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第962回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ホーチミン市のインタースクール、給与未払いで教師が授業をボイコット

本日の記事:
「ホーチミン市のインタースクール、給与未払いで教師が授業をボイコット」
原題:
" Ho Chi Minh City int’l school suspends classes amid teacher absences due to salary dispute "

記事リンク:https://tuoitrenews.vn/news/education/20240318/ho-chi-minh-city-intl-school-suspends-classes-amid-teacher-absences-due-to-salary-dispute/78862.html


(写真:2023年9月21日、アメリカン・インターナショナル・スクール・ベトナムで、保護者たちが権利を求めて集まっている様子)


【本日のポイント】

(1)ホーチミン市にあるインターナショナルスクールで教師への給与未払いによる教師の授業ボイコットが発生した

(2)生徒1200名は突然の授業停止で登校もできず困惑

(3)この学校はかなり以前から運営資金問題、給与未払い問題が燻っており、ついに問題が最終段階に至ったと言える

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【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

ベトナムにいると「給与未払い」っていうのを、頻繁に見かけるようになりました。

日本人感覚で言うと、給与未払いなんて、「会社の最終局面」って感じですが、ベトナムのローカル企業とか見ると、割とカジュアル(?)に、

「あ、ごめん、来月、まとめて払うわ」

くらいの感覚で未払いしてるローカル企業をたくさんみます。

まぁ、これをみて「ベトナム人の経営者の従業員に対する責任感が低い」という風に捉える人もいると思いますが、まぁ、それについては個人差異があるので、なんとも言えません。

ただ、1つ言えるのは、つい数年前まで、とにかく不動産投資が儲かったし、新しいビジネスをやっても、わりと「イケイケ」で、それなりに儲かったんですよね。

だから、事業をやって、ちょっとでも会社に留保利益があれば、すぐに不動産投資や違う新しい事業に突っ込んでしまうので、運転資金は常に「カツカツ」でやってる企業が多いなー、とは思ってました。

なので、ちょっとでも売り上げや経費が見込みと違ってしまうと、すぐに

「あ、ごめん、今、支払えるキャッシュがないわ」

という状態に陥ってしまう、というのは「頻繁すぎる給与未払い」の原因の一つとして言えるなーとは思います。

この学校に関する他の記事なんかを見ても、やはり、理事長型にやっている事業に学校のお金を流用していた疑惑、なんかも囁かれていて、まぁ、おそらく、想定の範囲内のことをして、銀行からも借り入れもできない状態に陥っているのであろうと思います。

この学校、1200〜1400人くらいの生徒がいるそうですが、年間の授業料は幼稚園児が約3億ドン(約180万円)、小学生が約5億ドン(約300万円)、中高生が約7億ドン(420万円)ということで、そりゃ、親からしたら、ブチギレ状態でしょうね。

授業料のかなりの部分は前払いだと思うので、おそらく、このお金もすでに、、、という気がしないでもないですが、1番の被害者は生徒たちなので、良い解決策に至ることを祈っております。


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【記事の日本語訳】
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2023年9月21日、ホーチミン市ニャーベー区にあるアメリカン・インターナショナル・スクール・ベトナムで、保護者たちが権利を求めて集まっている。

ホーチミン市の国際学校、給与問題で教師が欠席する中、授業を停止する

ホーチミン市ニャーベー(Nha Be)区にあるアメリカン・インターナショナル・スクール・ベトナム(AISVN)は月曜日、給与未払いのためほとんどの教師が来なかったため、全生徒の授業を停止した。

AISVNのグエン・ティ・ウット・エム理事長は正午ごろ、トゥオイチェー(青年)紙にこの件を確認し、この件に関する公式で包括的な情報はすぐに提供されると述べた。

以前、日曜日の午後9時頃、エム理事長は同校の全保護者に電子メールを送り、月曜日は授業を行わず、生徒は自宅待機するよう通達した。

「3月17日午前9時から午後6時までの保護者とのミーティングと話し合いの結果、学校は現在の人事と財政の問題に熱心に取り組んでいる。

「従って、教育委員会は、在校生全員の利益を保護することを目的とした方針の再計画を可能にするため、月曜日(3月18日)の1日間、全生徒の登校を一時的に免除することを保護者に通知したい。

「明日、教育委員会は引き続き戦略を練り、保護者に次のステップについての最新情報を提供する。

日曜日のエム理事長、AISVN指導部、保護者間のミーティングは、学校が教職員に給与を完全かつ迅速に支払うことができないという現在の財政的な問題に対処することに焦点が当てられた。

様々な解決策が検討され、その中には保護者からの学校への寄付金を増やすという案もあったが、これは不可能に近いと判断された。

また、保護者の一人であるL.A.T.からは、AISVNの株式を取得することを条件に、ベンチャー・キャピタル・ファンドと提携し、約2000億ドン(800万米ドル)の投資を行うという提案もあった。

これに対しエム理事長は、AISVNが短期投資ファンドに働きかけ、学校側は遅くとも3月21日までに解決策を提示すると確約した。

投資ファンドとの交渉は、保護者代表と学校執行部のメンバーによって監督され、迅速な解決と学校運営の再開が保証される。

同校のウェブサイトによると、AISVNはホーチミン市ニャーベー区のグエン・ヴァン・タオ通り220番地に本部を置き、2006年に設立された。

現在、3歳から12年生までの1,200人以上の生徒を受け入れているという。

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以上 豊田英司
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