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師走の使者(ナンセンス小説 2023/12/1)

「しわーっす」
「しわーす」
「しわ、しわすすわしわす?」
「しわすしは……しわすしわす」
「しわすわ、和紙はしわす?」
「和紙は……しわ、しわっす」
「わわ、和紙、シワシワ……」
「シワシワっすわ……」
「すわ、シースーはしわす?」
「シースー?シースーっすわしわ?」
「シースーは、寿司っす」
「わー、寿司!しわすしわす!」
「しわっすわ」
「すわしわ、儂、須和、鷲巣……」
「師は?」
「わ……師は……」
「……師は?」
「師は……死……っすわ……」
「死!?」
「わす……」
「師……わわわ……死……」
「わわ……」

気づけば日も落ち、外は肌寒くなっていた。もう12月だ。

「師わ支、シースーは、しわす……?」
「すわわ……わす」
「師、視わすし……す?」
「す……師、視わすっすわ」

後日、恩師のお別れ会が催されたという。

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