わぁーい!声が出た!

急に体重が3kg減ったことで、声の筋肉も痩せてしまったことから、声帯を太くする注射を打つことにしたのが、8月31日

それから一ヶ月、大きな声を出してはいけない、歌ってもいけないとの指示に従っていたけれど、ひと月ぶりにボイスクリニックを受診したところ、「まだ声が出ない?掠れる?おかしいな…どんどん声を出しなさい。そうしたら、ひと月くらいで声は変わるよ」と言われて、えっ?

だって、注射を打ってから、診察を受けるまでは、大きな声を出してはいけない、歌ってはいけないって、もらったプリントに書いてあったから、そうしたのに、だったらもっと早く言ってよと、心の中でちょっとだけ文句を言った。

ヒアルロン酸を使った注射は、割と一般的らしく、いつも父の訪問診療に来てくれる主治医の先生に、話したところ「ヒアルロン酸?」と聞かれて、ヒアルロン酸ではないと答えると、「何だろう…」と知らない様子だった。
実際、声の注射と検索すると、ヒアルロン酸しか出てこない。
私が打った注射は、フィブラストという、再生医療の薬だそう。
ここ数年、出てきた新しい治療薬らしい。

一般的な耳鼻咽喉科と異なり、ボイス(声)の専門病院であることと、今まで注射を打って、後遺症的な症状が出たひとはいないとの言葉を信じて、こんな注射があるが、と言われた時に、速攻で「打ちます」と答え、今日は無理だけど、明日ならできると言われて、「じゃ明日お願いします」と答えた私に、逆にDr.の方がびっくりしていたことを思い出す。
声帯に針を打つことに対して、恐怖心がなかったかといえば嘘になる。もしかして、治らなかったら、今より悪くなったらという気持ちも、あったけれど、でも、今の状態では歌は歌えない、ボイトレに通うことも無理だと思っていたので、迷わず決心した。
たぶん、それくらい切迫感があったのだと思う。

注射を打って割とすぐに声が出るだろうと思っていたら、数日経ってもよくらなラず、かえって前より掠れがひどくなった時もあった。
さすがに、掠れが消えず、ず〜っと裏声程度の声しか出なかった時は、不安だった。
ただ、ひと月近くも続くと、段々諦めの心境になってきて、「もし、このままでも仕方がない。自分で決めたことなのだから」と、どうにか自身を納得させようとしていた。

でも、結局、それもこれも、私が声を出すのが怖かった、ということ。
それに尽きる。

実際、どんどん声を出しなさいと言われたその日に、お風呂の中で、しばらくぶりに地声で発声練習をしてみた。
初めのうちは、恐る恐る。声もうわずりがちで、やっぱりなぁとちょっとがっかりした。
でも、めげずに歌い続けるといつもの声が出るようになってきて、しかも注射を打つ前は出なかった、高音部分が自然に出たのにはびっくり、やっぱり注射が効いたのだろ実感した瞬間だった。


声が予想以上に出ると嬉しいもので、あれだけ不安だったのが、一瞬で消えた。
ぞれからは、毎日、発声練習をしている。
本当は、朝、練習するといいらしいのだが、家事がひと段落するのは、昼近い。
それでも、欠かさずしようと心がけている。
ただ、まだ歌は歌っていない。
こんなに長く、歌わないでいたのは、どのくらいぶりだろう…もしかして、初めてかも。

先月は、まるまるおやすみしてしまったボイトレ。
そろそろ再開しよう。
そのために、注射を打ったのだもの。
声を使わなければ、効き目は1年半程度しか持たないと、Dr.に言われた。
注射は、誘導剤みたいなもの、声帯が太くなった今、それをこれから維持していくのは、私の責任。
楽しみながら、頑張ってみよう。

歌は、喜び、楽しみ、励み、そして癒し



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