メタバースとWeb3(著者:國光 宏尚)
2021年の10月28日、Facebook社が「meta」へ社名変更したが、それ以来、Web3、NFT、DAOといったIT用語をメディアでよく耳にするようになった。そんな事もあり、今回紹介する「メタバースとWeb3」という本を読んでみたのだが、この”メタバース”と呼ばれるバズワードが単なる一過性のムーブメントではない事について詳しく述べている。
まず、筆者はメタバースを「VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)、XR、ミラー・ワールドのリブランディング」のリブランディングと定義しているが、これらの各用語を下記のように説明している。
こうした技術は、まだ私たちの生活に深く浸透してきているとまでは言えない。だが、2020年にOculusQuest2(バーチャル・リアリティヘッドセット)だけでも1000万台程度販売されており、アップル社もVRもARも対応したヘッドセットの発売を予定している。中国ではTikTokの親会社バイトダンスが、Pico(ピコ)というVRヘッドセットメーカーを800億円で買収したり、中国の映像配信企業アイチーイーが、4K解像度の新型一体型VRヘッドセット「Qiyu 2S」をリリースするといった動きが取られている。
また、語学、化学、歴史、数学といった教育の分野では、紙で見せるよりもVRで見せた方が圧倒的にわかりやすくなると考えられる。教育現場でタブレットはマストハブになってきているが、同じくVRがそうなっていけばユーザー側もVRに慣れていく可能性が高い。さらに、ポストスマホとしては、ARグラスの分野になると考えられている。ARグラスの現在地としては、アップル社が2022年後半から23年前半に初期型のARグラスをリリースする計画があり、メタ社も現在開発中で同じく2022年後半、グーグル社も2024年にリリースを予定している。これらは日常的に着用できるモデルになると予想され、通話やバーチャル会議ができたり、スマホを触らずに情報を引き出せたりできるという機能が期待されている。
以上がメターバースが今後広がりをみせるとされる予測だが、メターバース以外にも
NFT(Non-Fungible Token)):代替不可能なトークン)
DAO(Decentralized Autonomous Organization):自律分散型組織)
といったWeb3(仮想通貨、暗号資産、ブロックチェーン、クリプトなどをリブランディングしたもの)がインターネットの次の大きなムーブメントになるであろう理由についても詳しく解説されている。メタバース、Web3について興味のある方は是非一読してみるといいだろう。
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