起業&独立や新規事業創立で成果の無い失敗って、嫌いです

Twitterのビジネスクラスタでは「なまむぎ(@volt_a)」と申します。
経営コンサルタント歴が2020年で17年目になります。
この17年間で、法人設立20社以上に携わりました。
新規事業の立ち上げ数は40事業以上(記録出来ないものも合わせたら74以上)です。
対面での経営相談、業務相談は500以上(恋愛&人生相談もいれたら……+3?)
今年も着々と増えています。

起業&独立や新規事業創立で成果の無い失敗って、嫌いです

はぐれメタル並みの経験値が得られようとも、
チキンナイフの攻撃力が限界突破しようとも、

誰が何と言おうとも、損害の残る失敗はきやいです。

(失礼、噛みまみた)

大手コンサルタント会社で、10年以上に渡って社内ベンチャー企画をいくつも成功させてきた熟練の猛者が、
数億円の融資を得て独立して、インフラ系の〝市場を支配〟するジャンルで起業して、1~2年間も増収益でプレスリリースを賑わしても、

3年目で民営化の変化に対応しきれず盛大に倒産することもある。

起業自体を成功で乗り切っても、以後にはもっと大変な思いをするのに、それでも「起業したい!」という方々へ。

新規事業系を専門とする、経営コンサルタントの、
失敗しないスタートアップ』の基本手法を教えまむ

(失礼、噛みままた)

仲間探し/志や目線はあと回しで
スタートアップは「0→1」ですが、

「0→1」と、
「1→100」と、
「100→101」と、
「100→50→120」は、

それぞれ適正がまったく違います。

あなたがもっとも多い層の「1→100」の中の60番台とか80番台の組織しか経験が無い場合は、起業失敗率90%です。

成功率を上げたかったら、想いや夢に惑わされずに「0→1」の経験者を仲間に惹き込みましょう。
起業失敗率が80%にまで抑えられます。

創業の経験者が見つからなかったら「0→1」は「100→101」と親和性が高いので、組織規模拡大の経験者を探しましょう。

これだと起業失敗率は85%ですが、背に腹は代えられません。


フルミーティング/管理徹底排除
創業メンバーの仲間らと、目を離し合ったら、終わりです。
レンタル事務所か、誰かの家か、ウェブカメラ繋ぎっぱなしかで『一緒の時間』を共有しましょう。

すれ違いや、好き嫌いは『共有した時間』、すなわちコミュニケーション量の問題です。
調整したり改善している暇はありませんので、強制的に〝改善いらず〟な環境を整えましょう。

そして、どうやら「1→100」系の人は大勢が勘違いしているのですが。

管理誰が何をどれだけやったかの報告を求める事+受けた報告をまとめて状況把握すること+状況整理して再指示

これ、「0→1」には不要です。

知りたかったら、自ら聞きにいって、その場で相談して下さい。
それすらリソースが勿体ないので、お互いに声の届く距離で監視し合いましょう。

遠隔マネジメントや、期間を設定した個別ミッションなど、あなた方には無理です。経営経験者にも無理です。
聞き合える、教え合える環境を、絶対に用意しましょう。
慣れてきたとしても、ミーティングの無い事業は停滞し続けます。

これで起業失敗率は計80%に下がります。


可能な限り外注を利用
主要メンバーは、取り分は無しです。

何故って? 後々に大金貰うんでしょう?
初動の大変な時期に、最も犠牲を払うから、肩書きや役員報酬なのです。

ギリギリの、ギリギリの、その先まで耐えましょう。
公共料金が払えずに電気とガスが止まって、税金払えずに口座差し押さえまで耐えれば及第点。
上下水道が止まるのだけは阻止です。
命にかかわりますから。

身を切って残したお金は、上手に使います。
金の使い方を覚えていくのが『起業の醍醐味』です。

バックオフィスを可能な限り外注します。

・司法書士=会社の登記、設立
・税理士=経理(税務)
・弁護士=法務(契約書)
・行政書士=認可関連
・社労士=人事(就業規則、社保、労保、給賞与)

司法書士さんは、会社を創ってくれますし、指示もくれます。これだけでひと月以上のリソースが空きます。
(各士業をほとんどを網羅しているので、相談窓口としては最強です)

税理士さんは、会社の状況を把握して、要所で注意をしてくれます。つまり、何も考えずに収益へ猛進出来ます。
(最近では、資金調達に秀でた方もいます。金融機関内の担当者と直でずぶずぶデス)

弁護士さんは、経済活動で必ず必要になる契約書を、いざとなったら自分が法廷で戦うことも想定の上で作成してくれます。
(酔っぱらって暴れて「弁護士を呼んでくれ」も出来ます。100%帰れマス)

行政書士さんは、飲食店、美容、古物商、派遣に職業紹介など、様々な許認可のプロです。
(支払いしてくれない顧客に、内容証明を書いてくれたりもします)

