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VOGUE BUSINESS: ファッション・エグゼクティブのためのWeb3のチーム構築ガイド(翻訳後半その1)

Part two of three parts Japanese translation of "The fashion exec’s guide to building a Web3 team" BY MAGHAN MCDOWELL 12 JULY 2022
執筆: MAGHAN MCDOWELL 2022年7月12日 (※ 翻訳の正確さについては上記のオリジナル記事を参照してください。なお翻訳の前半は以下になります。)

リード役、パートナーそして教育者

一年前「メタバース」という言葉は、カルチャーを表現する用語として用いられるようになり、「チーフ・メタバース・オフィサー」という概念を生み出した。それ以降、会話の中で「Web3」全体を司る役職へとシフトしていき、その「Web3」という用語が指している範囲内にメタバースのプロジェクトも含まれる、という理解がしばしば見られる。

Web3のリーダー職となる取締役を雇ったり雇おうとしているのが明確なブランドもある。(例えば)ナイキにはメタバース・エンジニアのディレクター、Andrew Schwartz がいるし、LVMHにはデジタル・イノベーションのVPであるNelly Mensah がいる。グッチは最近、Web3マネージャーの求職をポストしているが、既に Nicolas Oudinot を新ビジネスのエグゼクティブVPとして、さらにはGucchi VaultのCEOとしても採用している。Gucchi VaultはグッチのNFTや他のWeb3進出をとりまく会社である。

この役割はドットと様々なチーム、外部のパートナーやより幅広い組織との間を結んでいる。バーチャルグッズ、アバター、NFTs、ゲーム、拡張現実、仮想通貨、ブロックチェーン、クラウド・コンピューティング、ゲームエンジンからデジタル・デザインまで必要とされる専門知識に含まれると、イノベーション事業のコンサルタントを行うJourneyの共同設立者でありチーフ・メタバース・オフィサーである Cathy Hackl 言う。

ファッション業界におけるWeb3チームの比較

「Wen3(あるいはメタバース)に対して、実際にはそれは非常にシンプルなものなのだ、という理解を得ようとしているところです。というのも社員がそのフレーズをかなり口にしていることに恐れを感じていたからです。」とプーマ(Puma)のPetrickは言う。「それは新しい言語であり新しいテクノロジーのセットであり、私達が普段しているような、製品や知的所有権あるいはデザインを売ったり、コンシューマーを惹きつけたりするのと、同じことをするためツールのセットです。」プーマの計画では、変化をリードして会社を全体的に教育する両方に従事するためにチームを形成したという。

Ottによると、教育のためのプログラムを社内で走らせることが重要であると言う。組織のより広い部分に対して、なぜ(Web3の)業務にリソースを割くのかその目的を理解する助けにもなるという。「イニシアティブと共に率先して取り組み、背景にある論理的な根拠を理解することは、リーダーシップのチームにとって必要不可欠です。それにり組織全体を通じて(Web3業務の)実装と利用を認識して支援することができるようになるからです。」例えばケリング(Kering)では自発的に教育のためのゲームをすべてのグローバルな社員に提供することで、Web3について学ぶ機会を与えている。

特にブランドがPOAPs, token-gated experience, cryptocurrency payments を店内で販売し始めるような場合は、販売員に対するトレーニングは特に重要であり、決して忘れてはならないのだという。オーラ・ブロックチェーン・コンソーシアム (Aura Blockchain Consortium) の会員の一人は、AuraやNFTに関連した店舗のすべてにトレーニングを義務付けているとOttは言う。

「あまりに全方位にわたるので、実際には無関係と思えるようなチームのメンバーは思いつきません。フィジカルなリテールにおいてすら、販売員がオンラインでバーチャルな世界のアドバイザーとなっているのを我々は目撃しています。」とLVMHのMensahは最近、Vogue Businessに語ってくれた。「全員が今すぐにWeb3およびメタバースについて学び始めなければならないです。実際にウォレットを持ってアバターを作成するためにです。全員が自分自身でそれをしなければならないのです。」Mensahは言う。「なぜなら我々の毎日にビジネスの一部となる未来がやってくるからです。」

本節のまとめ: 誰かがWeb3戦略をガイドするために専門家になることをブランドは要請されている。販売員まで含まえた組織の中のより広い範囲まで教育を行う一方で、内部および外部の専門家をコーディネイトすることが要求されていると言える。

