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第859回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ベトナムのEdtech(教育テクノロジーサービス)に世界中の投資家が熱視線

本日の記事:
「ベトナムのEdtechスタートアップ、目的志向の投資家から注目を集める」
原題:
"Vietnam's edtech startups gain attention from purpose-driven investors "

記事リンク:https://vir.com.vn/vietnams-edtech-startups-gain-attention-from-purpose-driven-investors-105175.html


【本日のポイント】

(1)Edtech(教育系テクノロジーサービス、または企業)がベトナムでは隆盛で、世界中の投資家が熱視線を送っている

(2)「リーズナブルなエンジニア」と「一定数のそれなりに豊かな子供〜若者」が自国内で揃うことがEdtech隆盛には大切で、現時点では、ベトナムは、その両方が揃う数少ない国の一つと言える。

(3)今後、AIの発展が「学びの効率性」と「学ぶ必要をなくす効率性=自動化」を同時に進めていく中で、Edtechも「何の分野の学びを効率化するか」が目まぐるしく変化していくものと思われるので、そこへの適応力が業績の継続的拡大の鍵となる。

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【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

ベトナムのEdtech(教育関連のインターネットサービス)が世界中の投資家から注目を集めてますよ、というニュースです。

記事ではさまざまなEdtech企業が投資を集めている実例が出てますが、まぁ、ベトナムがこの分野で注目されるのは当然でしょう。

結局、この分野で伸びるには国内において

・作る人=安価でそれなりに優秀なエンジニア
・使う人=子供〜青年の教育にそれなりに支払える個人GDP

の両方が一定の人数で必要で、今、世界中でこの両方を自国内で調達できる国というのは限られていて、ベトナムはその数少ない国の1つですので。

今のペースでGDPや人件費が伸びると10年後には今の2倍になりますが、それでやっと、日本の人件費とトントンくらいでしょうから、少なくとも、そのくらいまでは堅調に伸びるんでしょうね。

ただ、1点、これはベトナムに限らず、Edtech全体に私が思っていることとして、現在のAIの発展は「学ぶことの効率化」と同じスピードで「学ぶ必要をなくす効率化」も発展させていて、そもそも、現在、必要とされている「教育」の分野自体が消滅することもある、ということです。

これで一番、「ぱっ」と皆さんが思いつくのは語学教育だと思います。

正直、私は今も毎日、英語もベトナム語も勉強していて、50年近い人生で、ずっと語学を頑張った人なので、辛い立場ではあるんですが、冷静にみた場合、語学教育については、将来的には、書道やそろばん、着物の着付けのように「そりゃ、できたらいいだろうけど、実生活では、それができなくても、いいよね」となる可能性は極めて高いと思っています。

ただ、現在、本当に高いレベルで語学を教えてらっしゃる方は「研究者」や「専門家」として、存在感を発揮されるとは思いますが。

この話になると、「語学は別だ!」というお声も聞こえてきて、私も、まぁ、わからないですが、たとえば、150年前の幕末の日本人に

「150年後には日本の男性が剣術や槍術ができても社会的には、ほとんどメリットないんですよ」

と話しても

「そんなアホな。」

だったと思うんですよね。

当時は今みたいにスポーツなんて多くはないですし、男が技を競うと言えば、それは「剣術」しかほとんどないわけで。

江戸時代にあれだけ剣術道場が流行って日本中の藩がわざわざ江戸に留学させて競ったのも、それが「出世」や藩の名誉につながったからなんですよね。

坂本龍馬が浪人にも関わらず幕府や大藩の偉い人に会えたのを「あんなのは怪しい」という人がいますが、それは、現代の視点からであって、江戸三大道場の1つで相当の地位にあり、大藩が主催する大きな大会で優勝したことが記録として残っている坂本龍馬は現代のイメージで言えば、本田圭佑とか中田英寿みたいなもんで、彼らが岸田総理にあっても誰も驚かないのと一緒です。

まぁ、話はそれましたが、と、いうことでEdtechもしばらくは隆盛でしょうが、「そもそも、学ぶべきもの」が変わっていく中で、いかに、そこにバリューを発揮していくかを考えないと、案外、短いブームで終わってしまう危険性を感じたりします。

以上 豊田英司
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