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ドイツ語学習の参考書「Grammatik aktiv A1-B1」Cornelsen

語学学習本シリーズ第4弾です。
語学学習方法は十人十色。この記事は完全に私見であり、私に合っても合わないかもしれないし、私に合わなくても合うかもしれないという前提でお読みいただければ幸いです。良い相棒が見つかりますように!

今回は、上に注釈はつけてはいるものの、もうこの参考書について書くためにこのシリーズを書いているといっても過言ではない!と思うほど、個人的にお勧めしたい参考書です。

ドイツ語で文法の基礎力をつけたい方にお勧め

"Deutsch als Fremdsprache(外国語としてのドイツ語)" "Grammatik aktiv"というタイトルどおり、文法に特化した参考書兼問題集というところで、ドイツに来てから見つけたのですが、以来私のドイツ語学習の基本の一冊となりました。

出版元はドイツ語圏で著名な学習参考書の出版社、Cornelsen。外国語としてのドイツ語学習以外にも、ドイツ語話者向けの参考書をたくさん出版しています。

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◎対象レベル

A1〜B1です。これは文法の各テーマごとに、どのレベルで習う内容なのかレベル表示がありますので、対象レベルは把握しやすいと思います。
ちなみにこの参考書には姉妹本があり、B2〜C1対象のものと、B1+というその中間の復習用を意図したものが別途あります。ですのでこの本が終わったら、ステップアップしてシリーズで使うこともできます。

◎特徴

語学学校の授業で使うタイプの4つの能力(読む、聞く、書く、話す)をまんべんなく伸ばす用の参考書と異なり、文法に特化しています。実際には見開き1ページで、1つの文法のトピックについて、解説と問題がセットになっています。この解説が簡潔ながらとてもわかりやすく、法則性や何故そういうルールなのかを理解することができるのが最大の特徴です。基本的に自習用なので、説明を聞かないとわからない、ということがないのも良い点です。加えて、トピックの選び方がツボを抑えているというか、「どうしてこうなるのかな」と外国語話者がつまづきやすいところを、丁寧に抑えてくれています。

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演習問題はそのページに書き込みするタイプで、法則性をきちんと理解できるよう構成が工夫されているため、この解説と演習とセット構造がこの参考書の特徴とも言えるでしょう。実際に手を動かして反復することで、記憶の定着をはかります。演習も文章を書くものから、選択式など、色々とバリエーションがあり、飽きない工夫にあふれています。

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なお一応HörenとSprechenということで聞く・話すトレーニングの単元がわずかながらあり、CDも付いているのですが、問題としてさほど練られているというわけではないので、他に語学学校などに通っているのであれば、個人的にはこれはあってもなくても良いかな…というところです。

◎注意点

文法用語も含めて全てドイツ語です。ですので日本語の文法用語で勉強していると、戸惑うかもしれません。今後も文法は日本語で!と思うのであれば、逆にこんがらがってしまって良くないでしょうから、この辺りは好みや学習方針によってわかれるところかと思います。(私はドイツ語でドイツ語を勉強する、という方針なので、逆に1格とか2格と言われても全くピンときません…。)
また、基本的に独習用ですが、主に文法に特化した本でもあり、これだけではドイツ語力を全体として伸ばすには足りません。他に語学学校に通ったり、メインの参考書があった上で、副教材として文法の足場をしっかりと固めるために使うのが良いのかな、と思います。加えて言うと、回答の解説はありません。ですので全くの初学者でいきなりこの本だけで勉強しようとすると、そういった意味でもちょっとハードルが高いかもしれません。(とはいえ問題の難易度はそこまで高くないので、解説がなくとも概ね問題はないと思います。)

◎雑感

私はA2は独習しましたが、文法はこの本のおかげでなんとか乗り切りました。また、今でも曖昧な部分がある場合には、法則を思い出すのにこの参考書に常に戻ってきます。もうバイブルのような1冊です。文法に特化した参考書は他にも何冊かあるのですが、この本は長く使える1冊として、ドイツ語でドイツ語を学ぶ学習者さんには心からお勧めしたい1冊です。

日本からでもamazonや紀伊國屋書店で一応購入できるようですね!


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