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ドイツ語学習の参考書 「書き込み式 ドイツ語文法ノートブック」三修社

語学学習本シリーズ第5弾です。
語学学習方法は十人十色。この記事は完全に私見であり、私に合っても合わないかもしれないし、私に合わなくても合うかもしれないという前提でお読みいただければ幸いです。良い相棒が見つかりますように!

前回私の個人的一押しの文法書について書いたのですが、ドイツ語でドイツ語を勉強する、という点がネックでした。今回は、

「ドイツ語文法を日本語で学びたい、それも演習型で」という方向けの文法の参考書

です。

◎対象レベル

基本的にA1、A2が主ですが、B1で習う内容も一部出てきます。とはいえ範囲はさほど広くないので、基礎的な事項を深入りせずに満遍なく、というところでしょう。

◎特徴

日本語で説明する、文法に特化した参考書です。Cornelsenと同様見開きで、1つの文法のトピックについて、解説と問題、そしてステップアップという派生的な内容がセットになっています。全部で20のポイントとともに、例文を収録。解説は最小限ではありますが比較的丁寧で、基本的に自習用です。20のポイントは、amazonの商品ページの試し読みから確認することができます。

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演習問題はCornelsenと比べると問題量は少ないものの、見開きのページに書き込みするタイプで、手を動かして覚えたいという学習者さんにお勧めです。ちなみに紙質もツルツルしていないので、まあまあ書き込みやすいです。ドイツ語の問題文や例文にカタカナの読み仮名(ネイティブによる音声CDも別途付属)や、日本語訳文がついているところが親切で、学習初期にはいちいち辞書を引かずとも内容を理解することができ、「そもそも問題の意味がわからない」という事態に遭遇せずに文法学習そのものに集中することができてモチベーションを維持しやすいのではと思います。

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◎注意点

文法用語も含めて全て日本語ですので、日本語でドイツ語を勉強したい方向けです。ただ、日本語も割と硬く、文法用語が頻出するので、完全に初学者というよりは、少しかじった方、また、文法用語での説明に耐えられる、つまり語学学習にある程度耐性がある方向けかと思います。

◎雑感

当初「書き込み式」の文法書を希望して、日本でこの参考書を手に取りました。なお収録トピックスは20なので、当然全ての文法事項を抑えているわけではなく、あくまでも基礎的な範囲になります。なので文法の解説の解像度というか、引っかかりやすいポイントの収録や解説量には限界があると言えるでしょう。その分効率的に重要な点をさらえる、ということでもあります。

私は全くの初学者で日本で語学学校に通いだしましたが、それだけでは構造的に掴めてない気がする…と自宅学習用に探してこの本にたどり着きました。結果ドイツ語でドイツ語を勉強する方が私には合っていることに気付き、途中で離脱しCornelsonに切り替えてしまいましたが、日本語で学びたい、かつ自分で手を動かして書いて覚えたいタイプの学習者さんで、完全な初学者は脱出したものの、中級者にはまだ及ばないという段階で手に取る本としては、あまり他に類書がないのではないかと思います。

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