    棚に並んでいる道具、欲しくはないだろうか?
    依頼にもあったとおり、見つけた道具は持ち帰り可能なのだ。

イズール:超ほしいっす(がめつい)
キア:欲しいです!
カナリカ:貴重な報酬!

GM:ではここで「宝物鑑定判定(スカウト or セージ+知力)」のお時間。
   難易度12の判定に成功すれば、後述するリストからアイテムを一つ
   獲得できる。

キア:2d6+2+3  //セージ知力パッケージ
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+3) → 9[4,5]+2+3 → 14

イズール:2d6+3+2 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2) → 7[2,5]+3+2 → 12

フルモニク:2d6+1+2 //スカウト知力判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 3[1,2]+1+2 → 6

GM:では、キアさんとイズールさんは棚から何かめぼしいものを発見したようだ。フルさん、アビーラさん、カナリカさんは判定に失敗したので、棚から何かよくわからないものを拾ってきた。

「それっぽい何か」 を ゲットした! ▼

GM:判定に成功したキアさん、イズールさんは以下のリストから1つ選んで獲得します。


◆獲得アイテム一覧(判定成功時)◆
マナチャージクリスタル(4点) ※ET P128
エフェクティブカートリッジ ※ET P132
幸運のお守り ※ET P142
韋駄天ブーツ ※ET P148
キア:わーい!
カナリカ:全部めっちゃいい奴だ。取引価格2000Gクラスだね。
アビーラ:これだけで報酬を超えている……!

キア:マナチャージクリスタルを頂きます。
イズール:俺もマナチャージクリスタルで!

キア・コレット:「これは高純度のマナチャージクリスタル……遺跡だけあって中々のものが……!」*目キラキラ
イズール:「(練技を連発してるとマナが息切れするからな。あって損はない)」
キア:「皆さんのも、後で鑑定しますね」*3名に
アビーラ:「おおきに、助かりますわー」
カナリカ:「うん、頼むよ」

チャプター6-2.武器庫

GM:◆描写◆
分岐の部屋に戻り、通路を更に先に進む。
この部屋もおそらくは正方形の形をした部屋なのだろうが、天井までの高さがある棚が部屋中に並んでおり見通しが悪い。
棚には金属製の箱がいくつか置かれている。精緻な仕掛け細工により、施錠されているようだ。

GM:では、「部屋に最初に足を踏み入れたPC」を一人決めてください。

アビーラ:スカウトにお願いしたいところ……
イズール:先頭もらいます!
カナリカ:そうね、斥候だし
GM:では、パーティの先頭はイズールさん

GM:◆描写2◆
先頭を進んでいたイズールは床に渇いた血が付着しており、その中心に何かが倒れているのに気が付く。
それは簡素な革鎧を身につけた人間の若者で、うつ伏せに倒れた背中は革鎧ごと鋭利な何かで貫かれたような傷が付けられている。
既に血は乾いており、傷の深さから見ても若者が既に死んでいることを推測するのは容易いだろう。

どうやら背後から何者かに襲われ、この部屋までやってきたが、息絶えたようだ。

アビーラ:先達の自称冒険者の一人ってとこですかのぉ
GM:ご明察です>アビーラ
キア:遺体を検めましょうか

アビーラ:「おや、イズールさんどうしました? いきなり立ち止まって」
キア:「何かありましたか?」
イズール:『……死体がある』*低く唸る
キア:「死体だ、とおっしゃっています……恐らく先発隊の人でしょうね」
フルモニク:「やっぱ死んでたかぁ……」
カナリカ:「そっか……身分証とかあるのかな?」
イズール:『戦闘の跡があるし、確かめるべきだろうな』

GM:身分証に相当するものは特にありませんね。背中から一突き、グサリとやられている、という感じです。

イズール:どっちから血痕伸びてます?先の部屋から?
GM:良いところに気が付かれましたね>イズール
   PC達が今まで進んできた道のりに、血痕は見当たりませんでした。

GM:部屋の床を照らし、注視すれば先の部屋から血痕が続いています。 即ちこの若者はここから続く部屋で傷を負い、ここまで逃げてきたが息絶えたようです。

キア:「さて、どうしましょう。日数的にも、アンデッド化する前に焼却する方が良いとは思いますが……」
カナリカ:「ドックタグは……ないな」
カナリカ:「私は焼却で構わないと思うよ。彼を背負っていくのは、何があるかわからない以上厳しいかな……」
フルモニク:「ま、自業自得だしこいつはいいや ほかのヤツもどっかで死んでるだろうし」
イズール:『残りの三人がうまく非常用エレベーターとやらに逃げ込めてない限り、そうなってるだろうな……』
キア:「血痕の先、魔動機の試験場ですか……」
アビーラ:「出口を見つけたら運べばええんやないです?焼却するにしても担いで探索するにしても、カナリカさんの言うとおりこの先に何があるかわからん以上、厳しいと思うんよ」

GM:結局、アビーラの提案通り「出口を確保したら遺体を運び出す」方向に落ち着いた。

イズール:『それにしても、皮鎧が貫かれてるってことは当たったらヤバそうな敵なのは間違いないな』
キア:「イズールさんも気になりますか。……遺体を詳しく調べてみましょう。試作型魔動機とやらのヒントが見つかるかも」
アビーラ:「ボクみたいなぺらっぺらな護りじゃ、ひとたまりもないやろなぁ。おーこわ……」
カナリカ:遺体を調べてる間に、魔動ミニバイクを取り出しておこう。

