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「書く人あれば読む人あり」~文章のリズム、文末の変化球~

※〈ちょこっと倶楽部・エディターコース〉メンバー向けの限定記事です
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前回の「書く人あれば読む人あり」では一文の長さについて書いた。
あまり長いのは読みにくく、入り組んだ文をほぐして短くする例も示した。

今回は、文章のリズムについて考えてみよう。
リズムといっても自分の文章は韻文詩歌ではないので関係ない、と思われる方もいるかもしれない。
いやいや、散文でもリズムというのはしっかりある。

たとえば、こんな文章はどうだろうか。

僕は元町を歩いた。
最古のコーヒー店で、復刻コーヒーを注文した。
一口含んで、僕は驚いた。
意外にすっきりしたコーヒーだった。

4行の読後の印象は「単調」ではないだろうか。
分かりやすいように短文にしているから、そこから感じる単調さはあるにせよ、それを差し引いても単調な文章であることは否めない。

4連続の「~た」が原因だ。
この文末、幼き頃に書いた作文を思い出さないだろうか。
子供は一文を書き上げるのに必死で、前後の文まで意識が回らず、結果として似たような文末の句が並んでしまうのだ。

リズムをもっとも特徴づけるのは文末。
「~た」が続くことで、単調なリズムが頭に刻み込まれてしまうのだ。
野球でいえば直球しか投げられず、すぐホームランされる投手といったところだろうか。

では同じ文末が続いてしまったら、どうすればよいか。
僕ならこんな手順で解決していく。

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