無本番・練習日記2021年8月16日~8月22日

2021年8月16日(月)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
 第1回目の緊急事態宣言以降完全に怠ってしまっていた音楽関係の本を読む作業を再開。そういえば以前も似たような状況で活字の読書を再開していたことを思い出した。あの時は論文の資料集めで、必要に迫られてのことだった。何にせよ、きっかけがあるのは有り難いこと。
 インターネットで調べれば何でも出てくる時代とは言うけれど、実際に本を読むと検索で出てくる情報に偏りがあることを教えられる。宣伝ばかりで、求めている肝心の情報が出てこないことも多い。
 ガチガチに硬直していた先週に比べ少し柔らかくなった(気がする)頭で、楽器を弾く。モダンもバロックも、今日は楽譜と向き合う練習。現在読み進めている本から示唆を得て、楽譜という素材を料理するのは自分自身であり、最終的には各自のセンスに委ねられるという考えに至る。理論的に正しくても、演奏者が生きている時代に即した演奏がある。「素敵じゃなきゃ、ウソだ」の言葉を思い出した。
 配置換えのされた頭で楽譜と音楽に向き合う。さてこれをアンサンブルで試し、活かせる機会が、近くあるかどうか。

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2021年8月17日(火)
練習お休み。
知識の仕入れを優先させた日。

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2021年8月18日(水)
練習お休み。

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2021年8月19日(木)
音階(C-dur , a-moll)
ヴュー:音程のための10の練習曲
クロイツェル:42の練習曲
 本来であれば、今日から4日間講習会を受講する予定だった。残念ながら新型コロナウィルスの影響で使用会場の休館期間が延長となってしまい、講習会は中止に。昨年に引き続き一年に一度の大きな行事が2年連続で中止となってしまった。ただただ寂しい限り。
 気を取り直して楽器のケースを開ける。開けたらバロックヴィオラのA線が切れていた。切れそうなD線は大丈夫で、大丈夫そうだったA線が先に切れてしまうとは。先にモダンで音階、ヴューの9番・8番、クロイツェルの41番をさらい、バロックヴィオラは弦の張り替え。

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2021年8月20日(金)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
音階(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 ジェミニアーニは昨日弦を張り替えた楽器の様子を見るために取り出した。練習方法の模索が滞ってしまっているため、課題や本番などが具体的に見えるまでは一度距離を置くことにした次第。「ごまかさない」がここ最近の練習テーマであることはモダンもバロックも変わらないため、音を出す時間は必要最小限に留める。その時が来れば、また練習時間を増やすことになるだろう。

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2021年8月21日(土)
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番 Prelude
 上記の曲をIMSLP(ペトルッチ)でダウンロードした楽譜を使って、バロックヴィオラで弾いてみることにした。当然のことながらモダンヴィオラで弾くのとは楽器の感触が違い、ボウイングをどのようにすれば良いか戸惑う。楽譜に書いてある情報が全てではなく、譜面には書いていない情報、当時の人達にとっては当たり前だったことを読み取ることが重要と言うけれど(この辺りは歴史物の創作物に接する時に似ている)。理論的に正しいことが良い演奏に結びつくとは限らないし、当時は聴衆も知識を持って聴くことが前提とされていたみたいだし。色々考えながら弾いていたら、半ページを進めるのがやっととなってしまった。
 今日の反省:考え事や作戦を練るタイミングは、音を出す時間と別にするべし。

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2021年8月22日(日)
ジェミニアーニ:ヴァイオリン教本 The Art of Playing on the Violin
音階(C-dur , a-moll)
F.A.ホフマイスター:ヴィオラのための12の練習曲
 バロックヴィオラの安否確認も兼ねてジェミニアーニの9番、モダンヴィオラは音階とホフマイスターの練習曲の5番。昨日練習中に色々考えたことは、「結局は己のセンスに委ねられる」という結論にまとめられてしまった。自分でも呆れるくらい簡潔な言葉でまとまっているが、果たしてこれで良いのだろうか。ただこれが自分の耳や意思をごまかさずに済む近道であることも確かだ。

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