GM:遺体を検める場合、スカウトかセージの観察パッケージ(スカウト or セージ+知力)判定をお願いします~。難易度は11としましょう。

フルモニク:2d6+1+2 //スカウト知力判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 4[2,2]+1+2 → 7

イズール:2d6+3+2 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2) → 7[3,4]+3+2 → 12

キア:2d6+2+3  //セージ知力パッケージ
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+3) → 11[6,5]+2+3 → 16

GM:おぉー、キアさん良い出目ですね
イズール:キアさんつよいなー

GM:ではイズールさんとキアさんは遺体の傷口を観察した結果、あることに気がつきます。
GM:遺体の傷口、および革鎧の貫かれた部分が熱で焼け焦げています。
GM:炎で焼かれたというよりは高熱を発する武器を押し当てたようになっており、鎧の類はあまり効果を発揮できないことが推測できます。

イズール:『ん?焦げてるみたいだな……』
キア:「……傷口中心部の炭化と、この刺突痕。高熱の近接武器で一突きといったところでしょうか?」
キア:「一部の魔導機兵には、武器を赤熱化させる仕組みを搭載していたと文献で読んだことがありますが……」
イズール:『皮鎧も熱で裂かれてるな。避けないとやばそうだ』
キア:「盾での受けは厳しいでしょうね」

GM:さて、それがわかったところで部屋の探索ですね。
    施錠された箱が開けられるかどうか、「解除判定(スカウト+器用)」目標値10で判定をお願いします。

イズール:そういえばこの部屋、武器庫ですっけ?
GM:ですです
キア:2d6+1+3  //スカウト技巧パッケージ
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 9[5,4]+1+3 → 13

イズール:2d6+3+3 //スカウト技巧判定パッケージ
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3) → 4[3,1]+3+3 → 10

フルモニク:2d6+1+3 //スカウト器用判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 11[6,5]+1+3 → 15

イズール:シノビガミなら1足りないところだった……(固定値を信じろ)

GM:では鍵を開けると、中から「サーペンタインガン」一丁と弾丸12個が出てきます。
GM:魔動機文明時代の武器庫なので、剣や槍よりはガンが仕舞われているのだなぁ。

◆GMのメモ◆
サーペンタインガン:Bランクの短銃。全長約20cm程度とコンパクトであり片手で撃つことができる。ホルスターとセットで補助動作での収納が可能。
装弾数は3発だが、メインの銃を撃ち尽くした後に構えたり片手にアイテムを持ちながら戦闘を行うなど、用途は広い。

キア:「拳銃と弾薬……良い品です」
アビーラ:「使える状態のが、色々落ちてるもんやねぇ」
キア:「魔動機時代、最も流通した拳銃ですね。汎用性はお墨付きですよ」*サーペンタイガンについて解説。テンション上がりがち。
カナリカ:「ああ、よく武器屋で並んでるのを見るよ。キアの護身用にもっておくといいね」
キア:「はい、ひとまず私がお預かりしますね」
GM:さて、それでは先に進みましょう!

チャプター7.試験場

GM:◆描写◆
武器庫の通路を抜けると、今までの部屋とは違って高い天井を持った広間へとたどり着いた。
滑らかに磨かれた石造りの広間の床や壁に魔動灯が取り付けられており、それらが仄かな光を放っている。

薄暗い広間の中央に、身の丈3m程の魔動機が鎮座していた。
2本ずつの手足を持ち、人に近いフォルムをしたそれは四角錐の槍頭を持つ巨大な槍と重厚な盾を装備しており、まるで機械仕掛けの重装歩兵のように見える。

GM:魔動機の近くの床に幾つかの人影が横たわっていた。先にこの遺跡へと挑んだならず者たちの亡骸だろう。魔動機の奥には、小さな扉が見える。脱出経路だ。

アビーラ:「なんや、えらいでっかい鎧が立っとりますなー……」
フルモニク:「ブリキ野郎だ」
カナリカ:「脱出経路もあるね……つまりこいつを倒せば出られるわけか」
キア:「あれが冒険者(仮)を仕留めた魔動機でしょう。しかし、あまり見ない型ですね……試作型魔動機兵といったところでしょうか」

GM:◆描写2◆
PC達が魔動機に近づくと、軋む音一つ立てずにそれは立ち上がった。
頭部から蒸気を吐き出して魔動機は槍と盾を構え、PC達に対する攻撃姿勢を取る。
GM:更に、大型魔動機兵の後ろから小型の魔動機兵が数体、姿を現した。

GM:魔動機兵達を倒さない限り、安全に脱出すること不可能だ。

フルモニク:「一匹じゃないんか~~い!」
カナリカ:「刃が通るといいけど……!」
アビーラ:「こまいのもおるんか。しんどいなぁ……!」

GM:それでは戦闘準備から始めていきましょう。宣言をどうぞ~。
アビーラ:ヘビークロスボウを装備!
カナリカ:バイクに跨り、サーベルを装備。
イズール:バックラーとジャベリンを装備。練技【ガゼルフット】を使用。
キア:トラドールを構えます!

カナリカ:「さぁ、飛ばしていこうかな!」*魔動ミニバイク、起動!

