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リモートワークのメンタル悪影響を回避せよ!

みなさん、こんにちは。柳本です。

最近はTwitterをきっかけに流行しだしたClubhouseというアプリにはまっております。音声で有名人の会話を聞いたり、身近な人やオンラインでの知り合いと会話ができるのが魅力のアプリでここ数日で一気に広がりました。しかし今これだけClubhouseが流行っているのも2021年の1月7日に再発令された緊急事態宣言でリモートワークが進み、雑談や人とのコミュニケーションに飢えている人が多いという世相を反映していることは間違いなさそうですね。

ちょうど日経からもこんな記事が出ておりました。

テレワーク(リモートワーク)でストレスを感じる人は60%にも上るという事が示されております。このストレスが継続するとすると結構侮れませんね。

私が住む欧州でも基本的には2020年の10月以降から今現在(1月31日)も都市封鎖が実施されており、リモートが可能な業態はほぼ強制的にリモートワークを実施しないといけない状況でした。昨年の2月末から6月末にかけても同様でほぼ1年間リモートワークを継続してきました。そういう意味ではリモートワークについて一日の長があると思います。

そこで、これまでの経験を踏まえて、どんなことがリモートワークでストレスを持たらし、特に精神面に及ぼす影響があるのかを紹介しつつ、マネジメントや個人の観点でどのように対策を打つべきかについて筆を執りたいと思います。コロナの話は暗くなりがちなので極力コミカルに書いていきますね!

リモートが長く続くことのメンタルへの悪影響リスク

人間新しいことに慣れるためには時間が必要です。しかしコロナ禍の中では悠長に選択ができないのも事実。右向け右でリモートワークを導入してみたものの最近なんだかしんどいんです、辛いんですという人も周りにいるのではないでしょうか?まずはその原因をしっかり把握しましょう!

①働いているのに孤独~会いたくて震える~

リモートを経験したことがある人なら同じ感想を持つ人もいると思うのですが、対面で仕事をしていたことで精神的に満たされていた部分があったことに改めて気づきます。もちろん対面が苦手だった人もいるので全員ではないでしょうけど。特にロックダウン期間は西〇カナさんの歌の如く、人に会いたくて震えていました。

私の場合はまだ家族と一緒に住んでいますが、それでも対面で会えるのが家族だけ、プライベートを話せるのが家族だけというのはちょっと寂しく感じました。一人暮らしならなおさら人に会えない孤独は辛いでしょう。孤独を感じ続けると仕事へのパフォーマンスにも影響します。

②雑談がなくてしんどくなる~生きてるってなんだろ~

人間ずっと作業ばかりはできません。もちろんおしゃべりせずに根を詰めて作業するという時も必要ですが、その仕事の仕方を長く続けるのは苦痛である人が多いでしょう。生産性を上げるためにもちょっとした雑談は必要です。私の場合、特に仕事が忙しくて打ち合わせばかりで仕事以外の話をする機会がないと一日があっという間に過ぎてしまいました。かつ気持ちが息苦しく虚しさがこみ上げてきました。

オフィスだとちょっと飲み物を飲んで休憩、ランチの時間に仕事以外の話をしたりということもできましたが、リモートは意識をしないとこの辺りが希薄または皆無になり、なんだか生きてる実感がしません。一見無駄に思えることに実は価値があったんだなぁと気付きました。

③圧倒的運動不足~実は運動していた、通勤とオフィス内での移動~

リモートが続くととにかく外に出なくて良くなります。車通勤の私は最初は渋滞がなくてラッキーと思っていましたが、この移動の意義に後々気付くことになります。駐車場から歩く、オフィス内での会議室の移動や近隣のオフィスに出かけたりということもなくなるのでまぁ運動しませんでした。ロックダウンが発生した2月から4月までは下記の写真のように歩数が5000歩に到達しないほど低かったのです。

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そして運動が不足するとメンタル面の影響も出てきました。とにかく気持ちが暗くなりがち。朝ぼーっとする、このままだとまずいなと感じる時期もありました。通勤がこんなにも運動を促し、心の健康にも作用していたとは、と気付きました。

