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資産ゼロでも始められる!最高の投資方法

「投資」というと、ある程度の資産(100万円とか)や収入(年収500万円とか)を持っている人だけの特権だと思っていませんか?
確かに株や債権などのいわゆる「金融資産」に投資するためにはある程度のまとまった額がなければ話になりません。もし投資に大成功して一年で資産が倍になったとしても、元手が10万円しかなければ20万円にしかなりません。おこづかいとしてはそれでも十分かもしれませんが、まとまった資産(老後資産など)を形成することは到底できません。
しかし安心してください。資産が全くのゼロでも始められる極めて効率的な投資があります。それは「勉強」です。

貯金を溜める

資産がゼロのあなたは現在収入と支出が等しい状態です。あたりまえですが、月々の支出よりも収入のほうが大きければ毎月少しづつ貯金をすることで蓄えを増やすことができます。式にすると

収入 > 支出

ということです。そのためには明らかに、支出を減らすか、収入を増やすか、もしくはそのどちらもを行う必要があります。数学的な不等式ですのでこれ以外の解は存在しません。
支出を減らすことについては、格安SIMを利用するとか、自炊を頑張るとか、不要な保険には入らないとか、いろいろありますが「投資」という観点からは外れますので他の記事を参考に節約をしてください。
収入を増やす方法として残業を増やすとか、副業を始めるといったことも考えられますが、これは貴重な自分の人生の時間をより多く消費し、プライベートな時間がなくなっていくことを意味します。せっかく収入を増やせたのにそれを使うためのプライベートな時間が一切なく、増えていく預金通帳を眺めるだけの人生は楽しいとはいえません。特に若くて元気な時期にはたくさんおカネを使って遊びたいものです。まとまった貯金ができて「さぁ、これからこのおカネを使って楽しむぞ!」というときに既に体力のない年齢になってしまっては楽しみも半減です。
プライベートな時間を削ることなく収入を増やす道としては、より年収の高い仕事に就く、それだけしかありません。そのためには勉強をしてスキルや専門性を身につけ、より高い給料の職に転職する必要があります。
勉強は極めて安いコストで行うことができる非常にコスパの良い投資です。インターネットが発達した現代では、大抵のことはネット上で検索すればタダで勉強することができますし、専門書を買ったとしてもせいぜい数千円です。勉強はそれを行ったからといって確実に年収がアップするかというと不確実ではありますが、アップする確率(期待値)が上昇する、という意味では投資と一緒です。有望銘柄に投資をすれば必ず儲かるわけではありませんが、期待値としてはプラスです。そういう意味で勉強は極めて低コストで実行でき、金融商品への投資のように自分の財産をリスクにさらす必要のない、とても効率の良い投資方法となります。

転職

そうは言っても、「本当は医者や弁護士になりたかったけど、学校の成績が悪くてなれなかった」という方は多いでしょう。そういった国家資格を必要とする専門職は誰でもなれるわけではありません。もちろん本人の努力は絶対的に必要ですが、生まれ持った才能にも左右されます。
しかし諦める必要はありません。
ここで労働者の賃金がどのように決まるのかを考えてみましょう。個別の会社の給与査定方法は会社によりますが、基本的には労働市場も自由主義経済ですので、需要と供給のバランスによって決定します。
すなわち、企業が必要とするスキルを持った人材が少なければ需要に対して供給が少なく人材の取り合いになり、自然と平均賃金は上昇していきます。ソフトウェアエンジニアの給料が右肩上がりなのはこのためですね。急速に成長するソフトウェア産業に対して、プログラムの書ける人材が不足しているからソフトウェアエンジニアの給料は上がっているわけです。逆に、人材が多くて供給過多になっているところでは給料は下がっていくか横ばいです。ソフトウェア以外のエンジニア、例えば工場作業員など比較的古くから存在する業種のエンジニアの給料はそこまで上がっていません(むしろ日本人の平均年収の下落により下がっていると思われます)。
したがって、例えば人材が不足しがちな成長産業で就職/転職すれば、比較的習得するのが簡単なスキルセットでも他の既存産業で就職するよりも高い給料を貰える可能性が高いです。これから産業として成熟していくような未熟な産業だと小さなスタートアップしかないかもしれませんので、いつ潰れるかわからないようなスタートアップに就職ないし転職するのには勇気がいることと思いますが、投資と一緒で高いリターン(給料)を得るためにはリスクを取る必要があります。たとえ働いていた会社が倒産したからといって、再就職の際にマイナス評価を受ける可能性は低いです。むしろ経験のうちとしてプラスの評価を受けることのほうが多いでしょう。会社によってはストックオプション (SO) といったインセンティブ報酬をもらうこともでき、上場すれば数千万円程度のまとまった金額を得ることもできます。
そもそも給料は、勤めている会社が儲かっていなければたくさん貰える可能性はありません。高い給料をもらうためには環境を変える必要があります。まったく同じスキルを持っていたとしても、経済成長を続けるアメリカで就職すれば日本の何倍もの給料を貰えることもあります。転職活動は時間を使いますが、特に大きなリスクがあるわけではありませんので常により高い給料を貰える職場を探していきたいところです。
とはいえ「ワードやエクセルは使えます」くらいのスキルでは転職したところで大して給料は上がらないでしょう。スキルを磨くことで、企業が高い給料を出してでも欲しがるような人材になる必要があります。

