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1997年・丑年

1996年12月、僕は年賀状用に版画を制作し始めました。当時は9歳(小3)でした。

小学校の図工の授業で木版画と出会い、そのころ父が年賀状用に木版画を作っていることを知った僕は「自分も彫りたい」と言ったのを覚えています。

それまで、折り紙一筋で「和紙職人になったら、一生折り紙ができる!」と思って伝統工芸士を夢見ていた僕でしたが、木版画は折り紙を上回る魅力に溢れてました。

唯一のゴム板

冒頭の文章で「版画」と書いたのは、実は、最初の年だけ木版画ではなくゴム版画を作ったからです。たぶん、「彫りたい、彫りたい」と言う息子に、父がゴム板のほうが簡単だと判断して与えたのでしょう😁

翌年には木版画に転向して、今も彫り続けているということは、僕はゴム板よりも木板のほうが彫りやすいのかもしれません。

そして、こちらが作品第一号!

初めての干支・丑

まさしく丑、この頃の作品は純粋ですね。
自由気ままに描いていて、9歳なりの工夫は尻尾のクルリに表れている気がします。

そういえば思い出しました。
ゴム板が彫りやすいのは、彫ったところが黒くなるから彫り漏れが防げるところ

一方、彫りづらいのは、柔らかい素材だから彫刻刀が刺さってしまって力加減が難しいところ!

そういう長短を見極めて僕は木版画の道へ進んでいったんですね。我ながら感心です。

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