GM:それでは続いて魔物知識判定。小さい魔動機兵は10/13 大型の魔動機兵は11/14です。

キア:2d6+2+3  //魔物知識判定(小型)
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+3) → 6[5,1]+2+3 → 11
キア:2d6+2+3  //魔物知識判定(大型)
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+3) → 9[5,4]+2+3 → 14

アビーラ:2 2d 平目だけどやっておく!
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 3[1,2] → 3 #1
SwordWorld2.5 : (2D6) → 8[5,3] → 8 #2

フルモニク:2 2d6+1+2 //セージ知力判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 3[2,1]+1+2 → 6 #1
SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 6[2,4]+1+2 → 9 #2

カナリカ:2 2d6+6 データのみ 小さい大きい
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6+6) → 7[4,3]+6 → 13 #1
SwordWorld2.5 : (2D6+6) → 4[1,3]+6 → 10 #2

GM:では小型の魔動機兵は「ザーレィ」、大型の魔動機兵は試作型魔動機の「インファントリー」だとわかりますね!

211218 ザーレィ

エネミーデータ:ザーレィ
魔物レベル:3
知能:命令を聞く
知覚:機械
反応:命令による
穢れ:0
言語:なし
知名度/弱点値:10/13
弱点:衝撃属性ダメージ+3
先制値:9
移動速度:10
生命抵抗力:5(12)
精神抵抗力:5(12)

特殊能力
・マナコーティング:自身が受ける魔法ダメージを常に-1する
・ターゲッティング:誤射しない

○光弾:5(12) 回避力/消滅 or 精神抵抗/半減
→形状/射程:射撃/2(20m)、一人に2d+3点の純エネルギー属性魔法ダメージを与える。この能力を使用するためには手番での移動が「制限移動」でなくてはならない。
 この能力は連続した手番に使用できない。

概要
魔動機文明時代に量産された、光弾発射機能を持つ魔動機。
住居や研究施設の防衛用としてはメジャーな機種らしく、アルフレイム大陸全土の魔動機文明時代の遺跡で姿を見かける。
※ハウスルールで「光弾」に対して回避が行えるようになっています。

画像10

※「インファントリー」のイラストは、セッション参加プレイヤーでもあるくれないさんに描いていただきました。真紅~赤銅色のボディに真鍮をイメージした配色がカッコいい。
エネミーデータ:インファントリー

魔物レベル:5
知能:命令を聞く
知覚:機械
反応:命令による
穢れ:0
言語:なし
知名度/弱点値:11/14
弱点:雷属性ダメージ
先制値:12
移動速度:15/20(車輪)
生命抵抗力:5
精神抵抗力:6

コア部位:なし

特殊能力(槍)
▲▲赤熱する槍:
補助動作で使用。
槍を赤熱させ、ダメージを増す仕掛けを作動させる。10秒間(1R)、「槍」で行う攻撃が炎属性になり打撃点が+4される。
この能力は連続で使用できない。

▲冷却(2d6+5):射程/対象=自身/半径5m(10) 精神抵抗/消滅
主動作で使用。槍を冷却した際の蒸気を噴出し、周囲の視界を奪う。精神抵抗に失敗すると、10秒間(1R)回避力判定に-2の修正を受ける。 
また、この能力を使用すると10秒間(1R)、この部位は回避力判定に-2の修正を受ける。
この能力は「赤熱する槍」の能力を使用した次の手番で必ず使わなければならない。
       
特殊能力(盾)
△かばう:
10秒間(1R)の間、対象1体に与えられた近接、遠隔攻撃(および回避力判定で効果が消滅する能力)を代わりに受ける。
効果は1Rに1回だけ適用される。

特殊能力(脚部)
▲突撃駆動(2d6+5):射程/対象=自身/3体 回避力判定/消滅
主動作で使用。勢いよく加速して体当たりを行う。
自身の存在するエリアから3体まで目標を選び、「2d6+5」点の物理ダメージを与える。
この能力は連続した手番に使用できない。

・棒立ち:「脚部」のHPが0になった時、「盾」と「槍」は回避力判定に-2の修正を受ける。

概要
大きな盾と槍を装備した、二足歩行型の試作魔動機。足は車輪になっており、高速移動時は歩行ではなく車輪駆動する。
重厚な盾と赤熱機構を持った槍を装備しているが、槍は連続使用ができず、盾は重くて取り回しにくく、脚部は脆い。

GM:インファントリーは重厚な盾によって攻撃を防ぎ、赤熱する槍によって攻撃を行う魔動機兵。槍は連続使用できず、冷却を挟む必要があります。
GM:ザーレィはお馴染み、光の弾丸を発射してくる魔動機兵です。
   が、今回はハウスルールを一つ導入します。
GM:光弾に対し、「精神抵抗で半減する」か「回避力判定で躱す」か選んでも良い、というものです。
GM:ガンの弾に対して回避判定ができるなら、ザーレィの光弾もできて良いんじゃないかな、と思った次第です。 
  回避に失敗すれば全ダメージを受けてしまうので、気合いれてね!

