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女性ポーカープレイヤーの憂鬱【後編】


前編をお読み頂きありがとうございます。
読まれていない方はこちらからどうぞ。

女性ポーカープレイヤーの憂鬱【前編】|ViVi|note

この後編こそが私の本当の憂鬱です。

かなりパーソナルでヘビーな内容です。
ネガティブな発言も多数含みます。
もしかしたら気分を害す可能性もあると思います。しかし出来るだけリアルな気持ちや葛藤を伝えたかったので包み隠さずに書かせて頂きました。


※女性の生理等のお話が苦手な方は読まないでください。










今回の本題に入ります

初月から今現在も続いている私の苦悩。
これがこの記事の本題。
女性専業の憂鬱。
男性にはきっと馴染みがない言葉かもしれませんが、
単刀直入に言うとそれは「PMS,PMDD」です。

月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)

月経前症候群(PMS)とは?
月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するものをいいます。
原因はなんですか?
原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっていると考えられています。排卵のリズムがある女性の場合、排卵から月経までの期間(黄体期)にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。この黄体期の後半に卵胞ホルモンと黄体ホルモンが急激に低下し、脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすことが、PMSの原因と考えられています。しかし、脳内のホルモンや神経伝達物質はストレスなどの影響を受けるため、PMSは女性ホルモンの低下だけが原因ではなく多くの要因から起こるといわれています。」
どんな症状がありますか?
精神神経症状として情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、自律神経症状としてのぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感、身体的症状として腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。とくに精神状態が強い場合には、月経前不快気分障害(premenstrual dyspholic disorder : PMDD)の場合もあります。


なんだかポーカーと相性悪そうですよね?
想像通りめちゃくちゃ悪いです。
これこそが私の抱える苦悩であり憂鬱です。
私は元々ポーカーを始める前から生理痛が重かったのと生理不順だったので低用量ピルを飲んでいます。若い頃はピルでは生理痛はさほど改善されなかったのですが、2年前に禁煙をしてお酒の量を控えたらびっくりするくらい改善されました。
現在はロキソニンを服用すれば身体的な痛みを伴う事はほとんどありません。ただ貧血がひどいので激しく動き回ることはできずに、生理初日と二日目は安静に過ごしています。

しかしタバコとお酒を辞めても、精神的な乱れは改善されませんでした。
むしろ歳を取るほどひどくなってる気すらします。
PMDD期間中の私の感情はジェットコースター。
自分で自分を理解できていなかった20代はこの症状に気付かず対策を取っておらずに、人間関係を壊したことが幾度となくあります。



そしてポーカーをしてみてもやっぱりね!ってくらい負けました(笑)

どのような心境か言葉で表すと

『おい男!絶対ブラフだろそのライン!コールしてやる!』
ナッツ!!
猜疑心が強くなり突然アホみたいなタフコーラーになってしまったり

『リバーで3枚目の♦️が落ちたらフォールドしよう。』
リバー♦️
Villain「bet350」
『(はいはいどうぞこのポット持ってってください、私はフォールドしますんで。)コール!』
ナッツ!!

Oh my god…


自分の意志とは真逆のプレイをしてしまったり、とにかくポーカーをするべきではない精神状態に陥るわけです。
自分でもどうしてそんなプレイしてしまうのかわからないんです(笑)
理由がないのに常時無意識下でティルトしている状態です。

それでも専業生活初期の頃は稼働時間確保の為に果敢にプレイしていたのですが、PMDDだと自覚しながらの負けセッションがとにかく精神的にキツくて病みを通り越して闇落ちするので、、、

結論稼働する事自体を辞めました。

負けるかもと思って挑むセッションなんてしないほうが+EV。
精神に異常をきたし始めてから生理中の貧血が落ち着くまで、

長くて10日間
短くて4日間

毎月まとめて休んでいます。

なので私の稼働時間は多分全専業の中ではあり得ないほど短い方でして、月に120〜160時間に収まります。もっと打てればもっと勝ててるのになぁと思うのですがこれが私の限界なんです。
月に300時間稼働したとか聞くとやはり男性は体力があるなぁ〜うらやましいなぁ~と思います。(正直嫉妬してます(笑))
私は長時間セッションも苦手で、余程テーブルが良くない限り、自分の集中力とモチベーションが切れたタイミングで切り上げています。

