iOS向けアプリ、点字を認識するスキャナーアプリ「Braille Scanner」

紙に書かれた点字をカメラでスキャン、認識したテキストを表示、読み上げをしてくれるアプリです。
今はUEB Grade 1にのみ対応しています。
UEB Grade 2には対応予定。
日本語点字には対応していません。

フラットベットスキャナとWindows向けソフトを組み合わせて、点字を認識させることはできていました。
私は使用したことはありませんが、
点字印刷された資料を整理するにはよい方法ですよね。

このiOSアプリでも同じことはできるでしょうが、
点字を知らない人にとっても有効活用できるのではないでしょうか。

Braille Scanner on the App?Store
https://apps.apple.com/jp/app/braille-scanner/id1517369095

開発者のAaron F Stephensonさんは2年前から開発していたそうです。

Leverage machine learning on your iPhone to translate Braille with this free app - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/04/02/machine-learning-iphone-app-braille-scanner/

スキャンボタンをタップするか、自動スキャンさせるか選べるようになっています。
ドキュメントをスキャンする前には音声ガイダンスやハプティックフィードバックがあり、親切に設計されているアプリです。

おもしろいのは認識した点字を編集できること。
六つのドットのオン・オフを切り替えることで、認識した点字を修正できます。

認識制度を向上させるためにもユーザからのフィードバックは歓迎されておられます。


ところで、デジタルデバイスが進化していくことで、点字や触覚技術はますます注目されるようになるのだろうと期待しています。

先日アメリカのカリフォルニア州サンディエゴ市でリアル開催された、「アクセシビリティ」をテーマにした世界最大級のカンファレンス「CSUNでは、興味深い製品がいくつも発表されていたようです。

株式会社キメラクラフト 三浦衛さんのブログに詳しくまとめられています。
Drafts about A11Y: [メモ] #CSUNATC22で気になったガジェットなど10選
http://accessibility-tech.blogspot.com/2022/03/csunatc2210.html

複数行の点字ディスプレイやグラフィック表示できるディスプレイ、
日本で発売されるようになるのかどうかは分かりませんが、サイトワールドでお披露目されるとよいですね。

Orbit Speakは現代版Braille 'n Speakと言っている人もいるようですが、180グラムの本体で、Orbit Writerとほぼ同じ大きさみたいなので、点字ディスプレイを必要としない人たちには魅力的なデバイスになりそうです。

ちなみにOrbit WriterはiOSデバイスなどとペアリングして6点入力できるキーボードですが、iOSの日本語点字入力の問題で、6点入力による文字変換はうまく機能しません。

6点入力できるキーボードとしては類似の製品が登場しています。こちらもiOSの問題でおそらく日本語入力では期待通りの入力はできないと推測しています。

Hable One | RNIB
https://shop.rnib.org.uk/hable-one-90938

今年のCSUNではBrailleSense 6 miniも発表されていましたね。