見出し画像

ピスタチオ

夕飯後に少しだけ甘いものを食べたくなる。
これはある夜のおやつ、ピスタチオチョコレート。

食後のデザートといえば、イギリス人のホストマザーが出してくれたカスタードを思い出す。しっかり別腹を要求してくる、ヘビーな甘味。
21歳のとき、一か月だけホームステイさせてもらったThornton HeathはロンドンのZone4だった。渡英したのは2月で、まだ薄暗い時間から家を出なくてはならなくて、駅まで10分ほどの距離を全速力で歩いた。ゾーン1の語学校が遠かったのと、色々と気を遣うことが多くて、一か月で出られるように必死に部屋探ししたのが懐かしい。

中学高校は、通学に電車とバスを乗り継いで1時間半かかる学校だったので、朝は早かった。お弁当を作ってくれる祖母は更に早く、5時半ごろから起きていた。なかなか布団から出て来ない私に、「朝焼けが綺麗よー。見てごらん!」とか、「テレビですごい面白い特集やってるから、今!ほら来て!」など手を変え品を変え、誘い出すバリエーションが豊かだった。
関西の大学に行き、一人暮らしするのに決めた部屋は、道を挟んで向こう側には大学の正門がみえるという近さのアパートで、もう部活の試合の日以外は早起きする必要がなくなった。

ピスタチオというのは夫と出会うまでは全く親しみのない、私の人生にかかわりのない木の実だったけれど、今はおやつとしてしょっちゅう登場する身近な存在。それでも私はピスタチオをあまり食べたいと思わない。まず殻を外すのが面倒なのだ。そうかと言って殻がついていないピスタチオを出されれば、やはり少しつまらないと思ってしまう、私は天邪鬼。

ピスタチオ
ドイツ語 Pistazie (f)
トルコ語 Antep Fıstıklı

ピスタチオのジェラートはおしゃれな味で好きだけど、ホワイトチョコ&ピスタチオともなればちょっと私には甘すぎる。甘すぎるといいつつ、トルコのシロップがけスイーツもたまには食べたくなる。

画像1

↑ クネフェ(キュネフェ)はあまさ控えめなのが多くていい。ピスタチオの緑がアクセントで、カイマック(スコーンにつけるクロテッドクリームみたいなの)がのっている。 チーズがのびて楽しい。

画像2

↑ ピスタチオの緑に惹かれて買ったけど、やっぱり思ってたのと違ったケーキ。わかってた、でも試さずにはいられないビジュアル勝ち。これはドイツのパン屋さんで買うケーキでも、たびたび味わう気持ち。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?