最初の一歩が難しい
「喋る仕事」と一括りにしても、演者によって得意なことは変わります。
プロレスが好きなのでプロレスに例えますが、同じプロレスといってもパワー系のスタンハンセンやブロディ、スピードテクニック系のタイガーマスクやマスカラス兄弟、技の美しさ系の武藤敬司、上品さのジャイアント馬場、キャラクターのタイガージェットシン。
得意なことやキャラクター(人柄)は様々で、お芝居だったらツンデレ、正統派、清楚系、ギャルと「この人と言ったらこの系統だよね」があるんです。他のキャラもやらなくはないんですが、求められるスキルはなんとなく決まってくる。
怪談もそうです。体験談を語る人、聞かせてもらった話をする人、ヒトコワ、事故物件を専門に話す、病院系と様々。
自分には何がもとめられているのか?
そこを理解し始めた人なら“上手く”なっていくのかなと感じています。じゃあそれを正しく理解できるようにするためには何をしたらいいのか。
たくさん喋ること。
喋りすぎてしまったと反省をして、話をコンパクトにまとめて、またどこかで話して‥その繰り返し。試しているあいだ、おそらく相手には嫌がられるでしょう。だから自分で企画するんです。一人相手でもいいから語る。
最初。最初の一歩が難しい。
誰も聞いちゃくれないんです。自分だってそうじゃありません?誰だかわからない人の話なんて聞いてられない。仮に上手かったとしてもです。逆に言えば下手でも、聞いてくれる人との関係性ができていたら聞いてもらえます。この“関係性”はすぐには構築されない。長い間、ゆっくり信用を獲得していってようやく構築される。
取材をして体験談を聞かせていただくことも、人のイベントで喋らせていただくことも、自分のイベントでお客様からお時間をいただくことも最初はゼロ。誰もがそこからスタートしてます。
その一歩の難しさはわかっているからこそ、人主催のイベントや交流に参加させてもらったときに「面白くするための一員」になれるように努めます。エピソードトークでもフリートークでも。練習することも大事ですが、練習した自分を見せるだけではダメ。ここに気付くのが遅かった。
自分に求められていること。
自分に与えられている喋る時間を把握すること。
今ぼくは何に力を入れているのか?
それは今度、メンバーシップ限定のスタンドFMで話します。
自分なりの打ち出し方を模索中の有野でした。
ナレーター
有野優樹(ありのひろき)
無名人インタビューを受けました!
11月9日怪談イベント
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正直に言います。話を上手くするため、映画を見たり本を読んだりのお金に当てます。直近、島に暫く住む予定なのでそちらの生活費に。