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鳥肌が立ったイタリアの街。

今日は私が一番感動したイタリアの街について。

買付のためイタリアを訪れるついでに、時間を見つけて色々な場所に足を延ばしました。日本から直行便があるローマやミラノはもちろんのこと、ピサ、フィレンツェ、ナポリ、ジェノバ、ヴェローナ、シエナ、バチカン、世界遺産の宝庫であるイタリアですから見どころはあちらこちらにあり、訪れた街はどこも感動を与えてくれました。

その中でも降り立った瞬間鳥肌が立った街があります。

そこは、、

ヴェネチアです。


ミラノからイタリア版新幹線、Frecciarossaに乗って2時間半。

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陸続きの最後の駅、メストレを出ると干潟の間をゆっくりと電車が走っていきます。

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これまでの車窓から見えていた景色が一変し、周りは海。いよいよ近づいているんだとドキドキしてきます。(この時が2008年、当時はガラケーを使っていたので動画が残っておらず残念。)

そしてサンタルチア駅に到着。長ーいホームを歩いて外に出たその瞬間!

これぞ、「息をのむ」、という感覚になったことを今でもはっきりと覚えています。

車がない、バスもない、電車もない、あるのは船だけ。船ということはそこは陸ではなく水。
大きな街には必ずある片側何車線もの幹線道路が水路。もちろん両脇に歩行者用の歩道はあります。
でも信号機も無ければ横断歩道も無いし、クラクションも聞こえない。
ボォーという船のエンジン音と海鳥の泣く声が響く街。

視覚的にも聴覚的にも、当然ながらそんな環境にいたことなんて無い訳ですから、にわかに現実とは思えず絵本の中に入り込んでしまったような感覚になりました。ディズニーランドのアトラクションにあるような人の倍くらい大きな絵本があって、その中に一歩足を踏み入れると別世界だった、みたいな夢のような感覚。

もったいぶりましたが、これがサンタルチア駅から一歩出たその景色です。

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タクシーも、パトカーも、救急車も船。

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これは、ヴェネツィア版ヤマト運輸?

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初めて訪れた2008年以降、何度もヴェネチアには行きましたが行く度にドキドキさせてくれます。そして実際にここに暮らすとなると色々不便なことがたくさんあるだろうなということが見えてきます。

日本だと自分で車を運転して移動する事が出来ますがここだとそれは出来ない。階段で出来た橋も多いので自転車も難しい。
水の上ですから冬は底冷えする寒さに、海の風も強い。日本のテレビでも度々報じられますが、アクアアルタという高潮の時期になると町中が浸水してしまうのです。ホテルのロビーもカフェも水浸し。

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でもイタリアの人たちはその不便さも含めて自分の故郷を愛しているんですよね。これはヴェネチアだけに限らず、どの街を訪れても感じます。自分の故郷が大好きでその土地特有の物を大事にして後世に受け継いでいる。性格が明るくてオープンなイメージが強いですが、実は保守的。変化を好みません。

食に関しては特にその傾向が強いと感じます。マリトッツォというローマのスイーツが日本では流行していますが、この食べ物をミラノで見たことはありません。ミラノ風カツレツと呼ばれるミラノの伝統料理をフィレンツェで見たこともありません。同じイタリアの国の中であってもよその土地の物を食べようとはしないのです。

その土地土地のカラーが全然違うので、日本の5分の4ほどの面積を持つイタリアという一つの国を訪れただけなのに何か国も旅したような気分になります。だからこそ、行ったことのない街にもっともっと行ってみたいと思わせるし、魅了されるのでしょうね。

コロナ禍でしばらく行けていないヴェネチア、またあの感動を味わいに行ける日が待ち遠しいです。

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