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第1011回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」米国のオンライン学習プラットフォーム、ベトナムでの事業が新型コロナウイルス感染拡大以来4倍に拡大

本日の記事:
「米国のオンライン学習プラットフォーム、ベトナムでの事業が新型コロナウイルス感染拡大以来4倍に拡大」
原題:
" Vietnamese business quadruples since Covid for US online learning platform "

記事リンク:https://e.vnexpress.net/news/news/education/vietnamese-business-quadruples-since-covid-for-us-online-learning-platform-4759210.html


(写真:ハノイの国立経済大学図書館で学ぶ学生たち:2022年2月)


【本日のポイント】

(1)ベトナムでのオンライン学習の急成長;
Courseraは2020年以降、ベトナムでの受講者数が4倍に増加し、140万人を超え、急成長している。
学生の平均年齢は29歳で、人気コースはデータ、プロジェクト管理、情報技術などである。

(2)大学とAIの重要性;
CourseraのCEOは、生成型AIの学習は大学生や教授陣にとって重要なトピックであり、AIの知識を持つ学生は就職機会が増え、平均より50%以上も高い給与でのオファー機会があるとの調査結果もある。

(3)オンライン学習の普及と大学の対応;
ベトナムの大学はパンデミック後もオンライン学習を継続しており、コース内容の1~25%をオンラインで提供しており、Courseraの一部のコースは大学の正式な単位に変換でき、FPT大学では情報技術とビジネスの学士課程に組み込まれている。

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【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

電話網がなかった国や地域こそ携帯電話が一気に広がった、みたいな話はよく聞くと思います。

ベトナムの教育については学生自体は勉強熱心だが、教師の質には正直、問題があると思っていました。

これはベトナム人がどうこう、という問題ではなくて、単純に給与が民間の一般的な仕事に比べて低すぎて、これではいい人材が今日になりにくいだろうということからです。

まぁ、これについては、私のベトナム人の友人たちからもあまり異論を聞いたことがないので、それほど外れていないと思います。

ところがコロナ以降、オンライン教育がベトナムでは一気に進み、さらにこのコースについて学校の教師が提供するのではなく、今日の記事のようにアメリカの最新のオンラインプログラムを学校の授業に組み込んでしまって、それで学位を取れるようにしているケースが増えているそうです。

これは、まぁ、教師が豊富にいる日本であれば、民間のオンライン授業を大学の授業がわりにして「はい、単位あげます」は、なかなか大胆には導入しづらい話なのではないかなぁ、、、と思うのですが、、、まぁ、部分的にはあるでしょうが。

記事によれば、ベトナム最大のIT企業であるFPTが運営するFPT大学では全単位の20%が、このアメリカの民間オンライン学習プラットフォームが提供するコースで取得できるそうです。

こうすることで学生も最新のコースを受講できるし、とても良いのではないでしょうか?

こういう話になると「大学は職業訓練学校じゃない」「もっと人間の基礎を作る教養を学ぶべき」「経済や法律に関する基礎的なものをもっと学ぶべき」という話がよくされますが、まぁ、別に「どっちかしか学べない」わけではないので、社会ですぐに役立つ学問も学び、さらに、人生全般の土台になるような強要的なことも両方学べば良いのではないでしょうか?

しかし、オンライン授業を活用することで、大学という枠に縛られず、あらゆる世界中の最新知識をPCで受講できるようになったとしたら、「大学」という縛りって、必要なのでしょうか?

近い将来、「大学」自体が存在意義を問われるのかもしれないですね。


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【記事の日本語訳】


米国のオンライン学習プラットフォーム、ベトナムでの事業が新型コロナウイルス感染拡大以来4倍に拡大

世界最大級のオンライン学習プラットフォームであるCourseraによると、ベトナムで同社のコースを受講する人数は2020年以降4倍に増え、140万人を超えた。
同社の広報担当者は先週土曜日に、学習者の平均年齢は29歳だと述べた。

今年第1四半期にベトナム人が選んだ人気コーストップ5は、データ、プロジェクト管理、情報・デジタル技術、問題解決スキル、デジタルマーケティング、電子商取引である。

そのうち3つはGoogleが無料で提供しており、残りの2つはオーストラリアのシドニー大学が提供している。

CourseraのCEO、ジェフ・マギオンカルダ氏は、生成型AIは大学生や教授陣にとって興味深いトピックであると述べた。

「大学側は、学生にAIの知識を持たせることで就職の機会が増える可能性があると見ている。

「この分野でのコース登録者はベトナム人を中心に増加傾向にある。

「Courseraが昨年実施した調査によると、アジア太平洋地域の雇用者は、AIに精通した人材に対して最大54%高い給与を支払う意思があることがわかった」

ベトナムの学生は、新型コロナウイルス感染症の流行中にオンライン学習に慣れるようになった。

教育訓練省は、大学がプログラムの最大30%をオンラインで教えることを許可している。

パンデミック後、多くの大学が引き続きコース内容の1~25%をオンラインで提供している。

現在、Courseraのコースの一部はベトナムの大学の単位に変換できる。

例えば、FPT大学では、情報技術とビジネスの学士課程に80以上の専門分野を統合しており、交換可能な単位は全体の約20%を占めている。

2012年に設立されたCourseraは、世界中の300以上の大学や大手企業と提携し、オンラインコースを提供している。

1億4,800万人以上の学習者がいる。

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以上 豊田英司
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