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あの人が無口

僕がもしかしたら一番憧れてる人「永野 太多信」さん。
あの人は大正13年生まれの100歳で僕のおじいちゃんにあたる人。
あの人は15歳の時に太平洋戦争が始まって、19歳の時に戦争が終わった人。
戦時中は国内で兵站を担ったり、防空壕を掘ったり、しっかり兵隊さんを勤めあげてくれた人。
あの人はその後、国鉄に勤めて、お百姓もして、春子さんをお嫁さんにもらって、子供を三人もうけて、八人兄弟の長男として、立派に勤めあげた人。
僕たち孫には「だんないよ」って言ってくれた人。
その間ずっと無口な人。

僕はあの人が無口な人って気付くのに、長い時間かかった。
そして僕はあの人が無口な人なんだって決め付けてる時間もまた長かった。
いい年になってやっと「なんで無口なんやろ?」って考えるようになって。
あの人はなにも言わないから、本当のところは分からないけど。

本当のところは分からないけど、少しずつ何となく分かって行きたいって思い出してる。
だから今年の秋から僕は大正生まれの人みたくなってみようと思い出してる。
じいちゃんと同い年生まれみたくなってみようと思い出してる。

意味があるのかないのかとか全くわからないけど、自分の憧れる人に近づけるなら、そんな方法もあっていいのかなと。

だから、僕は秋から大正13年生まれの自分になることに決めました。

異世界転生は不可能やけど、現世界転生は可能やからね^ ^

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