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(人事note)「MBO(目標管理制度)」は「職種」に応じて「ゆるさ」を調整するのが現実的

定量的に目標が設定しやすい部署・職種であれば目標達成度の評価が行いやすいが、そうでない部署・職種であれば達成基準が曖昧になりやすいという課題について紹介してきました。そうであれば、目標設定による評価になじみにくい部署・職種に無理やり取り入れる必要は必ずしもないのではないでしょうか。人事評価にはさまざまな手法があり、目標設定型だけが全てではありません。それぞれの部署・職種に合ったやり方をバランスよく取り入れていくことも検討されてしかるべきでしょう。

全く、その通りだと思います。

「個人目標の達成」が必ずしも「会社目標の達成」につながらないのは、プロ野球などでチームの打率や防御率が良くても必ずしも優勝するわけではないのをみても感じられるところかと思います。

それぞれのメンバーが、チームの勝利に向けて、その時、自分がやるべきことをしっかりと把握して、数字には見えない貢献も、黙々とこなす、そういうものが大事であるのはスポーツならよく言われることで、企業活動は全くそうではない、というわけにはいかないと思います。

「行き過ぎた個人目標主義」に対して、職種や部門に応じて

・目標の定量化にこだわらず、抽象レベルの高いものも取り入れる

・そもそも、個人ごとの目標自体を設定しない

そういった柔軟な考え方を取り入れるのも大事だな、ということを常に留意したいと思います。

この記事にある「社員が抱えている「目標管理制度への不満」」に関するまとめは非常に参考になりますね。

「社員が抱えている「目標管理制度への不満」」

①目標設定

・業務によっては目標の定量化が困難(事務系はかえって、大して重要ではない仕事だけど、数字目標化しやすいから目標に掲げる、という本末転倒になりがちですよね)

・部署によって目標の難易度が異なる(もう、これは「みんな知ってるけど、知らないふりしないとMBO制度が成り立たない」類かと)

・同じ階層でも人によって目標の難易度が異なる(理想は職務等級が同じなら、同じ難易度の目標を掲げる、なんでしょうけど、これも”そんなの無理に決まってるじゃん”とみんな知ってるパターンですよね)

・目標設定面談が形骸化しコミュニケーションが不足(まぁ、これは仮にMBO目標に難があっても上司と部下が1対1でお題を決めて話すことは大事なので、やり方次第では有用と思います)


②進捗管理

・期中で目標の内容や期間が変わらざるを得ない場合がある(これは、仕事をサクサク終わらせる人ほど、発生しちゃいますよね)

・適切なタイミングでの進捗管理が行われない(まぁ、これは運用次第なので、MBOのせいだけではないような気もしますが)


③達成度評価

・目標達成度を数字で表すことが難しい

・成果評価だけで努力や仕事ぶりが十分に評価に反映されない

(この2つなんかは、まさに「個人成績の集積が必ずしも全体成績につながらない」という「合成の誤謬」みたいな話もありますよね)


この辺りの「目標管理制度」や「評価結果を機械的に区分する」ことへの見直しの機運はここ数年、盛り上がってきていますが、結局、行き着く結論を見ると、

「従業員の働きを「指標で表す」ことにあまりに躍起にならず、上司と部下の頻繁なコミュニケーションの中で、お互いが、「まぁ、このくらいの貢献だよね」と「阿吽の呼吸」で納得し合う、というところに落ち着いていくのかなぁ、、と現時点では考えています。

アナログとデジタルの交差する地点を見極める、というところでしょうか。

たベトナムだと外国語でのコミュニケーションになるし、そもそもの文化や考え方も違うので、コミュニケーションに手間も時間もかかり大変ですが、逆に、だからこそ、お互いを理解し合うための鍵になるので積極的に「コミュニケーション」に取り組むことで、従業員パフォーマンス向上に劇的に効果がある、という考え方もできそうですね。

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