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FUNDING FACTBOOK「プライシングスタジオ株式会社」

「FUNDING FACTBOOK」では、資金調達ニュースの対象となった非上場企業の調達情報を、登記簿謄本を確認し、その調達内容を詳細にスキームまで解説する。
この記事では、2021年01月12日に資金調達を発表した「プライシングスタジオ株式会社」の資金調達内容について取り扱う。

1. プライシングスタジオ株式会社について

プライシングスタジオ株式会社(以下「プライシングスタジオ」と言う)は、2019年6月26日に設立された(当時の商号は「株式会社Best path Partner」)。創業前に創業者の高橋氏が、East Venturesの金子氏の助言を受けて、プライシング領域に関する事業展開を決めて設立された会社だ(参考記事)。

創業当初は飲食店をメインターゲットとして、プライシングに関するコンサルティングを行っていた(記事参照)。創業以降プライシングに関する経験・知見をため、それを利用してプロダクト開発を行った。2020年6月には、価格決定をサポートするためのソフトウェア「Pricing Sprint」を発表している。

■ サービスが扱う領域について
プライシングスタジオの提供するプライシング最適化の手法は、1976年にPeter Van Westendorpにより提唱されたPSM分析(the Price Sensitivity Meter,Van Westendorp's Price Sensitivity Meterと呼ぶ)だ。顧客に対するアンケートを元に価格を組み立てる手法で、①高すぎるて買えないと感じる価格②安すぎて品質が不安になる価格③高いと感じる価格④安価でお得だと感じる価格の4つの回答を集計して、最適な価格設定を行うことが基幹になる。

PSM分析は1970年代から提唱された手法だが、それを行うためのプラットフォームをプロダクトとして提供している企業はあまり見つからない。数少ない例を上げると、シドニーに本社を構える企業「conjoint.ly」は、PSM分析とそれに基づく最適価格を調査するプロダクトを提供している。

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