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『#MIU404 大好きなドラマを語ってみた』第19言

「ドラマにこんなにドハマりしたことない」

リアルタイムで観てるのに、録画も1~2回みなおし、年始の一挙放送も録画でザっと観、しまいにはシナリオブックまで手元にある。

時々ぷっと笑える

ぞわぞわする(=ハラハラ+ドキドキ+ソワソワ)

インサートされる音楽がまた秀逸。そしてそのインサートタイミングがまた絶妙で、じぶんの心がその現場にもっていかれるような、機捜404の一員にでもなったような気分で 心踊らされ 心おどるのだ。

MIU (Mobile Investigative Unit)=【機動捜査隊 】

ミュウと呼ばれることもあるが、ドラマでは機捜(きそう)が飛び交う。

役者もそりゃぁ豪華だ(本当は全員書きたい)

「志摩」天才頭脳派/理論武装でドライ(星野源)

「伊吹」天然感覚派/野生的聴覚と勘が武器でウェット(綾野剛)

「桔梗隊長」正義感の塊バリキャリ系スーパーウーマン(麻生久美子)

「陣馬さん」時々いいこと言うんだよな~のベテラン刑事(橋本じゅん)

「きゅうちゃん」エリート父をもつ少々ひねくれ若造くん(岡田健史)

「久住」自分のことを「くず」「ごみ」という悪の悪役(菅田将暉)


心に残る好きなシーン(ネタバレ注意)

① 伊吹の「むずかしいねえ」

第1話:相棒の志摩にまだ全然信用されていなくて「信用ねぇなぁ」という伊吹に「ないですよ。俺は、他人も自分も信用しない」そうアッサリ淡々と言って去る志摩。その場で頭をひとめぐりさせた後、志摩の後を追いながら出た言葉が「むずかしいねぇ」

ここでこの言葉を持ってくるってすごいなぁ、深いなぁと素人ながら感想を抱いた。そしたらなんと綾野剛君のアドリブだと知り、俳優さんってすごいんだなと後になってさらにドカンときたセリフだ。台本は「・・・」だけだったのだ。

② 桔梗隊長の「目の前だよっ!」

第9話:ずっと追い続けてた「エトリ」という謎の男が乗った車両番号から位置がわかり、一機捜本部から無線で飛ばす時の隊長がカッコよすぎた。うちの管轄エリアに入ったことを現場に伝える時の、絶対に逃がさないという気迫に職務を超えたものがあって、最後の「目の前だよっ!」に震動があって、それがもんのすごく臨場感のある迫力で好きなのだ。

その前の、車両番号を飛ばす時の「必死に感情を抑え冷静さを保とうとする声」があってからの、対照的なこの震動が、わたしの心をも震わせ……道端で背後から通りすがる車をみて、「機捜404、こちら一機捜本部、車両ナンバー品川✖✖の✖、✖✖、目の前だよっ!」と心の中で、<機捜ごっこ>をしてしまったくらいだ。

③ 久住の(セリフのない)表情

第11話(最終回):とうとう捕まって憑き物でも取れたかのような「幼げ」をかもす久住。「過去の物語」なんぞ棄ててしまったのか、最初から自分には無かったと言いたいのか、そんなシーンがあった後。

拘置所の廊下を歩く久住が、窓の前でふと立ち止まり、差しこむ「光」のほうに目をやる。その表情がなんとも言えないのだ。わたしにはそれが、かつて、自分もそこ(=光の世界)に居たんだということを、「意識」とは別のところで覚えているような、知っているような、そんな顔に思えたからだ。

***

あとは人生の先輩的な存在、陣馬さんの言葉も要所要所ささります。

第7話 はやく捕まえてあげたかったという志摩・伊吹に放った「無理いうな。完全に閉じちまった人間の手は、つかめないんだよ

あと何話か見つけられず、正確なセリフが書けないのですが、失敗をカッコ悪いことだと思っている相棒のきゅうちゃんに「失敗しても失敗したって言える人間になれ」と言うシーン

愛だなぁって思う。

***

全話終わって振り返ってみると、なんとなく「鬼滅の刃」にも通じるものも感じたりします。誰もがもつ憂いや弱さがあって(これは志摩も同じようなことを言っていますが)出逢うひとやものごとがトリガー、引き金になって選んだ選択によって、その先でさらに出逢うものがある。良くも悪くも。

なんて思っていたらシナリオブックの後の方にある対談で、演出の塚原さんは「神々の視点で」「日本には八百万の神がいて」というイメージで音楽制作をリクエストしていたとあります。

なんだそれーと思う一方、なるほどーだからかーという感じもする。

冒頭でも言いましたが「ドラマにこんなにドハマりしたことない」という感想をもつわたしは、制作にかかわるひとたちについて詳しくないのですが、どう考えたってすごいプロ集団だということはド素人目にもわかります。

脚本:野木亜紀子

演出:塚原あゆ子

プロデューサー:新井順子

音楽:得田真裕

脚本×演出×音楽×演技 すべてがすんばらしく、わたしに「機捜ごっこ」させるほどに心射ぬかれ、心おどらされ、心わき立ったドラマでした。

(※注)人名は敬称略ですが、並々ならぬ尊敬を抱いています。

いやぁ本当に。本当に。あー楽しかったー。

ありがとうございます。感謝の気もちを添えて。

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