イスラエルからの邦人退避に関連するフライトの記録(2023年10月)
2023年10月に発生したハマスとイスラエルの軍事衝突に伴い、日本国民の退避のために特別フライトが運航されました。
本記事は政策の是非などを論ずるものではなく、後の参考とするため航路や機材を記録することを目的としています。
なお、本記事は随時更新される予定です。また、誤りを含む可能性もあります。
以下、出発日順です。
韓国空軍 KC-330(10月13日~14日)
韓国国民退避のために運航されましたが、日本人51人も同乗しました。
機材
機種:エアバス KC-330(A330-243MRTT)
機体記号:19-003
所属:第5空中機動飛行団 261空中給油飛行隊(釜山)
運航経路およびコールサイン
ARGO506:釜山(金海国際空港)~テルアビブ(ベン・グリオン国際空港)
ARGO506:テルアビブ(ベン・グリオン国際空港)~コロンボ(バンダラナイケ国際空港)(給油)~ソウル空軍基地
テルアビブでは第3ターミナルB8ゲートを使用。
コロンボでは48番スポットを使用。
民間チャーター機(10月14日)
機材
機種:エアバス KC-330(A330-243MRTT)
機体記号:LZ-ONE
所属:Gulliv Air(ブルガリア)
運航経路およびコールサイン
GBG331P:ブルガス~テルアビブ
回送(フェリーフライト)
G23311:テルアビブ(ベン・グリオン国際空港)~ドバイ(アール・マクトゥーム国際空港)
テルアビブでは第3ターミナルを使用(ゲート不明)
GBG332P:ドバイ(アール・マクトゥーム国際空港)~ブルガス
回送(フェリーフライト)
航空自衛隊 C-2(10月14日~)
邦人の輸送自体は行わず、近隣国で待機する運用が続いています。
機種
機種:C-2 x2機
機体記号:38-1217 / 68-1204
所属:いずれも第403飛行隊(美保)
運航経路およびコールサイン (38-1217)
JF431:美保基地~クアラルンプール国際空港~マレ国際空港~アンマン(Amman Civil Airport)
マレでは6Rスポットに到着。
FR24では判別不可能ですが、後述する別機体(JF432/JF441)のフライトパスから、到着地はAmman Civil Airportではないかと推測されます。
JF431: アンマン(Amman Civil Airport)~アテネ国際空港
11月3日UTCにアテネに移動しました。
JF431: アテネ国際空港~アンマン(Amman Civil Airport)~マスカット国際空港~クアラルンプール国際空港~美保基地
11月10日UTC、再びアンマンに戻りました。その後、マスカットとクアラルンプールを経て、美保基地に戻っています。
運航経路およびコールサイン (68-1204)
JF432: 美保基地~クアラルンプール国際空港~マレ国際空港(推定)~ジブチ国際空港
JF431と異なり、FR24やADSBxで綺麗に追跡できていません。ただ、少なくともクアラルンプール国際空港を経由したことは確認できています。
経由地のマレは推定ですが、JF431のみならず過去の中東・アフリカへの派遣でもマレを経由しており、可能性は非常に高いと考えています。
JF432: ジブチ国際空港~アンマン(Amman Civil Airport)
その後、10月23日UTCにJF432もヨルダンで待機させることが報道からも明らかになりました。フライトパスからAmman Civil Airport(ADJ/OJAM)に到着したものだと推定されます。
JF432: アンマン(Amman Civil Airport)~アテネ国際空港
1ヶ月ほどアンマンに滞在したのち、11月18日UTCにアテネに向けて移動しました。FR24上には11月19日にアテネ~ムンバイ国際空港を飛行する予定との記録も残っていますが、航跡は確認できていません。
航空自衛隊 KC-767(10月14日~20日)
機種
機種:ボーイング KC-767
機体記号:87-3601
所属:第404飛行隊(小牧)
運航経路およびコールサイン
JF441:小牧基地~クアラルンプール国際空港~アンマン(Amman Civil Airport)~テルアビブ(ベン・グリオン国際空港)
テルアビブではJ12番スポットを利用しています。
ADSBxは日付(UTC)単位で航跡が分割されて表示されますが、下記は一続きのフライトです。
JF441:テルアビブ(ベン・グリオン国際空港)~シンガポール(パヤ・レバー空軍基地)~東京(羽田空港)
パヤ・レバー空軍基地ではAエプロン付近で給油を実施。羽田空港では133番スポットを使用。
以下のスクリーンショットも日付で分割されていますが、一続きのものです。
JF441: 羽田空港~小牧基地
航空自衛隊 KC-767(10月24日~11月3日)
14日に出発したものとは別の機体です。
機種
機種:ボーイング KC-767
機体記号:97-3603
所属:第404飛行隊(小牧)
運航経路およびコールサイン
JF442:小牧基地~ウタパオ国際空港(タイ)~アンマン(Amman Civil Airport? a.k.a. King Abdullah I Air Base)
経由地が変わりました。
JF442:アンマン(Amman Civil Airport)~テルアビブ(ベン・グリオン国際空港)~シンガポール(パヤ・レバー空軍基地)~東京(羽田空港)
テルアビブではJ12番スポットを利用しています。
パヤ・レバー空軍基地ではAエプロン付近で給油を実施。羽田空港では133番スポットを使用。