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半分だけ!

9月1日リトアニアの新学年が始まった。数か月ぶりに私たちはやっと教室に戻ることができた。前の学期は3月からずっとオンライン授業で、クラスメートや先生の顔を見るのはいつも画面越しだったから、なんとも味気なかった。

それで今月、正確には8月31日、半年ぶりにみんなの顔をリアルで見ることができた!でも半分だけだ。顔の半分は忌まわしきマスクで覆われている。大学の中でもルールがあって、教室で学生同士は離れていないといけないし、もちろん授業中はずっとマスクをつけていなければならない。みんなが笑顔になっても、笑って見えるのは目だけで、口元はすっぽり隠れている。

仕方のないことだってわかっている。でもやっぱり寂しい。去年から同じクラスで勉強している友達は、半分だけの顔でもすぐにわかる。声だけでも、誰が話しているかわかる。しかし新しいクラスメートはどうだ。顔を覚えようと思っても、半分しかヒントがない。先生の質問に誰かが答えている。でも誰が?口元が見えないからさっぱりわからない。

それでも、やっぱりオンラインよりは好きだ。笑い声が近くで聞こえるし、先生が何を言っているのかわからない時は隣の友達にこっそり質問できる。教室に戻れて嬉しい。早くマスクを取れる日が来たらいいのにな。