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霞が関の経験者採用試験体験談 Vol.1

(官⇆民の越境キャリアを支援するVOLVEのnoteです)

国家公務員への転職を目指す方必見!今回は実際に経験者採用試験を経て国家公務員として活躍されている方の受験体験談をご紹介します。試験勉強方法から実際の面接経験など、試験対策にお役立ち!

こんにちは、VOLVEの高橋です。今回は、民間企業2社で働いた後に国家公務員へ転職を決意したTさんの経験者採用試験体験記をお届けします。

免責事項:本Note記事は実際の経験者採用試験受験者の体験談に基づき執筆されているため、最新の受験情報を反映しておりません。したがいまして、本Note記事に掲載された情報に基づいて起こされた行動によって生じた損害・障害・不利益等に対する責任は負いかねます。国家公務員への転職を考えてらっしゃる皆様におかれましては、必ず各省庁の最新の採用情報をご確認頂いた上でご応募頂きますようお願いいたします。


自己紹介

広告代理店・IT企業での経験後、多くの人に貢献できる仕事を求め、国家公務員への転職を社会人5年目の夏に決意

私は社会人5年目の夏に、国家公務員試験を受けようと決意しました。1社目は広告代理店、2社目はIT 系の会社ということで、行政機関とは程遠い業界で働いておりました。
 
「成長したい」、「自分のできることを増やしたい、広げたい」、「自分のためというよりも人のために働きたい」という思いからキャリアを選択し、働いていましたが、「自分のアウトプットがより多くの人のためになり、幸せに繋がるといいな」という思いが大きくなり、国家公務員への転職を決意しました。
 
夏に思い立ちインターネットで調べていたところ、国家公務員試験の中に経験者採用という枠があることを知り、応募条件も満たしていたため、試験の申し込み期間内に出願しました。
 
人事院の経験者採用試験は年に1回しかないため、出願期間は早めにチェックが必要です。
 
ここからは、試験の段階毎に私の試験前の対策準備と実際に試験を受けた際の経験をご紹介します
①  一次試験(筆記試験(選択式)、論文試験)
②   二次試験(グループ討議、適性試験、人物試験)
③   官庁訪問

経験者採用試験の受験体験

①  一次試験(筆記試験(選択式)、論文試験)

過去のSPI勉強が役に立ち、数的処理や一般教養の選択式はなんとか突破。論文試験も過去の転職活動の経験が活き、言いたいことをきちんと伝えられた

一次試験では政治、経済、文化等の一般教養や数的処理を問う筆記試験(選択式)と勤務経験等に関する論文試験があるので、まずそれを突破する必要があります。
 
人事院のHPに過去問や過去の出題状況が出ていたのでチェックし、「どの分野で何問くらい」出題されるのかを把握した上で、対策を開始しました。仕事と試験対策の両立のため、出題の比率が高い分野を重点的に対策できるように意識しました。
 
選択式試験の対策では自分の苦手分野かつ出題数が多い分野をカバーする参考書を購入し、解き方についてパラパラと眺める形で一通り見るようにしました。私自身、転職活動のたびに少々SPIの勉強を振り返りつつ対応していたので、今回の国家公務員試験の筆記試験に向けて、過去問を大量に解くのではなく、公式や解き方を見る程度でなんとか突破できました。
 
本来はちゃんと過去問を解いて当日を迎えたかったのですが、夏に受験を決意して試験まで2か月なかったので、意外と時間を取れず、直前2週間前の週末くらいから参考書を準備して対策し始めたという感じです。
 
一方で論文試験の対策ですが、近くに経験者採用試験を受けた人がいない&予備校に行っていたわけではないということで、どういう対策が必要か分からない状態でした。そのため、インターネットで調べ、ある予備校の動画を購入し、それを見ながら自分なりに対策することにしました。
 
こちらも複数回転職活動を行っていたこともあり、ある程度要点はすぐにまとめられて、あとは自分の経験をどう国家公務員としての仕事に生かせるかということをアピールすればよいかを考えて、Wordで伝えたいことをまとめることにしました。試験当日は実際に手書きで記述する必要があるので、大体の文字数を把握して、時間内におさまるように要点を暗記してイメトレを重ねました。こちらも試験前2週前から筆記試験対策と並行して行いました
 
試験当日は予想通りの出題で、筆記試験に関しても時間が許す限り考えて回答しました。論文試験も時間ギリギリでしたが、A3表裏びっしり書いた記憶があります。特に論文試験については、事前に入れたいトピックと文言を整理していたことで、アピールに繋げられる文言をきちんと盛り込むことが出来ました。

② 二次試験(グループ討議、適性試験、人物試験)

