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TENET夢

考えれば出だしから不思議だった。

ここ半年ほどオンラインで仕事をたまに一緒にしている同僚の男性(コロナ禍以降からむようになったので直接会ったことはない)から
突然Slackで「XXXさんを知っていますか?同じ大学の先輩といえばわかると。連絡を取りたいそうです」とのメッセージ。

その先輩から最近LinkedInでつながり申請をいただいていたのでなぜ直接連絡してこないんだろう?と思いながら会社のメールアドレスを伝えてもらった。同僚の保険の担当者だという先輩は偶然同じオフィスビルに勤めていることがわかって連絡してきたらしい。
会社は現在クローズしていて基本的には来年7月末までリモートワークなので別の場所で食事をすることになった。


その先輩と会う前、封切りとなったクリストファー・ノーラン監督の「TENET」を観た。久々の大作を観る前にと以前出張に行く機内で観ようとして何度も寝落ちしてしまい、いまいち理解しきれなかった「インセプション」を復習した。

今度は良くわかった。

TENETを観た夜、15年ぶりに再会した先輩は私が20代丸々付き合っていた彼が所属していたスポーツチームの創始者で私はそこでマネージャーのようなことをしていた。

先輩が語る私は「少女」で今は「オトナの女性」になっており、当時はどこにいくのも彼とセットだったそうだ。先輩の口から語られる想い出を正直自分はすべて記憶していなかったけどいかにチームの皆さんに良くしてもらっていたかがよくわかった。どれだけ彼にべったりな彼女だったのかも。

訳あって別れてしまってからは周りから腫れ物をさわるようにされ、共通の友人だったチームの仲間とも徐々に疎遠になっていった。
別れた日以来、彼の姿を観たのはチームメンバーの奥様のお通夜でスーツの後姿を遠目に見たのみ。
その彼は今は二人の男の子のパパとなり長野に移住したそうだ。
先輩の語る想い出を聞く限り私の20代はすごくたのしかったんだなと思いながらハッピーな気持ちで眠りについたその夜。

深夜3時に地震の夢で目が覚めた。
あまりにもリアルでスマートフォンで地震速報がないか何度も確認したぐらい。

地震は起こっていなかった。
20代の想い出のあまりの鮮やかさとTENET(+インセプション)のインパクトが大きかったらしい。(インセプションを観てない人にはネタばれ)
地震の夢をみたのは初めてだったので信じられない思いながらまた眠りについた。

翌朝起きたら右の肩甲骨を盛大に寝違えていた。
肩甲骨を寝違えるなんてありえる?と思ったけど
ベッドのスプリングが壊れていて買い替えたほうがいいのか?と真剣に考えるぐらいの痛みだった。びくっとして目が覚めて寝違えたらしい…

その痛みもようやく落ち着いてきて思う。
自分の20代を閉じるみたいな夢だったのかと。
10年間付き合った彼と別れた事実や想い出をあまり思い出したくなかったのかもしれないけど実はハッピーな時だったんだと自分の中で認識されたのかな。

ある意味良かった。
これが私のTENET夢。

時間の逆行。

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