GM:さて、それでは先制判定のお時間だ。 目標値は12です~。

キア:2d6+1+2  //先制判定
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 5[3,2]+1+2 → 8

カナリカ:2d6 6ゾロチャレンジ
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 7[2,5] → 7

フルモニク:2d6+1+4 //スカウト敏捷判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+4) → 10[6,4]+1+4 → 15

アビーラ:2d 6ゾロならワンチャン
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 10[5,5] → 10

イズール:2d6+3+4 //先制判定
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+4) → 11[5,6]+3+4 → 18

アビーラ:つよい
カナリカ:速いッ……!?
キア:速い!
GM:なんて速さだ……!
カナリカ:恐ろしく速い先制……俺でなきゃ見逃しちゃうね

イズール:『遅いぜ!』*リカント語で吠える
GM:では無事にPC達が先攻!赤色の好きな場所に配置をどうぞ

イズール:0で!
カナリカ:同じく0で
キア:前衛の5m後方、5で
フルモニク:うーん、先制取れたから0で!
アビーラ:0で~

画像11

その結果、配置は画像のようになった。
フルモニクとアビーラは敵と近接戦闘を行うわけではない。
しかしイズールとカナリカ(および騎獣たち)が前進し、敵を食い止めることができるため射程距離を詰めたのである。

GM:それでは第一ラウンド開始!好きな順番で行動をどうぞ。

フルモニク:まずはワタシから。呪歌【モラル】を奏でて命中を補助して、続く騎獣(ダウレス)に突撃させるぞ!
GM:魔動機兵達には精神効果は効かない。PC達だけ命中判定強化だね!

フルモニク:2d6+3+5 //演奏判定
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+5) → 8[2,6]+3+5 → 16

フルモニク:演奏成功!PC達の命中力判定に+1の修正が付くぞ
フルモニク:【モラル】の巧奏値を抜いたので、↑(高揚)の楽素を2つ生成

ダウレス:続いて騎獣のダウレス、インファントリーに向かって前進します
GM:OK。ダウレスの前進に対し、インファントリーは3m進んで移動妨害します。
ダウレス:だと思った! それじゃインファントリーの3部位に対して【テイルスイープ】で同時攻撃だ。

◆GMのメモ◆
騎獣ダウレスは【テイルスイープ】という特殊能力を覚えている。
これは長い尾を使って複数の敵(部位)をなぎ払う、という技で、複数の相手を対象に近接攻撃が行える。ただし連続使用ができない。
ダウレス:2d6+6+1-0 //命中判定  
<BCDice:ダウレス>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+1-0) → 8[3,5]+6+1-0 → 15

インファントリー(脚部):2d6+3+0-0 //回避力判定
<BCDice:インファントリー(脚部)>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-0) → 8[6,2]+3+0-0 → 11→失敗!

インファントリー(盾):2d6+3+0-0 //回避力判定
<BCDice:インファントリー(盾)>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-0) → 7[5,2]+3+0-0 → 10→失敗!

インファントリー(槍):2d6+5+0-0 //回避力判定
<BCDice:インファントリー(槍)>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+0-0) → 7[1,6]+5+0-0 → 12→失敗!

GM:ブラボー!3体同時命中だ!

ダウレス:3 2d6+4+0-0 //ダメージロール あし たて やり
<BCDice:ダウレス>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+0-0) → 5[4,1]+4+0-0 → 9 
SwordWorld2.5 : (2D6+4+0-0) → 10[6,4]+4+0-0 → 14
SwordWorld2.5 : (2D6+4+0-0) → 7[4,3]+4+0-0 → 11 
◆GMのメモ◆
インファントリーの盾・槍はそれなりの防護点を備えている。
しかし脚部は脆く、それなりのダメージを与えることができた。

フルモニク:「っしゃあ!ブリキ野郎を押しつぶしちまえ!」
カナリカ:「下半身は脆いな。ダウレスに続くよ!」
カナリカ:移動して【魔力撃】を宣言しつつ攻撃!

◆GMのメモ◆
【魔力撃】は近接攻撃のダメージに自身の【魔力】を上乗せする特技だ。
【魔力】は魔法使い系技能レベル+知力ボーナスで算出する。
操霊魔法を修めているカナリカの魔力が乗せられた一撃は侮れない。

カナリカ:「足元がお留守だよ!」*サーベルで斬りつける!

カナリカ:2d6+6+1  セイバー!
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+1) → 2[1,1]+6+1 → 9

カナリカ:……!?
GM:なん……だと……!?
キア:ひいっ
フルモニク:なんてこったい!

GM:ではインファントリーの脚部関節から突如として蒸気が噴射される!
カナリカ:「くっ、視界が……!」*攻撃失敗

カナリカ:だがバイクでの突進がある!

ミニバイク:2d6+5 命中力判定
<BCDice:ミニバイク>:SwordWorld2.5 : (2D6+5) → 7[2,5]+5 → 12

インファントリー(脚部):2d6+3+0-0 //回避力判定
<BCDice:インファントリー(脚部)>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-0) → 5[3,2]+3+0-0 → 8→失敗!

ミニバイク:2d6+3  ダメージ
<BCDice:ミニバイク>:SwordWorld2.5 : (2D6+3) → 7[6,1]+3 → 10

カナリカ:それなりに削れてきたな……!

キア:次は私が銃撃します!
キア:【クリティカル・バレット】で脚部を射撃!

キア:2d6+3+3+1-0  //命中判定
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3+1-0) → 9[6,3]+3+3+1-0 → 16

インファントリー(脚部):2d6+3+0-0 //回避力判定
<BCDice:インファントリー(脚部)>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-0) → 9[3,6]+3+0-0 → 12→失敗!
キア:k20@9+2+3+1  //クリティカル・バレット
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[9]+6 → 2D:[5,1]=6 → 4+6 → 10

GM:脚部の残りHPがもう6点しかない……!