スキルは「掛け算」で磨け!

とはいえ新しいスキルを習得するのは簡単ではありません。学生であれば学校の勉強が忙しく、就職に有利となるような資格を勉強する時間を確保するのは簡単ではないでしょう。社会人であればなおさらで、仕事が終わって帰るころにはクタクタで勉強どころではない、と。
これについてはなんとか時間を捻出してもらうしかなく、10分でもいいので平日に時間を作るとか、土日のうち片方は勉強にあてるなどして時間を確保してもらうしかありません。
また時間があったからといってスキルを簡単に身につけられるとは限りません。何事も個人ごとの適性があり、就職できるレベルのスキルを身につけるのは簡単なことではないです。
しかし安心してください。各スキル単体で就職できるレベルの上級者(人口の上位10%くらいには入る必要があるかと思いいます)になる必要はありません。
どんなスキルも初心者から中級者になるのは簡単でも、中級者から上級者になるのは難しいです。まったくの知識ゼロの状態から初心者になるのは少し時間がかかりますが、時間さえかければ初心者レベルになることは可能です。そして一度初心者レベルになれれば中級者レベルになるのは容易です。

典型的な学習曲線
https://www.meigakusha.net/blank-6 より引用)

しかし、中級者から上級者になるためには、それなりの勉強時間と本人の適性が必要です。これはそう簡単ではありません。
ですのでいっそのこと、中級者レベルに到達して「これ以上うまくなるのは無理!」というレベルで諦めてしまいましょう。具体的には人口の上位30%くらいに入れればOKだと思います。これだと「ちょっと詳しい人」くらいのレベル感ですね。
そのレベルだとそのスキル単体で職を探すのは難しいのですが、おすすめしたいのは「『ちょっと詳しい人』レベルのスキルを複数持つこと」です。
ひとつのスキルに集中して就職できるレベルを目指そうとすると、それだけに専念した場合でも数年単位の時間(合計にして一万時間がひとつの目安です)が必要ですが、ちょっと詳しい人レベルであれば数十〜数百時間もあれば達成できます。それが複数個でも千時間とかで達成できます。
人口の上位30%のスキルでも、それを複数個持つことで非常に強みを発揮することができます。単純計算だと、特定のスキル二つを両方とも持つ人の割合は 30%×30% = 9% になります。三つだと 30%×30%×30% = 2.7% です。とっても少ないですね。会社が特定のスキル三つをすべて持つ人を探そうとしたら、人口の2.7%しかいない希少な人材を探すことになり「なかなかいい人がいない」ということになり、会社はおのずと高い年収を提示して募集することになります。そういった募集にピンポイントで応募することができれば、比較的短い勉強時間で高い年収の仕事に就くことができます。

経営者は勉強する人を応援する

社会人になってからも勉強をするということは、とても強みになります。ある調査によれば社会人で勉強をしている人は全体の4%しかいないとされています。みんなが勉強していない中で、自分だけが勉強を継続すれば転職をしなくても高い人事評価を受けて昇進や昇給につながることでしょう。
勉強をしている姿勢を見せれば、優秀な経営者や上司であれば「この人は将来的にもっと高度な仕事を任せられるようになるかも」と期待して、大きな仕事とか重要な仕事を任せてもらえるはずです。ろくに勉強もせず「給料分の仕事はしてます〜。文句ありますか?」みたいな人に経営者は何の期待もしませんし、昇給や昇進は検討すらしないでしょう。
もっともこれは経営者や上司が優秀な場合だけです。残念ながら上のように考えないような、経営者や上司としてあまり優秀とはいえない人も多いです。自分の意見だけを盲目的に聞いてくれるイエスマンを優遇するとか、かわいい女子社員を優遇するとか。
そんな職場に未来はありませんので、すぐに転職しましょう。

