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#78 風の前の塵

VOLOJZA(ボロジャザ)という名前でラップをしたり、ビートを作ったり、アートワークをやったり、映像やったりしています。諸々メモがわりに書いて行こうと思います。

犬王というアニメの映画を観た。

去年か一昨年ぐらいに観たNetflixの平家物語が好きでその流れで、人形時代劇スペクタクルの平家物語も観て素晴らしかったし、絵本作家の安野光雅の平家物語もとても素晴らしかった。 

スチャダラのANIさんがラップしてるエンディング曲もめちゃよかった。

アンビエント?エレクトロニカ?なトラックにAniさんのラップがめちゃめちゃ新鮮なのだがめちゃめちゃはまってる。


人形劇スペクタクルの方のエンディングもめっちゃいい。尾崎亜美さんは自分もサンプリングさせてもらっていてこのエンディング聴いた時あ!となった。

人物も含めて安野光雅さんらしく風景として描かれてるのがとてもよかった。神の視点。鳥の視点。

この群像劇感というか大きな流れみたいな中で感じる諸行無常が平家物語のとても好きなところ。

なのだが

犬王は主人公、2人に焦点が当り過ぎていて、ちょっと俺たち中心で世界回りすぎてる感じが結構自分は苦手だった。
他の諸々が記号すぎるし、風景すぎる…

もっと苦手なのは音楽のロックミュージカルアレンジでこれがメインの楽しい部分だと思うのだがそこが全くのれないのは結構つらいものがあった。
同監督の (DEVILMANのラップのシーンはマジいらなかったけど内容がとてもよくてそっちは気にならなかった。マインド・ゲームも大好き) 

後、能においての面が醜悪さを隠すためにしか描かれてないのも残念。
何故に猿楽と絡めたのか?

人形時代劇の平家物語が効果的なのは群像劇において皆意志があるようで実は傀儡されているだけという感じがとても自分にはしっくりきていい。犬王は逆に感じた。

そういう意味でも平家物語の食い合わせがとても悪い気がした。

平家物語を全く観てない人なら楽しめるのかもだが。

後、呪いをかけられたから奇形に産まれてしまって平家の無念を晴らすたびに四肢や容姿が改善するという演出はいかがなものか?
手塚治虫のどろろまんまといえばまんまだけど、今は昭和じゃなく令和だしアップデートしたってええやん。
現実にそういうふうに産まれる子供はいてその子は呪いにかけられたわけでもなんでもないし、本人や周りは受け入れて生きていくのだから、もっとなんかポジティブなの欲しかった…。

よんでいただきありがとうございました。

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