社労士さんは会社を会社たらしめる全ての要素の専門家です。会社がやるべきことリストを一目見たら、誰もが即電話するでしょう。
(後々の人材育成などにも精通していたりするので、最も長いお付き合いかもです)

月々の顧問料の他、依頼するならスポットで費用も掛かりますが、可能な限り顧問契約しましょう。

スタートアップな事情をお伝えすれば、それこそ『出世払い』でお願いをきいてくれたりも。
(同じ状況のスタートアップな人達と知り合ったら、片っ端から紹介していきましょう。先生方は、永らく営業や広告に制限があったので、集客が比較的苦手デス……笑)

士業の方々と『仲間』になれたら強いですよ。
だって顧客のほとんどが、企業だし、経営者だし、資産家ですからね。
人脈の拓き方の難しさを知っていたら、どれほどの価値かが想像つくかと(場合によっては初期の営業いらない)

それぞれ、顧問契約すると、事業成功率が5%ずつ増えると認識してOKです。


分担制徹底排除/全員のリソースを一点集中
分担制や担当制も、出来上がった既存企業しか知らない人にとっては、もっとも陥り易い鬼門です。

スタートアップでは、全員が、全業務をやります。
やる積りでなければなりません。
言われてみれば当たり前。

目に映る出来上がった企業らは、全業務をやっていた創立メンバーらの業務を分けて、数名に割り振った後なのです。

資料作成が必要なら、全員で。
情報収集や営業をする段階になったら、全員で。
顧客対応も、課題解決の策定も、何もかもを全員で行いましょう。

全は一、一は全
全員で取り掛かった結果が、あなた方の今の〝全力〟です。
本格的な活動の前に、全力を知っておきましょう。
(何なら、以後の創業メンバー間の力関係はここで決まる)

力のベクトルを合わせるだけで、起業失敗率は計70%以下にまで下がります。


計画の重要性/計画は段階分けで
本題です。

ここまでで、事業成功率は60%くらいはあるでしょうか。
ここからは様々な要素(努力、運、世相、等々)で、1%ずつ上げていくわけですが。

失敗を恐れなくても良いように、失敗しても良いように、効率良く事業と自己を育てましょう。

計画性とは、暗闇の中を進むための、唯一の地図です。
今日は、明日は、明後日は、何をどれだけ頑張れば眠れるのかが明記されています。
これがないと、志や夢など何の意味もなく、人間はたちまちモチベーションを失って停滞します。

最低限の成果目標をたてて、逆算して〝現実的〟な計画を策定しましょう。

時々「計画性なんて絵に描いた餅」「机上の空論」「そんなことやってる暇があったらとにかく身体動かせ」とか計画を蔑ろにする人がいます。

私、明確に、こういう人たちは、見下します。


計画は、段階分けします。

『ここまで仕上がっていれば、事業自体をまるごと買っても良い。スポンサーとしてオーナーに成っても良い』

と思わせられる段階のこと。

つまり、自分たちの力が及ばず撤退となった際に、これまでに要した資金の回収を狙える箇所を設定します。
睡眠を削って、生活費を削って、どこまで止まらずに頑張れば、借金地獄に陥らずに済むのか、です。

具体的には、売却対象が、

・保有顧客リストがあるなら〝商品の仕入れ流通が確立した〟状況。
・人員が余っているなら〝PDCAが一回りした〟状況。
・資産があるなら〝収支が上回っていて黒字化が見込める〟状況。

等々。

すでに成功済みの企業にはナレッジやレガシー(資産)があり、適当に手を加えれば成功にも拡大にも持っていけるため、最も面白くない初動の手間が少ない事業部には価値が生じます。

例として、一つの事業を4つに分けるとしたら、

1.精度が高い新規事業案の完成
 市場調査や、既存の同業他社の動向、商品やサービス、仕入れ方、イニシャルコスト、収支計画。
 どこの層を客層とするか、どう売っていくかの商流戦略と戦術。
 α版としての短期実活動と結果データ。

 大手企業の企画部が担う箇所を行い済みな新規事業計画書は、売れます。
 後の年商想定額にもよりますが、親和性高い企業や、すでに複数の新規事業を試して一つも上手くいっていない企業などが対象。
 平均月商見込み500万円の計画ならば50~80万円ほどでしょうか(当私比)

2.上記1の段階を基に、収支が上向きの曲線を描くβ版実運営
 平均月商500万円想定の事業で、収支が一度も下がらずに250万円を超えれば、最大5名が身を立てられる事業として販売可能。

3.平均月商500万円想定の事業で、収支500万円達成。
 一見して売却の必要はないが、負債が数千万円あり、返済に5年以上かかる場合などは、経験とノウハウを得たとして手放すのも現実的。
 (3年以上先のKPIは、どんな大手企業でも大物実業家でも、ぴたりと当てるのは不可能に近い)

