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フュス湖のフュッシー(ナンセンス小説 2023/10/29)

■6月26日 火曜日 曇り
昼頃にはフュス湖周辺に到着し、予定通り湖畔にキャンプを設置した。ついに調査開始だ。
故郷では「フュッシーなんているわけない」、「そんなバカバカしいことはやめろ」と、そんなことを言う奴ばかりだった。
だが、俺は信じている。世界では今でも新種の生物が毎月のように見つかってるのに、フュッシーがいないなんて断言できるわけがない。フュッシーは必ずいる。
絶対に見つけてみせる。

■6月27日 水曜日 快晴
いた!!!!!いた!!!!フュッシー!!!フュッシーいた!!!!!いたぞ!!!!
朝、すごい音だったから、寝ぼけたままテントから出たら、目の前!!!!!!!
すごくでっかい!!!ゾウとかキリンとか、そういうレベルじゃない!!!!恐竜!!!恐竜としか例えようのない巨大サイズ!!!
やった!!!本当にいた!!!!会えた!!
たった4日間のキャンプで足りるかなって心配してたんだけど、杞憂だった!!まだ2日目!!!!!
もうこうなったら明後日までに何回でも何十回でも会ってやるぞ!!!
いえ~~~~~~~~~~~~~い!!!!!!!!

■6月28日 木曜日 晴れのち曇り
ビックフット!!!ビックフットいた!!!!あとグレイみたいなやつもいた!!!!!もう何が何だか!!!!
フュッシー見ながらバーベキューしてたら、あ、ていうか今日も朝からフュッシーいたんだけど、なんか対岸に人影が見えて、あいつもフュッシー探しに来たのかなーと思ったんだけど、近づいてみたらビックフットだった!!!!しかもビックフットがグレイみたいなの連れてた!!!!
あれなんだったんだろ??本当に宇宙人なのかな???
そんでもう、俺一人じゃ手に負えないので、フュス市役所に電話したの!!!色々見つかってるからちょっと来てくれって!!そしたら市の担当者の寺倉さんって人が来てくれることになった!!!寺倉さんがこっちに着くのは今日の深夜になるって!!夜遅く申し訳ないけど、まあ大発見だからな!!!!!

■6月29日 金曜日 雨
寺倉さんは吸血鬼だった。
姿を見せるや否やすごい勢いで胸ぐらを掴んできて、めちゃくちゃ脅された……
「命が惜しいならフュス湖で見たことは絶対に口外するな。フュッシーも、ビックフットも、ハーピーも、グレイもだ……」だって……
ハーピーもいんのかここ……
でも俺は諦めない。脅しに屈さずにこのスクープを発表して見せる。
とにかく今回のキャンプはこれで終了だ。これからやることは故郷に戻ってから考えよう。
明日の朝には戻れるだろうか……

■6月30日 土曜日 晴れ
故郷で色んな人と話したんだけど、みんなフュス湖にビックフットやグレイやハーピーが出ることは知っていたらしい。
フュッシーも信じてて欲しかった……


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