いわゆる「お勉強」じゃなくてもいい

もう一つ声を大にしていいたいのは、勉強する内容は資格試験などの堅苦しいものでなくてもいいということです。もちろん資格を取るのが一番対外的にもアピールしやすく就職や転職に有利に働きやすいです。しかし、そういう「お勉強」を継続して行うのは精神的にキツいです。
逆に自分の好きな分野であれば、さして苦痛なく勉強をすることができると思います。むしろ「勉強をしている」という感覚さえないかもしれません。
例えば僕はいま一年前くらいからボーカルレッスン(ボイトレ)に通っています。もともと僕は音痴で、親からは「お前は人前で絶対に歌うな」と言われていたくらいです笑 しかし一年くらいボイトレに通ったらカラオケの採点で60点とかだったのが今では平均点くらいを取ることができるようになりました。僕の歌唱力の話はどうでもいいのですが、ボイトレをするとおのずと発声練習をすることになります。その結果なのか、以前はオタクみたいな(というかオタクですがw)ボソボソとした喋り方しかできなかったのが、少しハキハキと喋れるようになった……気がします。ボイトレを始めたきっかけは音痴を直したかったからで、仕事の役に立つとは一ミリも思っていませんでしたが、仕事で動画解説の音声吹き込みをやったり、講演をしたりということがあるので結果的に役に立っている気がします。
どんな分野の勉強も、それが直接仕事の役に立つとは限りません。むしろ直接役に立つことのほうが少ないのではないでしょうか。「学校の勉強は社会に出てから何の役にも立たない!」というのはある程度あたっていると思います。数学とか歴史の知識を仕事で使っている、という人は少ないと思います。直接役に立ちそうなのは英語くらいでしょうか。それ以外は別に知らなくても事務作業くらいならできます。しかし、僕の場合大学(院)で数学を勉強していたからブロックチェーンのエンジニアをやれていますし、歴史を知っているからこそ文化圏ごとの得手不得手や様々なアセットクラスの特徴を理解し投資することができています。
直接仕事の役に立たなくとも、いつか何らかの形で「あの時勉強しておいてよかったなー」と思える日が絶対に来ます。楽しく継続することのできる趣味レベルのものでもいいので、勉強をする習慣というのを作るのが極めて重要です。学生時代は長くとも20年くらいですが、社会人は40年くらいあります。長い期間の社会人生活の中で少しでもいいので勉強を継続的に行うということは、着実にあなたの強みとなります。

投資も勉強が大事

勉強をしてスキルを身につけ、貯蓄ができるような収入が入ってくるようになったら、いよいよ金融資産への投資を始める段階です。
しかし投資は簡単な優しい世界ではありません。弱肉強食の非常に厳しい世界です。そんな投資の世界で生き残るためには勉強は欠かせません。
勉強をすれば必ずしも投資がうまく行くわけではありません。ノーベル経済学賞を受賞した経済学者が始めたヘッジファンドは5年で倒産しました。しかし、勉強をしなければ投資で成功するのは困難です。(数学の言葉でいうと、勉強は投資の十分条件ではないが必須条件です。)
成功しているどの投資家も、世界情勢、政治、業界分析、企業分析、法規制状況、経済指標の状況などを常に摂取し続けています。たまたまうまくいった人はいるかもしれませんが、それはまぐれです。コンスタントに投資収益をあげている人は常に勉強をしています。仕事でも投資でも、勉強なくして成功することはできません。
あなたが将来貯蓄を溜めることができるようになって、投資を始めようとなったときに、勉強する習慣がなければ投資判断を行うための勉強をするのは難しいでしょう。金融や投資はもちろん会計(決算書を読む)や政治などの文系スキルは絶対に必要ですし、GAFAMなどのハイテク銘柄に投資する場合には彼らのテクノロジーを理解できるくらいの理系的知識も必要です。おそらくあなたが思っているより多くのことを学ぶ必要があります。
投資のための勉強には終わりがありません。様々な業種の銘柄に投資するためには、すべての業種の業界情報や内情を知る必要があります。僕もまだまだ勉強段階であり、日々いろいろな情報を摂取し続けています。

おわりに

海外と比較しても、日本の社会人はまったく勉強していないと言われています。アジア・欧米の中で日本の社会人の勉強時間はダントツの最下位です。これは悲しいことではありますが、逆にチャンスでもあります。忙しい中でも勉強する時間を少しでいいので取るだけで、周りとの差をどんどん作ることが出できるからです。
このまま勉強をせず、いまの地位と収入に甘んじるか、より高みを目指すかはあなた次第です。

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