本が読めるようになった!幸せだ!


「モモ」を読んだ。
超有名な作品だが、私は全く知らなかった。




2019年の夏、夢眠書店の店主様に「これなら本が苦手でも読めるかも?」と言われて買った本だ。(いつ頃読んだんですか?と聞いたら「え?小学生の時かな」と真顔で返された)

会計を済ませて夢眠書店を出るときに店主様から「ぜひ読んでみてね!3行だけでもいいから!」と言われていたので嬉しくなって頑張ったが、1章を読み終えたところで力尽きた。(3行はクリアできた。)

そのあと、他現場の推し事を済ませて帰りの新幹線でもチャレンジしたが結局読み切れず、やっぱり私には無理だ~!と諦め、自宅のカラーボックスに仕舞い込んでいた。




私は昔から、本が苦手だ。
(正確には文字だらけの本。絵本・マンガは大好き)

でも、音読は得意だし、文章から作者の気持ちを読み解くのも容易かった。


私は「活字が苦手」なワケではない。
ではなぜ本が読めないか。箇条書きで書いてみる。

・本以外の視界(視野の端っこ)が気になる。
・周りの環境音、生活音などが気になり始める。
・話をすぐに忘れてしまう。
・読み飛ばしが頻繁に起こる。       etc...

これらに共通して言えることは、「集中力がない」ということ。

私は「ながら」で物事を進める傾向にある。だが、本を読んでいる間は何もできない。
何かをしながら読もうとすると話が頭に入ってこなくなるのに、本だけに集中しようとすると五感が暇になるのだ。
だから周りの音が気になったり、読み飛ばしをしてしまう。


本を読む時、私によく起こっていた現象は、単純な言葉も理解できなくなること。たとえば、
「由衣は洋祐に手を振った。」
という文章があったとして、集中していなければ理解ができなくなる。

由衣って誰だっけ?洋祐って男?女?手を振るって何?どういう意味?と、何もかもが頭に入らなくなるのだ。

そのままなんとか読み進めても、読み飛ばしたり過去の話を忘れたりして、終いには何の話だっけ?となる。日が経つと何も記憶に残らなくなる。

そんなことが繰り返されると「読みたい」と思う気持ちが薄れていく。
なので私は昔から本が苦手だった。


そんな私が無事に一冊読み終えたのである。すごい。マジですごい。自分を大いに褒めたい。

元々出来る人には訳無いが、それが出来るようになったことが私は本当に嬉しい。
こんなに嬉しいことはない。嬉しくて嬉しくて人生が華やかになった気分だ。


モモが友達がいなくなって悲しむシーンで同じようにものすごく悲しくなったし、涙もろい私は、モモがベッポと再会するシーンでしっかりと涙が込み上げてきた。

そうやって自分が本を読めること、理解できること、感動できることが嬉しい。

自分が想像していたものがあとで挿絵として出てきた時にまるっきり違ったりすると「なんて私は想像力がないのだろう」と思ったりするが、それも楽しかった。

家にはまだ大量の本がある。それを全部読み終える頃には、もう「本が苦手」だなんて思わなくなっているだろう。
次の本を読むのが楽しみだ。




ここからは私が本を読めるようになった理由について語りたい。


私はここ2年ほど、職場で毎朝新聞を読んでいる。

幼い頃は親が読んでいる新聞をチラ見していたくらいだったが、それもいつからか解約してしまい、新聞とはかけ離れた生活をしていた。

それがなぜ突然読んでみたかというと、単純にそこにあったから。
会社として新聞を取っているが、たくさん取っているのにあまり読む人がいなかったので読んでみようかなと思い、なんとなく手にしてみた。

最初は連載の4コマ漫画とか、読者投稿欄の短い文章を読むくらいだったが、そのうちに時事ネタとか地域ネタも読むようになってきて、今では私の情報源はTwitterよりもテレビよりも新聞が勝る。

新聞は情報が偏らない。人気のあるネタばかりを取り上げるわけでもない。
それに客観的だ。個人の感情はあまり入っておらず、いわば報告書のようなもの。
「どこどこでこんな事件がありました。今後はこう対策します。完」という感じ。
読者の投稿欄も色々な意見が飛び交う。Aに賛成する人を取り上げたと思えば、次の日にはそれに反対する人を取り上げたりする。
多様性が尊重されていると感じる。
また、都道府県別のコロナ感染者の数値も出ているので推しが住んでいる場所のチェックもしている。

あと、やはり人間はキャッチーな見出しに弱い。
新聞は見出しの作り方が上手なので、それに惹かれて記事全文を読んでしまうことがままある。(ただ、誤解させるような見出しはやめてほしい。笑)

それに、何よりもすごいなと感じるところは、誤字脱字が圧倒的に少ない!
この2年間で誤字脱字を見つけたことは指で数えられるくらいしかない。
毎日発行しているのになぜこんなにも仕事が完璧なんだ…?
新聞社さんの正確さには目を見張るものがある。本当にすごい。


テレビやTwitterのような面白さや新しさはないものの、確かな情報を受け取れるので、客観的に物事を判断したい人にはとてもオススメできる。


個人的に好きなのは朝日新聞。中日新聞のような地域新聞も好き。
経済新聞は字が小さいのと言い回しが難しいのでバカな私には理解ができない(笑)

新聞は写真も多いので私のような本を読むことが苦手な人でもチャレンジしやすいと思う。それに、1部あたりが安い。だいたいコンビニだと120円くらい?


突然本一冊に挑戦するより手軽なので、金曜日の仕事終わりに買って帰って土曜の朝、ゆったりコーヒーがてら読んでみてはいかがだろうか。
またはお気に入りの喫茶店に置いてある新聞を手に取ってみるのも良いと思う。

これを読んでくれた皆さまが楽しい新聞ライフを送れますように!

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