4.平均月商500万円想定の事業で、収支1,000万円達成。
 もっとも高く売却可能な頃。
 経験とノウハウと、まとまった資金を得て、改めて効率良く新規法人設立を行える段階。
 多くの企業で、この頃には経営陣に不仲が生じたり、組織化が遅れたり、各種マネジメント能力の足りなさなどで壁に当たりがち。

もっと簡単に、1~2までを10段階に分けても良いけれど。
鍵はあくまでも『価値が生じて、負債回収が可能な地点』を設定すること。

そこに辿り着くまでは全員が「絶対に動きを止めない」ことを覚悟してから、やっと一歩目を踏み出せれば『借金だけが残った』という状況には陥らない。


賭け事禁止/急がば回れ(起業成功率が1%ずつ増える!)
・事業の概要をまとめよう。
 新規事業計画書提案書を作成し、複数の人に見て貰って意見を募りましょう。
 良し悪ししっかりデータ化して、冷静に率で分析することから始まります。
 何故か多いのが、内緒で粛々と起業準備して、盛大にデビューして、盛大に消える人が……。
 見栄よりも羞恥よりも、確実な1円を目指しましょう(虚構と現実

・悩むなら、やらない。
 答えが出ないということは、情報が足りないということ。
 『全力』で情報収集しましょう。
 決して、中途半端な理で判断しないように。
 「私はきっと、鉛筆2本で、大豆くらいつまんで落とさずに食べられる」くらい自信をもって『当たり前』になったら、判断を下しましょう。

・市場調査で需要と供給チェック
 よくあるのが『安く仕入れられたから取り扱う』という、失敗が最も多いパターン。
 需要があって、供給するのではなく、あるから売らなきゃいけないだと、難易度は天と地の差が。
 仕入れる前に『Googleトレンド』で検索してみましょう。
 少なくとも私が「この大量の商品が売れない、安くてもいいから捌いてくれ」って依頼を受けたら、スタートアップ界隈に卸しま(止)

・先に顧客を確保する。
 起業する前に「こんな事業があったら買う?」「こんなサービスがあったら使う?」と聞いて回って、見込み客を複数確保しよう。
 モニターをお願いして、半額ででも買ってもらって、請求から入金から確認から領収まで、諸々を体験しておきましょう。
 後から出てくる落とし穴を、どれだけ埋められるかが勝負どころ。
 モニターすら実現しないなら、頭からやり直した方が損害は少なく済みます。

・常に考えることを止めずに考える
 スタートアップの真実の価値は『将来性』です。
 お客も、金融機関や資産家などの出資検討者も、そして仲間も、この事業が上手くいった時の『利益』という将来性に期待しています。
 その将来に陰りがあったら、誰もが離れていくでしょう。
 倫理や道徳ではなく生活のために。
 逆を言えば、何も無くとも、将来性だけあれば、終わらない。
 「先のことなんておこがましくて考えられない」「とりあえず足元固めて目の前の事に猛進する」とか言われたら、私だったら離れます。


まとめ
このnoteの全ては、とにかく『借金地獄』の回避を提案しています。
「じゃあやらなきゃいいじゃん」と言ってまわる方が、目的に沿うかもしれません。
でも、1名の成功の影に、4名の失敗が現実にあるにも関わらず『独立&起業』を望む人は増え続けています。

正直言って、誰が、どれだけ、理論化して、説明しても、何も変わりません。
この100年でも、多くの偉人や成功者らが、書籍や壇上で語り尽くしてきて尚、全体の成功率と失敗率の変動は誤差範囲内です(市場均衡)

そしてヒトはどれだけ知識を得ても、見たことがなくやったことがないことは不得意である性質があるので『失敗は絶対に生じる要素』です。
「絶対に成功する」よりも「多分失敗しそう」な方が説得力があることからも、明らかに『人は失敗との付き合いの方が慣れている』のです。

しかし、それでも新設法人の設立数の推移は、
2009年が「96,969社」で、2017年には「131,981社」と、
10年もしない期間で30%もその分母を増やし続けています。

多くの失敗者が失敗したままを良しとせず、復活をかけて新たな仲間と挑んでいる例もあるでしょう。
人々の『意思』は、何だかんだ言っても、現状から脱却するために、独立を目指して「戦いたい」のです。

ライオンにはライオンの、ひよこにはひよこの『戦い方』があり、多くの先人が身を切って試験して実践して残してくれた『遺産』があります。

せっかくあるのですから、使いましょう?

本文に書かれていることは、ほんの、極々一部のノウハウです。
ビジネスでの精神的な啓発や分析理論が人気な中で〝指示〟にも似た実務的なお話がどれほど需要あるかはわかりませんが(痛)

こんな私でも、関わってきた多くの起業者たちを成功に導いて来ましたし、
彼らは、私がいなかったら失敗していただろう、という自負を持てるくらいには経験も積めました。

迷子を覚悟で旅に出るくらいならば、大金を失う恐れがあるならば、その前に一声お掛け下さい。
優秀でリーズナブルなコンサルタントを紹介しますか(私です!

(失礼、噛みままま)

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