見出し画像

No.19 両眼視機能検査 【検査6番】【遠方BOプリズム負荷テスト/遠方内寄せ検査#9#10/輻輳テスト】



今回(NO.19記事)は、内寄せ(輻輳力)テストの検査方法を紹介します。前回は、開散テスト方法を解説しました。


斜位の測定に際して ” 内寄せ(輻輳力)と 外寄せ (開散力)" は重要な検査になります。フォン・グレーフェテスト(米国式)検査手法は、被検者の持つ輻輳力と開散力を計測し理論的に不足する部分をプリズムレンズで補います。

具体的には、斜位があっても2倍以上の輻輳力や開散力があれば大きな斜位あってもプリズム矯正は不要という理屈です。

これは米国式の矯正手法で、理にかなった方法と考えます。ポラテスト(ドイツ法)には、この考えはありません。そのためプリズム処方が必要な場合は、この” 内寄せ(輻輳力)と 外寄せ (開散力)"の検査をしっかりと行います。


【6】遠方内寄せ輻輳検査・BOプリズム負荷テスト(#9・#10)【期待値 ボケ9±2/分離19±4/回復 10±2】


遠方内寄せテストは、遠方視での輻輳力のテストです。輻輳力とは、眼球を内側に向ける”内直筋の筋力”測定です。この力の期待値は、「ぼやけ点/7プリズム~11プリズム・分離点/15プリズム~23プリズムで、回復点/8プリズム~12プリズム」の力が必要です。輻輳力テストでは、ぼやけ点が発生します。

輻輳不全の人を時々見かけますが輻輳不全の特徴は予備検査で検査する輻輳近点が、通常は8cm以内なのですが、不全の人は近点が著しく遠いです。

このような被検者の人は、この検査をすると当然に期待値通りの数値は計測されません。ぼやけ点や分離点が著しく数値が低く輻輳力に問題があることがすぐにわかります。

「内寄せ検査」は、内直筋(鼻側)の筋力の測定です


輻輳近点テスト、輻輳力の弱い人の特徴は下記の過去記事を参考にしてください。


目的
:外寄せテスト
使用チャート:縦一列
補助レンズ:両眼 ロータリープリズム


(1)縦一列視チャートを表示します。

縦一列チャート


(2)【斜位】を2回押して輻輳テストウィンドウを表示させます。選択すると自動で "6△BU” の固定プリズムが外れ両眼開放されます。

輻輳テストがコントロールボックスに
表示されます。

ここから先は

1,101字 / 6画像
この記事のみ ¥ 200
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?