見出し画像

子どもの野菜嫌いを加速させるNG行動2選❌

保育士をしていると高確率で野菜嫌いの子と出会います。そしてそういった悩みからご飯を作ってあげるのが嫌になってしまうという親御さんもいらっしゃいます。今回はそもそもどんな親の行動が野菜嫌いを促進させるのか、そして次回は野菜嫌いを克服させる行動はどんなものがあるのかを詳らかにしていきたいと思います!

1.子供は野菜の何が苦手?

・まずは子どもが野菜を嫌がる理由から探っていきましょう。まず第一に味や食感。シャキシャキとした食感やその野菜独特の食感、そして苦味や酸味が苦手ということが多いですね。私も子どもの頃はナスのもきゅっとした食感が苦手でした…。これは野菜に限らず、肉や魚でも言えることで、意外と肉の口に残る感じや飲み込むタイミングが掴みづらい感じが苦手という子は多いです。

・次に見た目や匂いですね。青菜なんかの色合いが苦手だったり、根菜の土っぽい匂いが苦手な場合もあります。

・そして過去の経験や環境です。例えば自分の口に合わなかったのに無理やり食べさせられた、家族や周りの人間があまり野菜を食べなかったというのも嫌いになる理由としては大きいですね。

2.NG行動① 「ちゃんと食べなさい!」

・せっかく作った料理を子どもが食べてくれずイライラ…。そんな時につい言ってしまいがちなのが「野菜もちゃんと食べなさい!」「なんで野菜ばっか残すの!もう作ってあげないよ!」といった激しい言葉。実はこういったマイナスな感情を想起させる言葉は、「野菜=嫌な感情になるもの」という認識を子どもの中に無意識に植え付けてしまいます。

・確かに怒った直後は野菜を口にするかも知れません。ですが長期的にはむしろ逆効果で、大人になってからも不健康な食生活を送る可能性が高くなるのです。子どもの脳は選択肢を与えた方が喜ぶようにできていますので、強制はNGだよというわけです。

・ちなみにこれは食生活以外でも同じで、勉強などの好ましい習慣を身につけさせたい時にも、こうしなさい!と強く言い聞かせるのは長い目で見た時にはマイナスです。

3.NG行動② 「これを食べたらご褒美をあげる」

・これまた一見すぐに食べてくれそうな言葉ですが、実はNGです。ご褒美を渡す約束をするというのは、人間の中にある内発的なモチベーションを失わせてしまいます。つまり、本来なら健康のために野菜を食べることを自分で選択させるべきなのに、ご褒美のために食べる。ご褒美がないなら食べたくない!こういった思考を作ってしまうのです。

・しかもご褒美で釣った子どもは脳の注意がご褒美に向かい、食欲のシグナルを受け取るのが苦手になり食欲のコントロールが苦手になるという研究もあります。こうなると肥満のリスクも上がってしまいますね。

・注意してほしいのは、ここでいうご褒美とはあくまで物質的なものです。「野菜も食べられたね!」「〇〇くんが残さず食べてくれてママも嬉しいよ!」といった褒める声かけはもちろん内発的モチベーションを高めてくれますので、どんどん言ってほしいなと思います!

4.ちょっとした余談とまとめ

正直に申しますと、私が勤めている保育園でもこのことを知らず、「野菜も全部食べなきゃデザートはないよ!」と言ってしまっているベテラン保育士もいます…。強い注意+ご褒美というNG行動の合体技ですね。そのくらい、子どもの世話をするプロでも悩むし、知識として浸透していないのが子ども野菜食べない問題の恐ろしいところなのです。
ただし、解決策がないわけではありません。上記2つの行動のように即効性のあるものは少ないですが、是非長い目で見た時にプラスになるという部分を大事にして、次回紹介する内容を実践してみてほしいと思います!次回はどうしたら野菜を食べてくれるかを解説していきますのでお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?