キア:「イズールさん、脚を!」
カナリカ:「イズール!すまない、トドメを頼んだ!」
イズール:『わかった!』
イズール:脚に接近して近接攻撃!

イズール:2d6+3+3+1-0-1 //命中力判定
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3+1-0-1) → 7[2,5]+3+3+1-0-1 → 13

インファントリー(脚部):2d6+3+0-0 //回避力判定
[]<BCDice:インファントリー(脚部)>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-0) → 5[4,1]+3+0-0 → 8→失敗!

GM:当たったぁ!
イズール:【獣変貌】中だから筋力が上昇してダメージが増える……

イズール:k10@9+3+2+2-0 //ダメージロール
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[9]+7 → 2D:[3,3]=6 → 3+7 → 10

GM:脚部が速攻で落とされただとォー!

イズール:『止まれッ!』*片手槍を勢いよく関節部に叩き込む!
GM:脚部は完全停止する!
GM:【棒立ち】になるから「槍」と「盾」の回避にマイナスが付くな……

アビーラ:MPは温存したいし、盾は硬いから……
アビーラ:制限移動で3m前進して、槍をクロスボウで撃つ!

アビーラ:2d+1+3+1 シューターはLV1だー
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3+1) → 8[6,2]+1+3+1 → 13

インファントリー(槍):2d6+5+0-2 //回避力判定
<BCDice:インファントリー(槍)>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+0-2) → 6[5,1]+5+0-2 → 9→失敗!
アビーラ:k25+1+1@10 ダメージ
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.25c[10]+2 → 2D:[4,4]=8 → 7+2 → 9

GM:太矢が繊細な槍の機構に少しずつダメージを与えていく!
アビーラ:「おっとっと……やっぱこれ、反動強いなぁ」

GM:それでは魔動機兵達の反撃ですね。

インファントリー:まずは「盾」から動きます。
インファントリー:補助動作はなし、主動作で「槍」に対して【かばう】を宣言します。

◆GMのメモ◆
【かばう】は宣言特技の一つ。近くにいる味方に対して宣言しておくことで次にその味方に飛んできた近接・遠隔攻撃を代わりに受ける効果を持つ。
回避は行えず、自動的に命中したものとしてダメージを算出する。

インファントリー:そしてそのまま、「盾」でダウレスに殴りかかる!

インファントリー:2d6+4+0-0 //命中力判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+0-0) → 4[1,3]+4+0-0 → 8

ダウレス:2d6+3+0-0 //回避判定
<BCDice:ダウレス>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-0) → 10[4,6]+3+0-0 → 13→成功!

GM:で、出目が……!

ダウレス:姿勢を低く構え、盾の打撃をやりすごす
GM:ええい、本命は槍の一撃よ!

インファントリー:では続いて「槍」の手番
インファントリー:補助動作で【赤熱する槍】を宣言する。このラウンド間、槍で行う攻撃は炎属性になり、打撃点が+4される。
インファントリー:魔動機による仕掛けで槍を赤熱させ、カナリカに突きを繰り出す!

インファントリー:2d6+6+0-0 //命中力判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+0-0) → 3[2,1]+6+0-0 → 9

GM:うおおおおおい!

カナリカ:2d6+7 騎芸【攻撃阻害】で回避に+修正がつく
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7) → 7[6,1]+7 → 14

GM:くぅ……
カナリカ:ふふ

カナリカ:「おっと……運転は鈍っちゃいないよ!」*流麗なハンドル捌きで槍を躱す
フルモニク:「オホー 空気の焼ける匂いがする。ありゃ相当な高熱だな」

GM:インファントリーの攻撃はどちらも空振りか……まぁいい。
GM:後ろのザーレィ3体……射撃部隊の攻撃だ!

ザーレィ:1体目はイズールに照準を合わせ、光弾を発射!

ザーレィ:c(4+1+7) //命中力判定※光弾
<BCDice:ザーレィ>:SwordWorld2.5 : 計算結果 → 12

イズール:せっかく設けてもらったハウスルールだ。避けチャレします!

イズール:2d6+3+4+1-0+1 //回避力判定
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+4+1-0+1) → 9[5,4]+3+4+1-0+1 → 18→成功!

キア:すっごい
フルモニク:たけぇなぁ!
カナリカ:はっやい
GM:ちくしょぉ!当たる気がしねぇ!

ザーレィ:2体目はバイクに向かって光弾発射!

ザーレィ:c(4+1+7) //命中力判定※光弾
<BCDice:ザーレィ>:SwordWorld2.5 : 計算結果 → 12

カナリカ:バイク自体は避けるのあまり上手くないんだよね……!
カナリカ:2d6+3 
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6+3) → 4[3,1]+3 → 7→失敗!

ザーレィ:2d6+3 //ダメージ※光弾
<BCDice:ザーレィ>:SwordWorld2.5 : (2D6+3) → 7[2,5]+3 → 10

ミニバイク:HP25→15点! いってぇ!

カナリカ:「ボディに直撃はまずいね……まだ走れるかな」

ザーレィ:そのまま乗り手のカナリカに向かって光弾発射!

ザーレィ:c(4+1+7) //命中力判定※光弾
<BCDice:ザーレィ>:SwordWorld2.5 : 計算結果 → 12

カナリカ:2d6+7
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7) → 8[5,3]+7 → 15→成功!

