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【人事評価は相対?絶対?】

【人事評価は相対?絶対?】

ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です

そろそろ年末ですので人事評価に関するご相談が増えてきました。

その中でも多いのが「人事評価は相対評価、絶対評価、どちらですべきでしょうか?」というご質問です。

ざっくり言えば、相対評価とは10人いれば、最初からAは何人、Bは何人、と決まっている評価方法。

逆に絶対評価は「ある基準」を越えれば「A」、それ以下なら「B」などという風に「基準」を軸に決めること、と思ってください。

まず結論から言うと、現代の人事評価では多くの場合、「相対評価」になりますが、以下の場合なら「絶対評価」でも大丈夫です。

(絶対評価)
・評価がほぼ数字と連想している(例:商品を10個売ったらA評価)
・「全員A評価」になっても構わない
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ただ、これも、たとえば、「商品を10個売ったらA評価」としていたら、目標設定が甘すぎて、従業員みんな余裕で10個売ってきた、となったら、慌てて

「ごめん!やっぱ、20個売らないとA評価にしない」

とかなるので、絶対評価というのはすごく運用が難しいです。

ただ、皆さんの中には、

「あれ?でも、日本だと現場の所属長が評価する「1次評価」は「絶対評価」で、役員が決める2次評価は「相対評価」でやってるけど?」

という方もいると思います。

しかし、それは1次評価者が暗黙の了解で、

「標準評価者(ここではB評価とします)」が過半数で、AとかCの評価者は少数」と評価分布させることが前提になっている場合が大半です。

もし、その時に1次評価者が

「私の部下は全員、頑張っています!全員、A評価です!」

と言ってきたら「OK」という会社はほとんどないでしょう。

人事から「いや、そうじゃなくて、普通レベルの大体の人はB評価でつけてよ」

となるのではないでしょうか?

これだと、結局は一次評価も「相対評価」と変わらないです。

ベトナムでは日本に比べて「私の部下はみんなAです」系の評価を上げてくるマネジャーが多いので、この辺りの「絶対評価」「相対評価」のミックス具合を自分なりに理解しておかないと冒頭の話のように、期末になって

「あのー、人事評価って、絶対評価と、相対評価、どっちでやるのがいいんでしょうか?」

という質問が出てきてしまいますのでご注意ください。
(アジアゲートベトナム代表  豊田英司 )

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