④家族ケアと仕事のバランスで疲弊~閉じこもる部屋を叩く小さな巨人~

家族がいる家庭は人とのコミュニケーションが取れる一方仕事への集中度は間違いなく下がります。我が家は2歳の娘がいるため、これがまたしんどかったですね。何せきっちりとした会話がまだ成り立ちません。1度目のロックダウンで保育園が開いていなかった時は全集中の常中の修行かと思うくらいきつかったです。とにかく仕事をしていると娘が構ってもらいに来る、打ち合わせ中に大声で泣かれる、何かをぶちまけるetc。集中のしようがありません…どうしても集中したい時は部屋の扉を閉めていましたが、漫画「進撃の巨人」の超大型巨人が壁を破壊するかのような音で戸を叩く娘、耐える私。人類は鳥かごにいることを思い出しました。

加えて妻の妊娠の影響などもあり、妻が動けない時は子供をケアしながら仕事をする、合間を見つけて家事をすることに慣れるまで非常に時間がかかりました。仕事と違い計画を立ててもすぐに崩れてしまうのです。家庭の非常事態と隣り合わせの仕事はなかなかに精神を削りました。お子さんが小さい家庭で預けられないという状況の人は本当に大変だと思います。

⑤長時間、または遅い時間に働いてしまう~寝落ちしたら試合終了ですよ~

リモートワークは便利な反面、PCがあるのでいつでも仕事できてしまい、あるいは④との兼ね合いで遅い時間に働きがちになってました。仕事が忙しい時は結構夜中までやったりしていました。最近は随分ましになりましたが、家族との夕食や子供のお風呂や寝かしつけで18時半以降は仕事が基本的に中断するため、寝かしつけ後の10時から仕事再開というのもざらに発生しています。メンタル面で良くないのが長く働くことで精神は疲れるものの体が疲れていないので眠れない、夜に仕事をやると覚醒してその後すぐに眠れなくて、結局1時や2時まで起きてしまい寝不足になるということも発生していました。ちなみに私は逆に寝かしつけ後に作業しようとしてそのまま朝まで寝てしまい、激おこされた案件がありましたw 安西先生、仕事がしたかったです…

上司の方の観点でいうとリモートになり勤怠管理がしにくくなるという懸念もありますね。

この5つの観点、放置しておくと後々リスクになるので私なりにやってきたことや調べたことを含め対策を提言いたします!

個人として対策したこと

①孤独:

【人との会話を増やす】まずやったのが土日の家族や友人との通話ですね。特に海外にいることもあり、私の父と母は孫の顔も見たいだろうということで定期的にLINE通話ではなすようにしました。もちろん対面の効果にはほど遠いですがビデオ通話で話すだけでも気持ちがマシになりました。後は不定期で日本に住む友人などに電話をして気持ちを取り戻しておりました。平日の夜時間があるときはオンラインでの飲み会を開催したり、参加したりしてなるべき人と話せる時間を作りました。日本側で開催されるZoom飲みにもちょこちょこ参加していました。オンラインでも結構癒されるものはありますね。

【暇をなくす】人間は暇だと孤独を感じやすいので、私の場合は漫画を買ったり、動画を見る時間を増やしたり、Twitterやオンラインサロンにのめり込みました。趣味で暇だと思う時間を削りました。あまり健全でないかもしれませんが、子供が寝た後に夫婦でマリオカートをしたりとゲームも買いました。

②雑談:仕事の中で打ち合わせに時間がある場合は必ずアイスブレークを入れるようにしました。またそれだけではじっくりと雑談ができないので、上司からコーヒーミーティングを提案されました。コーヒーミーティングとは仕事の話を基本せずに本来オフィスで話していた雑談をするための時間を設けてくれました。こういう場のおかげで新しく入ったメンバーとゆっくり話せたり、最近の同僚の近況を聞くことができました。

③運動不足:まず朝の運動を心がけました。娘の保育園が歩ける距離なので送った後に打ち合わせまでに余裕があれば少し遠回りして家まで帰り15分は最低歩くようにしました。また保育園がない日はラジオ体操をして軽く体をほぐしました。できるだけ業務の時間の合間に余裕ができれば外に歩きに行くようにもしました。歩くことについて1日目標8000歩を掲げていますがなかなか達成は難しいです。しかし目標のおかげで日々頑張ろうと行動できています。後は任天堂Swicthのソフトのリングフィットというゲームを購入して、最近雨の日はこれで軽く運動をしています。