GM:結局バイクにしかダメージを与えられていない、だと……!?
GM:では第二ラウンド開始!PC達のターンだよ。

カナリカ:【エンチャント・ウェポン】を魔法拡大/数で自分、イズール、ミニバイク、ダウレス、アビーラにかける!

カナリカ:2d6 MP10消費 ピンゾロ以外で発動
<BCDice:カナリカ>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 4[2,2] → 4

カナリカ:こ、こわい
カナリカ:対象は発生させる物理ダメージを+1

ミニバイク:続いてバイクで突撃!「槍」を折ってやる!
インファントリー:「盾」が【かばう】でダメージを肩代わりするぞ!

ミニバイク:2d6+5 //命中判定 【かばう】相手だからピンゾロ以外
<BCDice:ミニバイク>:SwordWorld2.5 : (2D6+5) → 9[5,4]+5 → 14

ミニバイク:2d6+3+1  ダメージ
<BCDice:ミニバイク>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+1) → 10[6,4]+3+1 → 14

GM:なにぃ!
イズール:槍への殺意が……

GM:だが盾の残り耐久は33点……まだまだ耐えるぜ!

GM:バイクの突進を重厚な盾が阻む! 
   しかしこれで盾の構えが逸れ、槍を狙えるようになった!

カナリカ:「クッ……硬いな、もう!
キア:「でもこれで、槍に攻撃が届きます!」*射撃準備

キア:さっき拾ったマナチャージクリスタルから2点使って【クリティカル・バレット】を使用し、槍に射撃します!

◆GMのメモ◆
【クリティカル・バレット】は威力20、C値-1の弾丸を作成する魔動機術。
【~バレット】系のクリティカル値(C値)は使用する武器(銃)によって決まる。
キア:2d6+3+3+1-0  //命中判定
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3+1-0) → 6[4,2]+3+3+1-0 → 13

インファントリー:2d6+5+0-2 //回避力判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+0-2) → 6[2,4]+5+0-2 → 9 →失敗!

キア:k20@9+2+3+1  //クリティカル・バレット
<BCDice:キア>:SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[9]+6 → 2D:[4,6 5,4 6,5 2,4]=10,9,11,6 → 8,7,9,4+6 → 3回転 → 34

GM:▂▅▇█▓▒░('ω')░▒▓█▇▅▂うわあぁぁぁ!!槍が乙った!
アビーラ:ヒューッ!
キア:やったぜ!
イズール:こいつはすげぇや!

キア:「冷却の瞬間……今です!」*ラジエータを狙い射撃!

GM:冷却動作に入ろうとしていた槍……剥き出しの機関部を弾丸が貫く!

カナリカ:「すごいな……一撃か」
アビーラ:「こらまた、凄い攻撃や!」
キア:「高熱機構の弱点ってやつです……威力を確保するためには、排熱部が脆くなる短所が付いて回りますからね」

GM:さぁ、残るは「盾」のみ!どうする冒険者達。

アビーラ:防護点8は厳しいので、魔法で攻めるか!
アビーラ:前に3m制限移動して、盾に【ウィンド・カッター】を

◆GMのメモ◆
【ウィンド・カッター】は風の妖精の力を借りて行使される、風属性の妖精魔法。射程距離の長さと誤射を起こさない形状:起点指定が有用だ。
アビーラ:2d+6 魔法行使
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+6) → 3[1,2]+6 → 9

アビーラ・バー:(´・ω・`)

インファントリー:2d6+6+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+0-0) → 7[2,5]+6+0-0 → 13 →成功!

アビーラ:ぐやぢい!
キア:でも8点の防護を抜けるのは大きいですよ!

アビーラ:k10+6@13 ウィンドカッター
<BCDice:アビーラ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10+6 → 2D:[6,3]=9 → 5+6 → 11

GM:半減して6点の魔法ダメージ。まだまだ盾は壊れないぞ!

アビーラ:「あかん、今日のシルフはご機嫌斜めみたいやな……!」
アビーラ:「すんません、イズールさん……あと頼んます!」
カナリカ:「防護もそうだが、素が硬いな……!魔法で火力は上げといた、頼んだよ!」

イズール:回るかどうかは置いといて、打点上げに【囮攻撃】しようかな!
イズール:【囮攻撃】 //近接攻撃命中-2、ダメージ+2。攻撃が回避された場合次の手番まで回避した側の回避-1(-4まで累積、一度回避失敗で消滅)
イズール:更に練技【キャッツアイ】使用! MPを3点消費して3Rの間命中力判定に+1

◆GMのメモ◆
【囮攻撃】とは大ぶりな一撃で相手を追い立て、後続の攻撃を当てやすくする特技である。しかし、大ぶりな攻撃がそのまま当たった場合はダメージが増える効果も持っている。
イズール:2d6+3+3+2-2-1 //命中力判定
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3+2-2-1) → 9[3,6]+3+3+2-2-1 → 14

インファントリー:2d6+3+0-2 //回避力判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-2) → 4[3,1]+3+0-2 → 5 →失敗!

GM:やはり脚を破壊されたのは厳しい!

イズール:k10@8+3+2+5-0 //ジャベリン用ダメージロール ※かいくぐり発動時
<BCDice:イズール>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[8]+10 → 2D:[2,6 6,2 3,1]=8,8,4 → 4,4,1+10 → 2回転 → 19

アビーラ:おひょー!
イズール:ヨシ!
キア:おぉー!
カナリカ:すばらしい!
イズール:固定値と回転数で殴れて感涙です

GM:防護点で軽減しても残り耐久16点……ぐぬぬ!

