第705回「今日のベトナムニュース解説」違法飼育のトラ、博物館と動物園に寄贈
本日の記事：
「トラの死体9匹が国立自然博物館に送られる」
Title：
" Nine dead tigers sent to National Museum of Nature "
記事リンク：https://english.thesaigontimes.vn/nine-dead-tigers-sent-to-national-museum-of-nature/
【ポイント】
（１）ベトナム中部ゲアン省で「１７頭の虎の違法な飼育」をしていたとして2名の男が逮捕
（２）その後、亡くなった９頭は国立自然博物館に寄贈され、生きている８頭はハノイの動物園で飼育されているとのこと
（３）インドシナ虎は絶滅危惧種に指定されていますが、その骨が滋養強壮にいいと求める人がおり、密猟が絶えないそうです
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【解説】
アジアゲートベトナム代表の豊田です。
さて、今日の記事について。
ベトナム中部のゲアン省で違法に大量の虎を飼育していた男性2人が逮捕されたそうです。
ゲアン省が原産地である場合が多いそうですが、ベトナムって、虎、まだいたんですねー。
記事によると2021年8月、ゲアン省に住む2家族の地下室を操作したところ、地下室で飼育されていた17頭のトラが発見されたそうです。
「なんに使うの？」
って感じですが、虎の骨は伝統的な薬の材料になると信じられているそうで、世界中で密猟されているそうです。
そういえば、戦国時代に加藤清正が豊臣秀吉のために朝鮮半島で虎を狩って送ったのも「滋養強壮」のためだった気がします。
まぁ、虎が強いから、強い動物の骨を食べたら、強くなりそう、、ってことなんでしょうか。
なんか、最近、日本やベトナムで「サメの骨」？みたいなサプリもむっちゃ売れてますしね。
密猟（密飼育？）していた2人のうち1人は7年の禁固刑、もう1人は30ヶ月の禁固刑を言い渡されました、ということです。
時々、ハノイのビルとか行くと「絶命危惧動物を守ろう！」みたいなポスターあるんで、それなりには社会的な危機意識は高まっているので制裁は重いですね。
で、保護した１７匹のうち９頭は亡くなってしまったので、ベトナム国立自然博物館に今月、寄付され、生きている8頭は2022年3月に私も家族でよく行くハノイのトゥーレー動物園に送られ、元気に生きているそうです。
ベトナム自然教育協会によると、今年だけでもトラが違法に飼育されているケースを少なくとも4件発見しているそうで、、逆にいうと、それだけ「虎の骨を食べたい」という人がいるんでしょうね。
以上 豊田英司
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