VOICE OF ART アートを通じて人と人を繋ぐ

アートを生活に取り入れる提案。アートディーラー、画家、絵画コレクターを講師に招き、絵画…

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アートを生活に取り入れる提案。アートディーラー、画家、絵画コレクターを講師に招き、絵画鑑賞について学んでいます。https://www.voiceofart.jp/

最近の記事

挫折ばかりの人生でした。でも……写実画家・塩谷亮さん

皆さんは、画家という職業にどのようなイメージを持っていますか? 型にはまらない自由人? 破天荒な情熱家? 私自身そんなイメージをどこかで持っていたことは正直否めません。 ですが、それが思い込みであったことをあらためて教えてくれたのが、zoomの画面の向こう側にいる人でした。 その名は、塩谷亮さん。 日本を代表する写実画家です。 昨夜は、来年早々に開催されるオンライン講演の打合せ。 講師を務める塩谷さんは、アトリエからzoomに参加してくださいました。 ところで、「写実

    • アートから、ひらめきを得る方法

      「うーん」「うーん」 ……最近、うなってばかりです。 仕事で新しいひらめきを得たいのですが、なかなか降りてきません。 アイデアが必要なのに、どうしても湧いてこない。 これって致命的。焦りは募るし、とても苦しいですよね。 そのようなとき、皆さんはどうしていますか? 私は、思い切って半日時間をとって美術館へ足を運び、アート鑑賞をします。 「絵っておもしろいな」と思うのは、雪景色や波、花、果物など現実に目の前にあるものを描いても、画家によって全く違うものが作品としてできあが

      • 国宝が国宝を見る、国宝展

        今、日本のなかでクリスマスシーズンのディズニーランド並み、いやそれ以上に人気を集め、ごった返している場所をご存知だろうか。 それは上野の東京国立博物館で開催中の「国宝展」である。同館が所蔵する古文書や工芸品などすべての国宝89点が、初めて一挙に公開されている。 例えば、武装した人物をかたどった埴輪、奈良時代の竹厨子、平安時代や鎌倉時代につくられた宝剣、甲冑、掛け軸、浮世絵、茶碗、屏風などである。教科書で見るような品々が、右を見ても左を見ても陳列されているといえばイメージし

        • 銀座で「イマジネーション・ゲーム」

          三島由紀夫の「潮騒」をご存じでしょうか。 伊勢湾の小島を舞台にした、貧しい漁師の新治と、裕福な家の娘である初江の恋の物語です。 小説は、このように始まります。 『歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である。 歌島に眺めのもっとも美しい場所が二つある。一つは島の頂きちかく、北西にむかって建てられた八代神社である』 文章を読んで、どのようなイメージが浮かびましたか。 伊豆の島々かもしれませんし、沖縄の離島かもしれません。 高いところからの眺めなのか、海を目の前に望む

        挫折ばかりの人生でした。でも……写実画家・塩谷亮さん

          アートって禅なの? 禅はアートなの?  

          こんにちは。VOICE OF ART の五帆です。 よく「日本人は無宗教だ」と言われます。 ほんとうにそうでしょうか? 例えば古代のギリシャでは、 「私は、美しくなりたいからヴィーナスを拝むの」 「楽しく暮らしたいからバッカスを祀ったんだ」 など、自分のありたい姿や心情に合わせて自由に崇めるものを選び、時に複数の神を信心の対象としていました。 宗教には、その人の生き方を縛り付けるような強いものも存在していますが、一方で自然と心に浸透するような支えとなるものまで幅広く

          アートって禅なの? 禅はアートなの?  

          発刊、魅惑の絵画取引【ゴッホ編】アートディーラーMr.カトウ

          小さな悩みがあったとしても、基本的に平和に暮らすことができている私たち。その真逆の生き方をしている人が、そばにいることを想像できますか? 実は絵画取引というビジネスは、危険と隣り合わせ。一瞬ですべてを失い、それ以上の悲劇も起きえます。 それが、アートディーラーMr.カトウの日常です。 Kindle版「アートディーラーMr.カトウ 魅惑の絵画取引【ゴッホ編】」には、アートディーラーMr.カトウが携わったタイトロープのような危ないアートビジネスのエピソードが詰まっています。

          発刊、魅惑の絵画取引【ゴッホ編】アートディーラーMr.カトウ

          絵画コレクター、デビッド・ロックフェラーさん

          アートディーラーMr.K「名画取引の真実」書籍化の裏側をレポートするこのシリーズ。 今日は、Voice of Artをスタートしたきっかけにさかのぼりたいと思います。 まず、アートディーラーMr.Kと出会い、その話を聞いたことで絵画の世界の裏側を知り、自分の常識が覆ったことを世の中にも何かの形で届けたいと思ったこと。 そして、もう一つ。 その話に登場するデビッド・ロックフェラーさん( 1915~2017年 )に興味を持ったことです。 ロックフェラー一族は、石油事業で財を

          絵画コレクター、デビッド・ロックフェラーさん

          アートディーラーMr.K「名画取引の真実」6月下旬発売

          こんにちは。Voice of Art の杉村です。 アートディーラーMr.Kのファンの皆さま、大変お待たせしました。 Mr.Kの過去の講演のエピソードを凝縮した書籍「名画取引の真実」がKindleより発売されます。 本日より、私が刊行までその裏側をレポートしていきたいと思います。 レンブラント、ゴッホ、モネ、ルノワール… イギリス人貴族出身のアートディーラーをビジネスパートナーに世界中の富裕層と絵画取引を行うMr.Kによる禁断の絵画取引の裏話。 なぜ、Mr.Kなの