イズール:『もう少しだ……!』
カナリカ:「良い一撃だ、イズール!」

GM:イズールの槍が、魔動機の腕と盾の接続部を打つ!
   そろそろ盾にもガタが来ているようだ。

フルモニク:もう少し……終律で削ってくか!
フルモニク:盾に対して終律【春の強風】で攻撃!

フルモニク:2d6+3+5 //演奏判定 終律
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+5) → 7[2,5]+3+5 → 15

インファントリー:2d6+6+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+0-0) → 7[4,3]+6+0-0 → 13 →失敗!

フルモニク:k20@10+3+5 //威力20終律ダメージロール 
<BCDice:フルモニク>:SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[10]+8 → 2D:[3,3]=6 → 4+8 → 12

GM:ぬぅ、残り耐久4点……だが物理攻撃は防護点で凌ぐぞ!
フルモニク:残ったか……!
カナリカ:ダウレスが追撃すれば落とせる……!

ダウレス:追撃だぁー!

ダウレス:2d6+6+0-0 //命中判定
<BCDice:ダウレス>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+0-0) → 4[2,2]+6+0-0 → 10

インファントリー:2d6+3+0-2 //回避力判定
<BCDice:インファントリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+0-2) → 3[1,2]+3+0-2 → 4 →失敗!

ダウレス:2d6+4+1-0 //ダメージロール 12以上で倒せる
<BCDice:ダウレス>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+1-0) → 11[5,6]+4+1-0 → 16

GM:ダウレスのダメージ出目つぇぇ!
キア:通った!

フルモニク:「ダウレス、今だ!」
カナリカ:「やったね!鮮やかな連携だったよ」
イズール:『これでデカブツは完全停止だな』
キア:「後は後ろに控えるザーレィ達を止めるだけです!」

~Caution~
PC達はその後、後ろに控えるザーレィ達を着実に倒していった。
元々レベル的にザーレィはPC達の驚異と呼べる程ではない。
リプレイ的に特に重要でもないシーンなため、割愛させていただく。

チャプター8.脱出経路

GM:◆描写◆
大型魔動機の「インファントリー」を機能停止させたPC達。
奥の小さな扉が脱出経路だ。
遺体を回収したPC達が扉を開け、先に進むと、3m四方程度の小さな部屋があった。

カナリカ:「皆、強くなっててびっくりしたよ。雑用に思えたこの数ヶ月も、一応訓練になっていたってことなのかな」
フルモニク:「絶対ただコキ使われてただけだ……」
カナリカ:「た、体力は付いただろ……?」
イズール:「最初にギルドに来た頃よりは、連携の取り方とかもうまくなったと思うぜ」

GM:◆描写2◆
天井は見えないくらいに高く、点々と魔動機式の明かりが点いている。
壁際に高さ1m程の柵が備え付けてあり、黒と黄の警告色で塗られていた。
柵の一部には小さなレバーが取り付けられており、それを倒すと部屋の床が上昇を始める。
どうやら魔動機式のエレベーターになっていたらしい。

GM:◆描写3◆
PC達がエレベーターを作動させてから数分後、エレベーターは停止し、頭上には梯子が取り付けられた小さな出入り口が姿を現す。
地上の扉は岩山の陰に巧妙に隠された場所に造られており、PC達は無事に遺跡から脱出することができた。
どうやらダオロ村にほど近い山の麓に繋がっていたようだ。

アビーラ:「いやー、新鮮な外の空気はうまいな~!」
キア:「はぁ、はぁ……。血が抜けているとはいえ、遺体を運んでの行軍は中々堪えます……」*息切れ
カナリカ:「そうだね……酸素も薄かったし」*背中をさする
イズール:「外に出られてよかった……」
アビーラ:「ほんま、無事全員出られてなによりですわ」

GM:では、PC達がダオロ村に戻ると、村人達と村長は驚いた顔で出迎えてくれます。PC達が入るなり入口が爆発で塞がれてしまったため、PC達を助けようと村長のダオロは鉱夫達に掛け合っているところでした。

ダオロ:「おぉ、皆さんご無事でしたか……! 入口が塞がれ、途方にくれていたところです」
キア:「大まかな遺跡の調査と脅威の排除は終了しました。それと、先に入っていった冒険者達の遺体の回収も」
カナリカ:「運良く正規の出口を見つけられたんだ。心配させてすまない。村の安全のためにも、あとで出口の場所を教えるよ」
アビーラ:「一時はどうなるかと思ったけど、なんとか出てこれましたわ」
ダオロ:「冒険者を名乗っていた彼らの遺体は、我が村で弔いましょう。せめて安らかに眠ってくれることを祈ります」

ダオロ:「それにしても、この度は我が村を救っていただきありがとうございます。幸いにも、遺跡の入口が崩れたおかげでまた安全に採掘が進められます」
カナリカ:「また何かあったら私たちを呼んでね。すぐ駆けつけるからさ」
アビーラ:「とりあえず一仕事終わったことだし、今夜はパーッとお酒でも飲みましょ!」
カナリカ:「そうだね。今日はもう運転しないし、久しぶりに飲もうかな」