ポーカーだけに限らない

また、ポーカープレイヤーではなくFXトレーダーの友人の話を聞くと彼女も私と同じように生理前の一定期間はメンタルが不安定になるのでその期間のトレードはすべきではないと自覚していると言っていました。
ポーカーに限らずマネーゲームに圧倒的に向いていない精神状態というのが一定数の女性には毎月存在するのです。これこそが女性専業ならではの最大の苦悩かなと私は思っています。
(そうでない女性ももちろんいます。)

みなさんも、パートナーである女性が突然不機嫌になってしまった経験は過去になかったでしょうか?
それはこのPMS,PMDDが原因である事が多かったりします。当たられる側も絶対的にキツいのですが、自分の感情をコントロール出来ない事に対する不甲斐なさや罪悪感でパートナーもきっと苦しんでるはずです。期間中は寛大な心を持って接してあげて欲しいです。



人間として機能しない日もある

私の場合はかなり症状が重い方だと思われますが、日によっては希死念慮があったり、倦怠感でベッドから起き上がれなかったり、過去の辛い記憶がフラッシュバックして涙が止まらなくなったり、ポジティブな気持ちがゼロになります。
食欲と睡眠欲はどちらもコントロール出来なくなり、胃が荒れるまで食べ過ぎたり、長い時は20時間寝続けたり、ほとんど人間として機能しません。
普段の私はポジティブで行動的なタイプなので、それも相まってか若い頃に医師から躁鬱病と誤診された事がありました。

そんな生活をしているのでPMS,PMDDの引きこもりの期間に何かできる事はないかなぁと思い、文章を書く事にしました。
ノートを始めたきっかけはそう言う事だったんですね〜

様々な治療は経験済みですが大して良くならないので今ではこんな自分を受け入れて上手に付き合っています。
ポーカー向いてないじゃん!!と思われそうですが、むしろポーカーどころか生きる事自体にかなり不向きなのです(笑)
精神的な体調不良は理解されにくい事を理解していたので、誰にも言えずにかなり辛い時期もありました。なのでポーカーを始める前は自由に休みが取れる水商売専業が私の主な生業でした。
今思うと私のような社会性のないゲーム脳な人間とポーカー専業はある意味でマッチしていました。
1週間程度まとめて休みを取っても、残りの20日程度一生懸命稼働すれば問題なく生活出来るので、好きな時に休みを取れるポーカー専業生活は私にとって理想的で最高のライフスタイルなのです。


エピローグ

稼働時間が確保出来ない事はやはり悩みのひとつですが、ポジティブに解釈するとすれば、私はポーカー専業と言うライフスタイルに対する執着心が人並み外れて強いので、そのおかげでポーカーに対して真剣に向き合えているし向上心を持てているんだと思います。
もちろんポーカーが大好きだったので専業になりましたが、今となっては私にはこれしかないと思って生きています。
完全にポーカーに依存しています。(笑)


少しヘビーでパーソナルな内容を書きましたが、何故一発目に書いたかと言うと、私と言う人物を語る上でPMDDと付き合いながらポーカー専業をしていると言う事実を知って欲しかったし、日本だと認知されていなさすぎるのでこれを機に少しでも理解が進めばいいなと。
メンタルの安定が最重要なポーカー専業なのに、どうあがいてもメンタルが安定しない日がある事実。
もしこれから先、女性の専業ポーカープレイヤーが出てきた時に、何らかの形で参考や励みになったらいいなと思い曝け出しました。
このような話はタブー視されていることも理解していますが、正直女性専業が少ないのはこの辺にも因果関係があるのではと思っています。
(腹を括り無料公開しつつも、正直自分のコンプレックスを曝け出しているので読んでくれた方の反応が怖いです)

人間誰しもが見えない苦悩をそれぞれ抱えていると思いますが、自分と向き合い自分という人間を理解し、短所を補えるだけの長所があれば人生割となんとかなるもんです。

苦しく辛い日もありますが、人生平坦ではないから趣がある。
そう思い今日も一日をやり過ごしています。

拙い文章ですがお読みになっていただきありがとうございました。


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