グループ討議には対策本と予備校動画を活用し、適性検査はありのままを回答。人物試験では自身のスキルとパーソナリティをアピールした

一次試験の約1か月後に二次試験があります。内容はグループ討議、適性検査、人物試験の3本立てでした。
 
グループ討議の対策については、新卒で受ける方向けの対策本を購入し、国家公務員試験のグループ討議で出題されるトピックを学びました。更に、先に記載した予備校の動画を購入し、二次試験の対策についてヒントを得ることにしました。
 
グループ討議の流れとして、まずは数ページの資料を渡され、その政策に賛成か反対かどちらかの立場でレジュメをA4手書きで作る必要があります。賛成、反対どちらの立場でもOKですが、レジュメ作成時間が20分程度のため、とにかく資料をパパっと読んで、資料に落とし込む必要があるということを知りました。そして、当日は5~6名のグループに分かれて、印刷された各自のレジュメをもとにディスカッションするという流れです。ディスカッション時間は30分程度のため、かなり短いですね。
 
私自身は民間企業での経験しかなかったため、政策について考えて意見を出すときに「予算取りがどうとか、法律でこうだとか」そういう観点で考えることができず、同じグループの受験者の発表や意見を聞いていて、圧倒されていました。今までも色々と勉強してきて、色々な人とディスカッションをしてきたはずなのに、ここまで他人が話していることを理解するのに時間がかかると思いませんでした。そのくらい、私にとっては難しいなと思った討議でした。
 
私自身も資料を基に自分の立場を明確にしてレジュメを作って発表し、意見を共有できる場面では共有し、後は周りの受験者の意見を理解するのに必死だった30分だったと思います。私のグループは、最終的に私の意見をグループの意見という形で提案することになり、議論が終了しました。6名の総意が私の意見と合致していたということが決め手でした。
 
適性検査は性格診断のようなもので、対策はせず、ありのままを答え、特に問題はなかったかと思いました。
 
人物試験は、一次試験通過時に送られてくる資料の中に入っているエントリーシートに記入した内容を基に面接が行われます。今までの経験で培ったスキルを明示し、中途入社職員としてどのように持っているスキルを活かせるのか、私がどういうパーソナリティを持つ人間なのかという点が伝わるように書いたと記憶しています。
 
当日はグループ討議で同じだったメンバーが同じ面接室で一人20分ずつ人物試験を行いました、私は6名のグループ中6番目だったので、結構待ちました。余談ですが、試験場がとにかく寒いので、防寒対策をしていくことをおすすめします。面接の時間が遅いと日が陰ってしまい、とにかく寒かったです。
 
面接本番では、面接官3名と受験者1名という形式で、エントリーシートに書いたことをほぼ全項目質問されたと思います。私は第一志望の省庁に入りたい思いをしっかりと伝えることができましたが、採用された後にたまたま第一志望の省庁の人事担当者の方が面接官をされていたことを知りました。毎回志望とマッチする省庁の方が面接官をされている訳ではないと思いますが、志望の省庁に対する想いはしっかりとアピールされると良いと思います。

③ 官庁訪問

合格発表後に短期間での調整を要する官庁訪問期間で複数の府省庁と面接。内定解禁日に第一志望の省庁からの連絡で喜びを感じ、国家公務員へ!

二次試験の2週間後くらいに合格発表があり、合格発表の翌日にオンラインで各府省庁の説明会があり、同じタイミングで官庁訪問を申し込む必要があります。合格発表があった週末は官庁訪問の準備に集中しました。
 
官庁訪問は1週間程の期間で気になる官庁に複数訪問できます。
新卒の官庁訪問と違い、クール制ではないため、府省庁ごとに面接の回数はまちまちで、対面かオンラインかもまちまちです。
 
私は休暇を調整し、3日目に第一志望の省庁を受け、1日目、2日目は業務の空き時間を利用し面談に臨みました。前もって官庁訪問の日にちは発表されているものの、実際に合格しないと官庁訪問に参加ができないこともあり、合格発表から官庁訪問まで時間があまりないため、スケジュール調整もかなり大変だった記憶があります。
面接回数は受けた省庁によってまちまちで、面接の手ごたえは正直分からなかった状況でしたが、全ての面接で自分の伝えたいことは伝えきったという実感があり、清々しい気持ちで帰宅したと思います
 
そして、遂に迎えた内定解禁日の朝8時。最寄り駅まで歩いていると第一志望だった省庁の人事担当の方から電話がありました。「内定おめでとうございます!!!」
こんなに朝早く連絡が来ると思わなかったので少々テンパりましたが、「是非!」という気持ちをお伝えしましたね。
 
夕方に再度電話で今後の流れや業務についてお話しをしていただき、国家公務員として働くことを決めました。

経験者採用を目指す方々へのメッセージ

経験者採用の国家公務員として、民間での職務経験を基に国家公務員としてバリューを発揮できることがたくさんあると日々の業務の中で感じる場面が多くあります。
是非多くの方に国家公務員としてのキャリアに興味を持っていただき、一緒に働けたら嬉しいなと思います。お待ちしております。


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