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AIアート・NFTアートの展開について [kenta_vision]

AIアートの大きな波

 AIアートがついにSNS上でも話題になってきました。私は幸運にも2022年3月末頃からAIアートを作成できるMidjourney(ミッドジャーニー:以後、MJと略します。)をベータ版初期メンバー(wave1)として自由に無料で使わせていただいていました。そしてその実用レベルにまで高められた能力に驚かされるとともに、アートとしての表現力に感動を覚えたのでした。
 そして2022年4月から下記のようなnoteを書き始めていました。よろしかったらご参照ください。

アイアン・シロン Iron Shiron(アイシロ)
お城のパーツでできたユニークな巨大ロボット

 今回は上記の三つ目の記事、「ハウルの動く城」⁈ - AIアート 「歩くお城」 図鑑 で示したユニークなロボットのイメージについて、主にその展開の現状を紹介したいと思います。このロボットは、日本のお城が様々なパーツになって組み合わせられて「キットバッシュモデリング」されたかのような様相になっています。
 私はAIアートを作ることのできるMJを使って(人が)表現するという可能性を示すために、単に「上手い絵、面白い絵が描けました」ではなく、まず、私自身の「制作欲求」や「制作意図」が明確でなければならないと思っていました。
 その点で、AIアートとして「日本のお城が外型に融合したような形の、あるいは、お城のパーツのキットバッシングによるユニークなロボット」は、私が意図しなければ生まれてこなかったイメージとして重要な意味があります。私はこの方向でのお城ロボットの一連のイメージを「アイアン・シロン」( Iron Shiron: 略称「アイシロ」)と名づけてAIアートの制作に取り組むことにしました。
 それではなぜ、そもそも「お城」、「ロボット」なのかということなのですが、親族に迷惑がかかるといけませんので、詳細は述べませんが、幼少の頃に私の母方の実家で見た本物の「鎧」を見て、(子どもの感性なのでしょうが)「お城」のかたちと相似形だと、すなわち、子どもの私には、お城は鎧をまとった巨大な武士のかたちに見えていたのです。
 そしてヒーローとしてのロボットは漫画・アニメにいろいろありますが、マジンガーZの有名な主題歌の歌詞にありました。「黒鉄の城」!

 そうしてこれは個人的な背景にすぎませんが、私にとっての「アイシロ」は、伝統の断絶や崩壊と未来の新規構築をかき混ぜ、時を超えて(timeless)問題提起するような、あるいはそれを超克した頼もしい存在として、私(人)とテクノロジーの先端であるAI(MJ)とのコラボでイメージングされたものなのです。

NFTアート「アイシロ」の誕生

 AIアートはデジタル画像として出力されます。AIアートの実用性を実証していくためには、この画像がいかに社会に有用なものとして展開されているかという事実が必要となります。もちろん、AIアートはアートディレクターやデザイナーがコンセプトやデザインの構想をしたり、画家が絵画作品の資料に使ったりという事例も今後はたくさん出てくることになるでしょう。しかし、私は、AIアートそのもの、私がMJをアートディレクションして生まれたイメージそのものを(後から修正の手を加えずに)実用に生かしたかったのです。
 そこで必然的にAIアートをNFTアートにする流れになったのです。これは、MJ運営側から、サブスク会員にはできあがった画像の所有権が与えられ、商用活用できるというアナウンスがあった時点で考えていたことです。この時点では、日本においてまだAIアートがSNSでも話題になっておらず、仲間もいなくて孤独に感じていました。NFTアートにおいてもプログラミングでバリエーションを作る「ジェネラティブ」は流行っておりましたが、AIアートはあまり認識されていませんでした。

 アイシロNFTをご覧ください:
 Iron Shiron - Walking Japanese Castle -

 アイシロのサブ・コレクションもあります。
 アイシロのユニークなロボット顔をお楽しみください:
 I-Shiro Roboface Club

 まだNFT活動自体が素人でしたので、アイシロNFTを作っても、見向きもされないのではないかという不安もありましたが、AIアートの普及活動を念頭に情報収集しながらとにかくがんばってみることにしました。そうすると、ある夜、漫画家の植田あきらさん @UEMO1044 が初めて私のNFTをお迎え(買って)いただけるということになりました。そうすると、その翌日から、なぜかどんどん私のアイシロがいろんな方のもとに旅立っていったのでした。
 私はアイシロNFTのホルダーさんを「城主様」とお呼びしており、一番最初に城主様になっていただいた植田さんを「将軍様」とお呼びして、お慕い申し上げています。(将軍様のNFT「武士猫道」とは「ron shiron&bushi nekoオーナーズクラブ」という特別なコラボも生まれました。ぜひご参照ください。)

 そうして、ドイツのプレトル・スタジオ (Pletl Studio) @pletlstudio から打診があり、バーチャルギャラリーにて「アイアン・シロン」NFT個展(2022年8月8 - 26日)を開催することができました。ギャラリー側で展示場を整備していただくだけでなく、NFTのギブアウェイを設定したり、NFTに引換コードを設定して現物製品を入手できるようにしたりなど、様々な企画をやっていただきました。AIアートのNFT展開として、可能性を様々に試していただいたことに感謝しております。

「アイアン・シロン」展 by kenta_vision 会場正面
「アイアン・シロン」展 by kenta_vision 会場風景

MJ JAPAN [AI x HUMAN]の立ち上げ

 AIアートの普及活動という目的の一助として、私のDiscord サーバー上で、AIアートのMJが使えるようにしました。サブスク契約をする前に無料で体験ができます。もちろん、契約はしないで体験のみも可能です。(一定数の作業で体験は終了になります。)
 世界中からユーザーの集まる本家のMJはスレッドが混雑して、自分の作業がすぐ流れていってしまいます。英語が飛び交いますので、初心者の日本人の方には敷居が高い感じでしたが、こちらは日本人用に作業場所を作り、日本語で解説も行っています。すでに多くの方々に見学していただいたり、実際にAIアートを作ったりしていただいています。
 とくにコミュニティの役割をご負担いただくこともありませんので、ご興味がおありでしたらお気軽に下記よりご参加ください。(体験後にサブスク契約をしていただくと、そのまま作業が継続できます。もちろん、本家MJや他のサーバーで作業をされてもかまいません。)

AIアートのMJを体験:
MJ JAPAN [AI x HUMAN]

追記:その他のAIアート・NFTアート

「魔界結界呪術アミュレット」

 これもAIアートのNFT展開の事例です。AIアートを作るのにまた別の方法を採用しています。
 正直に言って、少し怖いイメージなのですが、妖怪や「呪術廻戦」のような世界観のお好きな人にはとくにオススメの「魔界結界呪術アミュレット」(makai-kekkai magical amulet) です。邪悪なものを結界に閉じ込めた魔除け、お守りですので恐ければ怖いほど、効力があるのではと解釈しています。
 このAIアートは私自身のアナログ作品の写真データをMJに見せることによって展開しています。出発点が私自身の実作品になります。

「うつろい」

 侘び寂びの宿るところ
 うつろいゆくなかに垣間見える儚い美

 日本的な美をイメージングしました。永遠に続く完全なる美ではなく、断片的で朽ちていく不完全な美を表現しています。「うつろいゆくなかに垣間見える儚い美を伝えたい」という気持ちです。
 このAIアートも私自身のアナログ作品の写真データをMJに見せることによって展開したものです。

 AIアートの手法にも様々な工夫ができます。AIアートに今後も取り組むとともに、世の中の動向を楽しみながら観察していきたいと思います。
 今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。


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