ホロ鯖ハードコアマイクラ、最終日だけで分かる兎田ぺこらの圧倒的企画管理能力

ホロ鯖ハードコアマイクラとは、兎田ぺこらが主催した箱企画である。

7日間限りのサーバーの中でホロメン達が自由に過ごしながら、最終的にウィザー、エンダードラゴンといった強敵を協力して倒していくというもの。

ハードコアというのはマインクラフトにおける難易度の1つで、その大きな特徴として一度死んだらプレイヤーは復活できない。

多くのホロメンがJP、ID、EN問わず参加し、大盛り上がりとなった企画で、とくに兎田ぺこらの冤罪裁判などは必見であるが、今回は最終日における兎田ぺこらの立ち回りを中心に取り上げていく。

というのも、この最終日だけで兎田ぺこらの配信者、企画者としての能力の高さが伺えるからである。

最終日の流れを前半と後半に分けて追いつつ、特に凄いと感じた点を2つ挙げる。

最終日前半.落としどころの見つけ方

箱企画というのは予期せぬ事態が度々起きるものである。一度定めた規則に例外が生じると、なし崩し(誤用)的にルールがねじ曲げられ、無法地帯になっていく。

かといって全く例外を認めなければ、その場が収まらない(めっちゃかわいそうに見える)ことも多々ある。その一つの例が初日の桃鈴ねねの死である。

難易度ハードコア=一度死んだら脱落という最も基本的なルールですら、簡単に崩れるのが箱企画というものである。

しかしながら兎田ぺこらは、主催者としてルールを改変しつつ、企画主旨とプレイヤー、視聴者の感情とのバランスを柔軟に取っていた。

最終日、200ダイヤで販売していた不死のトーテム(復活アイテム)と金リンゴ(回復アイテム)を100ダイヤで売ってくれないかという申し出があった。

しかしこれには湊あくあが前日にすでに200ダイヤで買ったという問題があった。

兎田ぺこらは不死のトーテムを最終日セールで100ダイヤに値下げ、湊あくあにはエンチャント(強化)した金リンゴをプレゼントするという措置をとった。

これにとどまらず、50個で売ってくれと言ってくる人が居たり、ラピスラズリ100個を渡してくる人が居たりしたが、今度はそれをちゃんと拒否できるのが兎田ぺこらの強さである。

(闘技場での賭けにおいて、ダイヤを持っていないのに多額賭けようとした博衣こよりを窘めていたシーンも個人的には印象深かった)

計算違いで2個足りなかった風真いろはに対してはこっそり個人所有のダイヤで立て替えていた。この辺のライン取りが非常に上手い。

この後、マイクラ神ことカエラが自前の不死のトーテムを安値で売り始める。この不正取引(?)を阻止しようとした兎田ぺこらだったが、パワー英語が通じずアーニャに売られてしまった。

兎田ぺこらはその後カエラのもとに来た角巻わためとも遭遇しまた一悶着、この辺のやり取りが非常に面白かった。結局兎田ぺこらは、認めるでも強引に止めるでもなく、見逃すという選択肢を取った。

まとめると、兎田ぺこらはこうした規則と一つ一つの事案とのバランスの取り方が非常にうまく、それが特に最終日において際立っていた。

例外を認める、認めないの二つの選択肢の間にある適切な落としどころを素早く見つけられるのだ。この辺は、積み重ねた経験の賜物だろうか。

ルールが破られ過ぎて萎えることもなく、かといって特定のホロメンやそのファンが大きく悲しむことのないような快適な視聴体験は、兎田ぺこらの手によって成り立っているといっても過言ではないだろう。

最終日後半.ホロメンと視聴者へのサプライズ

最終日、エンダードラゴンを倒す、ということ以外はほとんど何も説明していなかった兎田ぺこら。

その前日討伐していたウィザーよりエンダードラゴンの方が弱く、装備的にも大きな余裕があったが、「最終日はウイニングランでもいい」「エンドラを複数出すとバグる」というような口振りで何も手を加えていないことを匂わせていた。

エンダードラゴンを倒すためには要塞という場所をまず探さなければいけないのだが、その先導役にこの企画内で因縁の深かった湊あくあを突然指名、こうした小さなサプライズも忘れない。

湊あくあが先導し進むホロメン一行はさながら遠足のようで、その様子を兎田ぺこらや、既に脱落していた桃鈴ねね、尾丸ポルカは神視点で温かく見守っていた。

エンダードラゴンと相対したホロメン達が見たのは同時に出現するウィザー2体。まさに最終決戦といった様相だった。

思えば「エンダードラゴンを複数出さない」とは言ったが別の敵を出さないとは言っていなかった!

しかもエンダードラゴンに対しては必要ないはずの牛乳(解毒アイテム)を所持し、コメントの指摘も無視していたのはこのためだったのか!

と、漫画の伏線回収のような激熱展開。こういうサプライズを実現させる発想力と演技力よ!

そしてウィザーを倒して感動のフィナーレかと思いきや、兎田ぺこら自身がラスボスとしてホロメン達に牙を剥き始める!

ホロ鯖RUSTを思い出させる展開のドラマチックな結末を、まだ見ていない人はアーカイブや切り抜きで見てほしいところだが、とにかくこの兎田ぺこらの大立ち回りが凄かったということは伝わってほしい。

真面目な話をすると、こうしたホロメン同士のサプライズやドッキリというのは箱企画だとたまにあるのだが、どうしても鳩行為という障害がつきものである。

兎田ぺこらの視聴者ごと騙していくスタイルはそれを乗り越え、新鮮な体験をもたらしてくれるのだ。

最後に

ホロ鯖ハードコアマイクラ、1週間ちゃんと追えていたわけではありませんでしたが、兎田ぺこら氏の配信者、企画者としての素晴らしさに感銘を受けまして、数ヶ月ぶりに記事を書こうと思い立ちました。

毎日色んな事件が起きて見ていて飽きない、素晴らしい企画だったと思います。ホロライブってやっぱりいいなと改めて思いました。

今回はただの感想に近い記事になってしまいましたが、考察や分析も思い付いたらまた手をつけてみようかなと思います。

ーーーーーここまで読んだーーーーー


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