          アートディーラーMr.K「名画取引の真実」6月下旬発売

          ルドンにトリビュート、春の花のアレンジ

          春ですね。 皆さんは、春夏秋冬と聞いて、何を思い浮かべますか。 私の場合の四季は、絵画に例えると春はルドンのパステル画、夏はゴッホのひまわり、秋はギュスターヴ・モローの神話の絵、冬はフジタのパリの雪景色です。 ルドンを思いながら、ポピーとラナンキュラスを生けてみました。 「あのー丸いものが2つ飛び出してますけど、これって無いほうがいいんじゃありませんか?」なんて言いかけてません? いえいえ、このポピーの蕾こそ、私の中ではルドンの象徴です。 ルドンのお話をしましょう。 彼

          ルドンにトリビュート、春の花のアレンジ

          カラヴァッジョに捧げる、おかきとチョコのライスケーキ

          最近は、デジタルツールを使うことが日常的になり、SNS上でのアウトプットやコミュニケーションが増え、短い投稿だとしても、自由に書かれた文章や写真のなかに、その人の価値観を感じられます。 その延長線上にあるものが、絵画やクラシック音楽などの芸術ではないでしょうか? 今回は、洋酒とおかきを使った低カロリーのチョコスイーツをつくりながら、イタリアのルネサンス後期の画家・カラヴァッジョ(1571~1610年)を取り上げます。 これは、彼の代表作。 バッカス(1595年頃、ウフィ

          カラヴァッジョに捧げる、おかきとチョコのライスケーキ

          タケノコの炙りと、小澤征爾さんの音楽

          大好きな指揮者の一人に小澤征爾さんがいます。 日本人で初めて、ウィーン国立歌劇場の音楽監督を務め、それ以外にも世界的な経歴をお持ちの指揮者です。 出典:UNIVERSAL MUSIC JAPAN どこが好きかというと、自由なところ! ブレない自分があり、既成概念や限界がなく、ダイナミックで、岡本太郎のアートを見るような感覚があります。 ご本人とお会いしたことはないので、あくまで主観にすぎませんが、その音楽を聴くととても元気がでます。 私事ですが子供の頃からクラシック音楽

          タケノコの炙りと、小澤征爾さんの音楽

          青いプチプチに包まれたゴッホと広重

          ゴッホ(我が家のホットクックの名前)の蓋が閉まらなくなり修理に出し、先日、20日ぶりに帰宅しました。青いプチプチでぐるぐる巻きになり、一瞬、満身創痍に見え、「ゴッホ、大丈夫⁉️」と声をかけてしまいました。 一刻も早くゴッホをこの青いプチプチから出してあげなくては!と思ったんですが、しばらくその様に見入ってしまいました、 「まるでローヌ川の星月夜みたいだなぁ」って。 ゴッホ ローヌ川の星月夜(1888年、オルセー美術館) ゴッホの絵にはブルーが使われた絵が多くあります。

          青いプチプチに包まれたゴッホと広重

          ゆずジャムと、ブラームスの交響曲

          クラシック音楽は好きですか? 私は何をするにも家でクラシック音楽を流していて、特にバッハ、ショパン、モーツァルト、ブラームスをかけることが多いです。 なかでもブラームスのファンです。 ブラームスのイメージを単語で表すと、深い内省、ピュアな美でしょうか。 1833年、ドイツ生まれの作曲家。 音楽奏者の父に教育を受け、才能が開花しました。 当時、ドイツで権威が高い音楽雑誌の創刊者だったシューマンが、ブラームスの音楽に感動したことがきっかけで、その音楽が広まっていきました。

          ゆずジャムと、ブラームスの交響曲

          アネモネと、クリムト「三世代の女性」

          「もうすぐ春なんだ」と花屋さんでアネモネを見てうれしくなってラナンキュラスと一緒に買ってきました。 チューリップとともにでまわる色鮮やかな花です。 アネモネを見ると思い出すのは、クリムトです。 彼の絵には、花が欠かせませんが、丸くて中央が黒い花、あれはアネモネだと思うんです。 調べたところ、イギリスのテートモダン美術館のWEBにたどりつき、ある一枚の絵とともにアネモネの花言葉が紹介されていました。 クリムト「三世代の女性」(1905年、ローマ近代美術館蔵)です。 赤ちゃん

          アネモネと、クリムト「三世代の女性」

          紅玉の焼きリンゴと、マリー・アントワネット

          リンゴが美味しい季節になりました。 我が家ではダ・ヴィンチ(ヘルシオ)で焼きリンゴを作るのが恒例です。 くし形に切ってバターをのせて焼くだけです。 リンゴは紅玉を使います。 今日は、ブドウも一緒に焼いてみました。 まるで新しい果物になったよう! みずみずしさが残り、甘味が増しておすすめです。 ゴッホ(ホットクック)で作ったヨーグルトの水切りと焼きリンゴ、焼きブドウを合わせて朝食にしました。 ブルーベリー、ベランダで栽培のチャービルを乗せ、上からメープルシロップを垂らしたら

          紅玉の焼きリンゴと、マリー・アントワネット

          ロールキャベツと、モネの「睡蓮」

          皆さんは、どんな節分を迎えられましたか。 今年は、友人が恵方巻きを買ってきてくれました。 実は、恵方巻きを食べるのは、初めてでした。 その年の年神様がいる方角を向いて、巻きずしをまるまる一本何も言わずに食べると福の神が幸運を運んでくると聞きましたが、我が家ではお寿司を半分にカット。花をモチーフにしたプレートに置きました。 「幸せが半分になっても、キレイなほうがいいよね」と言って。 夕食は、ゴッホ(ホットクック)でロールキャベツを作りました。 節分にちなんで豆を周りに散らし

          ロールキャベツと、モネの「睡蓮」