GM:では、PC達がダオロ村に戻ってきたのは夕暮れ時にします。
 村長から事件の顛末を聞いて安心した村人達も、PC達を讃えてくれます。
   村の危機を救ったPC達は彼らにとっての英雄でしょう。

GM:村人達が持ちよってくれた手料理や地酒でささやかな酒宴が開かれます。それは正しく、PC達がギルドに所属してから初めて味わう、仕事の大成功に相応しい勝利の美酒と言えるものでした。

◆アイテム鑑定◆
GM:では、遺跡の中で拾ったものの鑑定を。

フルモニク、カナリカ、アビーラは遺跡の中で「それっぽい何か」を拾ってきた。「それっぽい何か」は1d6を振り、出目が4~6ならランダムで何らかのアイテムになる。1~3ならただのガラクタだ。

判定の結果、フルモニクが「幸運のお守り」を手に入れた。
残り二人が掴んだのはただのガラクタだったようだ……。

GM:では翌朝、PC達はダオロ村の物置を調べ、まだ活きていそうな魔動機を見つけることに成功します。

・記録用マギスフィア:魔動機文明時代の記録装置。
 中の記録を取り出すには解析設備と時間が必要。

・魔動部品:魔動機の駆動系ユニット。
 マナの動力変換機構は生きているが、フレームやホイールが別途必要。

カナリカ:「部品か……。ミニバイクとは合わないから、幾つか部品を合わせる必要があるね」*魔動部品を鑑定しながら
キア:「記録用マギスフィア……《大破局》以前のデータが残っていたりするのでしょうか」
イズール:「記録用……? 本みたいなもんか?」
キア:「本よりもすごいですよ。こういった記録用の魔動機械は光景や音を保存できるので、より鮮明に昔の情景を見ることができるんです」
イズール:「へぇー……。よくわからないけど、すごいな!」
アビーラ:「それだとボクらが持って帰るより、冒険者ギルドなりマギテック協会なり、そういうとこに渡した方がよさそうですな」

GM:以上の戦利品を持って、PC達は朝日と共にダオロ村を立ち去ります。
GM:昼過ぎ頃にはギルドに着くことでしょう。 記録用のマギスフィアはジムレドが預かってくれます。代わりに解析してくれる、とのことです。

アビーラ:「とりあえず、何事もなく終わってよかったですわ」
フルモニク:「手の届く範囲で死人は出なかったしねぇ」
カナリカ:「やるべきことはやったし、一歩前進だね」
アビーラ:「皆さんとのお仕事、楽しかったです。また機会があれば、よろしゅう頼んます!」
キア:「今回はありがとうございました、アビーラさん。次にお会いした時は、また旅のお話を聞かせてください」
アビーラ:「えぇ!楽しい話と酒の席は、いつでも大歓迎ですんで!」
イズール:「今回の冒険の成功を祝って、そしてアビーラさんの新しい旅立ちに乾杯! ……ってことで、ギルドに戻ったらまた宴会だな!」

GM:では、ジムレドに呆れられながら冒険者達は酒宴で夜を更かします。
   次があるのかもわからない、一期一会の冒険に想いを馳せつつ冒険者達はグラスを傾けるのでした……。

GM:というわけで、今回のリザルトを発表いたします~!
GM:まずは報酬額。魔動機から得られた戦利品を売却して、合計金額は1人あたり1144G!
GM:そして経験点は1000+240+ピンゾロ1回50点
GM:そして能力値成長を1回。
GM:更に更に、キングスレイ的にも重要なマナタイトの産出地であるダオロ村の危機を救った、ということでPC全員に20点の名誉点を差し上げるよ!

◆GMのメモ◆
名誉点とは、文字通りそのPCが得た名誉や名声を点数化したパラメータだ。
強力な魔物が身体に有している“剣のかけら”をギルドに上納したり、このように国やギルドにとって重要な依頼を達成することで付与される。

尤も、これはあくまでゲーム処理的な表現であって、実際にはPCのステータス上に蓄積された名誉点を消費し、「冒険者ランク」や「専用装備」「特殊なNPCとのコネクション」を獲得することができる。
冒険者ランクが高ければ複数都市間、或いは国を越えてその名声が轟く有名な冒険者ということになる。

GM:そんなわけで、鉱場町の危機を救ったPC達。
名誉点も獲得し、冒険者としてのキャリアを築き始めたところ。
今回の一件はPC達の名を少しばかり、知らしめることになるだろう。
《空の麓》亭に最近入った冒険者達は、どうやら腕が立つらしい……。
一部の者達の間に、そんな噂が流れ始めたようだ。
冒険者達の先に待ち受ける次なる波乱は……まだわからない。

GM:そんなわけで、第二話はこれにて終了!
  今回の冒険はここまで。皆様、お疲れ様でした!

次回予告

《ダオロ村》の遺跡騒ぎを無事に解決した《空の麓》亭の冒険者達。
まだまだ冒険者としては駆け出しながら、彼らに目を付けた者がいた。
冒険者達はある大商人から、第三都市《グランティン》と《ヒスイドラ》を結ぶ行商ルートの開拓を依頼される。
しかし、《グランティン》と《ヒスイドラ》の間にはアンデッドが蠢く危険な森が道を阻むようにして広がっていた。
冒険者達は危険な森を突破し、安全な行商ルートを開拓できるのか……?
次回第三話、「樹神の森と亡者達」をお楽しみに。

←第一話「冒険の始まり」後編
第三話「樹神の森と亡者達」→

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