見出し画像

噓日記 6/26 真実の探究チンパンジー編

チンパンジー研究家の西江仁徳氏の言葉に「チンパンジーは死なず、ただ消え去るのみ」というものがある。
また、米英の兵隊歌である『Old Soldiers Never Die』では「Old soldiers never die They simply fade away.」という詩がある。
この詩を和訳すると「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」となる。
えっ!?
そういうこと?
老兵=チンパンジーってこと!?
しかも不死(イモータル)ってこと?
確かに私の曽祖父は戦争に行き、死ぬことなく戻ってきて、最終的に生きてるのか死んでいるのか分からない、生死がそこに共存している存在となって親戚一同から忘れ去られた。
彼は老兵でもありチンパンジーでもあったのだ。
老パンジーがそこに共存していた。
よく思い返してみたら曽祖父はチンパンジーに似ていたし、曽祖母はサワガニを生(き)で「行って」た。
私はそんな彼らをみて育ち、その影に守られるように大人になった。
だからだろうか、私自身もチンパンジーに似てきた部分が多分にある。
まず、オーバーオールがバチクソに似合う。
初期装備みたいに似合う。
生まれた時にデニムのおくるみに包まれたのもそこに由来する。
あとブルドッグと相性がいい。
犬猿の仲という言葉もあるがチンパンジーとブルドッグは別のようで、まぁ似合う。
陽気な私とマイペースなブルドッグは比翼連理の仲の如く愛し合い、最終的に二匹で星座になることを誓い合った。
あと、園長と名がつく人にはガラス越しでも愛想を振り撒く。
正確には媚び諂う。
園長がくれるブドウは全部食べるし、園長が乗れと言ったら三輪車にも乗る。
ここまで書けば分かるだろうが、私とパン君はほぼ表裏一体となっている。
パン君が光で、私が影だ。
光指す場所でパン君が輝いていた時、私は同じ時間に小さいケージに閉じ込められサワガニを食べさせられていた。
曽祖母の末路と全く同じなのだ。
曽祖母はモモちゃんに似ていた。
元カノにモモちゃんという女がいたことがあってモモちゃんの名を呼ぶのはいつだって気恥ずかしいし、殺意がとめどなく溢れるのはまた別の話。
我が一族はチンパンジーであり、老兵なのかもしれない。
だって、墓とかないもん。
みんな、なんかそろそろやなって感じになったら山とか行って帰ってけーへんもん。
ちな、うちの裏山めっちゃ骨だらけらしい(笑)
その骨をしゃぶって、しゃぶって、しゃぶって。
大きくなったのがうちのブルドッグです。
命をなんだと思ってるんだ。

どりゃあ!