技術的な専門知識はインハウスを超えて

Web3チームのまた別の鍵となる機能は、社外の専門家を雇ったり一緒に作業をしたりすることで、ブランドを教育しプロジェクトを生み出して実現を容易にすることである。これにはクリエイティブなパートナー(例えば以前に紹介した、Rook VanguardやSamuel Jordan、 Mishi McDuffのようなデジタル・ファッションのクリエイターたち)、テクノロジーのプラットフォーム(PolygonやArianee)、バーチャル世界のプラットフォーム(例えばロブロックス や The Sandbox)、ゲームの専門家たち(GeeIQ他)、そしてWeb3プロジェクトに特化した新しいコンサルタント会社やメディアファームにまで及ぶ。プロジェクトはしばしば複数の外部パートナーを必要とする。

例えばグッチは、最近のプロジェクトVault Art SpaceにてMedia Monksと仕事をした、招待したアーティストにNFT作品を提出してもらい、マーケットプレースSuperRareの中でオークションを行った。ケリングは、ルグジュアリのエージェンシー Al Dente と一緒にWeb3の教育を行うゲームを作成。一方ルイ・ヴィトンは、アプリ Louis the Game およびリウォードとなるNFTを作成するために、WeNew の肩を叩いた。プーマもWeNewと共同作業で現在進行中のフィジタル製品のローンチを行った。「そもそも社外にも専門家はわずかしかいないし、社内にはほとんどいません。」とプーマのPetrickは言う。「ですから外部の専門家たちをなるべく多く起用して、内部ではできる限り教育をおこなう予定です。」

Web3のインフルエンサー、投資家および創設者のGmoneyのQ&A

デジタル・アセットの作成では、イン・ハウスで制作するのに比べ外部の専門家にアドバンテージがあると言える。なぜなら各プラットフォームで要求されるものがかなり異なるからである。「それぞれのプラットフォームに対してネイティブである誰かを見つけることが非常に大切なのです。なぜならある一つのプラットフォームでのクリエイションが上手であるということが、別のプラットフォームでも上手であるということを意味しないからです。」とロブロックスの専門家であるジョーダンは言う。例えば、ダンダス(Dundas)はDressX を通じて、メアリー・J・ブライジのスーパー・ボウルのドレスをNFTとして提供できるかもしれないが、それをDecentralandで提供するにはガーメントを作成し直す必要がある。

「ブランドはこの種のデザインの作業は多くの場合にアウトソースしています。しかし、ブランドのインテグレーションの範囲がある特定のプラットフォームの中で現在進行中なら、そのプラットフォームに対応出来るデザイナーを社内でブランドは雇用するべきでしょう。」とJordan は付け加える。

LVMHのMensahは、最近の機械学習とデータ・サイエンスの軌跡を引き合いに出し、テクノロジーとそれをとりまく才能あるデザイナーは、最終的にはもっと一般的な存在になるだろう、と言う。「機械学習と人工知能(AI)は本当に重要になりましたが、ブランドにとってはそのための才能を探し出すのは難しかったのです。それ故しばしばスタートアップとパートナーを組もうとしました。」大きなテクノロジーの会社がインテグレーションを提供し、ブランドが専門家を社内に招き入れる以前の話である。「Web3に関しても同じような流れを見ることになるでしょう。才能ある者同士が戦って、最も才能がありスマートな人々が彼ら自身のプロジェクトのために作業をすることになります。新しい世代の卒業生達の中で、偶然にもファッションとルクジュアリーに対してパッションを持っているWeb3の専門家が育つようになってから、彼らがブランドのインハウスにて雇われるようになるでしょう。」

本節のまとめ: 短期間のうちにブランドは要求に応じて、テクノロジーとクリエイティブに関わる特定の専門知識を持った専門家と会社とパートナーを組むまでに賢くなったのである。これらの役割のいくつかは、インハウスに移行するようになるが、現在ベストなWeb3のプロジェクトは複数の社外のパートナーを必要としているのである。
(訳注: 翻訳後半を期待される方はスキをお願いします。)
リンク集 メタバースのエージェンシー Arianee デジタル・ファッションのエクスパート達


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