④育児家事と仕事のバランス仕事を効率よくすることとケアに時間がかかるときは無理しないことを優先しました。特に計画的にできる業務についてはかなり前だしして準備をしたり、突発にも対応できるように日々の業務の仕方を変えていきました。どうしてもダメな時は上司に相談しました。家事についてはまとめてできるものは土日にやり、仕事の息抜き的に空いた時間でやったりしました。食事の準備が難し胃場合Uber eatsなどデリバリーやテイクアウトも活用しました。

⑤長時間・深夜の仕事仕事のメリハリをつける、仕事が溢れている時は上司に相談して他のメンバーに振ってもらうか納期が遅いモノは後回しにさせてもいました。仕事が夜に終わらない場合はなるべく朝早く起きて対応し夜更かしをしないようにする、寝落ちしても大丈夫なスケジュールにしておく対策を組みました。この辺りの理解は上司のマネジメントの仕方や考え方の影響も大きい要素です。

ということで次は上司やマネジメントとして部下やメンバーのケアをどうするべきかについてお伝えします。

上司としての対策

私が部下に対してしてきたことや私の上司にしてもらったことを簡単にまとめました。

①孤独:特に単身の部下や同僚については定期的なコミュニケーションを心がけました。何気ないコミュニケーションを取ったり雑談の時間を長めにしたりして状況を把握できるようにしたいですね。またチームメンバーでの会話の時間をなるべく取れるよう後押しするというのも大切です。会社側から従業員をリモートワークで孤独にさせない、孤独を避けるために手を打つというメッセージを発信しつつ実際に行動することが効果的だと思います。日本に住んでいるメンバーから励ましの動画が送られた時はとても感動して勇気をもらいました。

②雑談:業務の忙しさにももちろんよりますが、なるべく自分から雑談を仕掛けるというのが求められます。いきなり仕事の話ばかりを切り出されると部下も話しにくいでしょうから。そういう意味で雑談力を高めておくことも必要ですね。世の中のトレンドや仕事以外に事にも少しアンテナを張って会話をリードしていきましょう。上述のように部下同士やチーム同士の雑談の時間を作ったり、会社側でもコーヒーミーティングのような雑談時間を取って良いことをメッセージとして明確に発信できれば部下も安心できます。雑談は生きるエネルギーです。

③運動不足:私の場合は会社側から運動不足を解消するようなイベント(歩数を競ったり、サイクリングをするなど)の提案がありました。ただし、こうしたイベントはやりたくない人もいるので強制感を出し過ぎない事は大切だと思います。またイベントまではやれなくても、部下やメンバーに「業務時間内にパソコンから離れて運動したり外に出かけて良いですからね」というメッセージを定期的に伝えられると良いですね。PCの前にいることを強制し監視されているように部下が感じると窮屈でこれはメンタルを削ります。打ち合わせの合間で余裕があるときはどんどん外に出て運動して、その間はレスがなくても大丈夫というようなメッセージも発信する必要があります。根を詰めさせ過ぎない工夫が必要です。

④育児家事と仕事のバランス⑤長時間・深夜の仕事:これはどこまで配慮できるか、業務とのバランスですが、まずは部下やメンバーの家庭環境(小さい子がいるのか、保育園や学校の開校状況など)を可能な限り理解しておくことです。(ハラスメントにならないような聞き方の配慮は必要。) そして長時間の勤務や深夜の仕事が常態化していないかは日々目を光らせる必要があります。深夜帯にメールを送ってくる、画面越しにでも分かる疲れ方をしている、またログインやログアウトの記録が見え遅い時間まで仕事をしている時は、声かけをしっかりして負荷を減らす努力が必要です。あと部下やメンバーに対して自分が深夜にメールを送るのを控えるようにしました。上司がそういう働き方をしていると強制されているように感じる人もいるからです。

本人が夜遅くまで働いていて、こちらが確認した時に「大丈夫です!」と言っていても無理しているケースもあるので、定期的な確認して危なそうだと感じたら早めに動くことが必要です。

長期戦に備えよ

いかがでしたか?役に立ちそうだなと思える内容が1つでもあったならとても嬉しいです。

正直このコロナによるリモートワークが続く状況は先が見えません。仮にコロナが終わってもリモートワークが続く可能性もあります。長期化すればメンタルへの影響は避けては通れない問題です。今のうちにベストではなくともベターなやり方を模索したいですね。組織内での情報共有だけでなく社外の良い取り組みなども学び、みんなでこの難局を乗り越えましょう!

心身を健康にしてみんなが働きやすい環境を作るために、自分ができることを着実に実行していきましょう!

私たちにできることを一歩ずつ。

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