第五回こむら川朗読小説大賞前半戦ピックアップ5選
みなさん進捗どうですかーーー?
2022/07/15の朝9時時点でのレギュレーションを満たした作品は41作でした!
はじめましての方も多く、すごくうれしいです。
闇の評議員のみなさんはマジでめちゃくちゃ大変だと思うのですが、どうにか講評を乗り越えていきましょう!
こむら川小説大賞の主催者PUに入れなかったからと言って大賞選考レースに入れないとか、賞を貰えないと言ったことはありません。
気にしたり、落胆しすぎず、他の気になる作品などを読んでくれたらいいなと思います。
読み専の方なども、自分の推し作品を作ったり、参加者の方も気になる作品を読んで一言褒め感想などを呟いてくれたらいいなと思います。
↑【雑談】第五回こむら川朗読小説大賞について話そう【#こむらいぶ】
これは少しの時間ですが、PU作品を決めながらほとんどの作品に触れた配信です。
概要欄にタイムスタンプがあるので、そこから気になる作品の紹介や、自分の作品に触れている部分を見てくれるとうれしいです。
それでは、以下からは僕の独断と偏見で選んだ第五回こむら川朗読小説大賞の前半戦ピックアップ5選です。よろしくお願いします!
Lemon/大澤めぐみ
学校に行けなくなってしまった妹を元気づけようと、おれは米津玄師を家に連れて帰った。
大澤めぐみさんのLemon、引きこもりの妹のために色々とすっ飛ばして米津玄師を家に連れてきたお兄ちゃんの話です。
導入から「どういうこと?」と引き込まれ、最後はいい感じで終わる大澤めぐみさんの魔法のような怒濤の短編でした。
僕も米津玄師さんについては曲をふんわり知っているだけなので、米津玄師に詳しくない人は共感するし、詳しい人はツッコミに回れるみたいなバランスがすごいなと思いました。
3000字以上6000字以下の作品の規模感のお手本としても、とても素晴らしいバランスの作品で、ぐいぐい場面を動かしてお話を進めていくおかげでテンポ良く作品を読み終えました。
3000字じゃ短くて何も書けないよ! と迷っている方にも「これだけのことが書けます」と突きつけてくるような作品。
最後が本当にいい感じなのでみなさん読んでください。
池中さんは池の中/いぬきつねこ
池に沈んでいた頭蓋骨を拾った僕は、女の幽霊に取り憑かれた。
幽霊池中さんと、僕、佐々木が過ごすちょっとホラーな日々。
第三回こむら川小説大賞の大賞作品「やがて空より帰る」の作者さんです。今回の作品も水にまつわるお話なのですが、今作はやがて空より帰ると近いようで遠い水に関わるお話です。やがて空より帰るが澄んだ水なら、こちらは作中に出てくるとおり濁った水という印象の作品でした。
ですがじめっとしたホラーというよりは、池中さんと主人公である佐々木がいろいろな日々をすごしていく描写が中心です。
6000字なのですが、こちらの作品も主人公がぐいぐい動いていき、結末へ向かっていく部分と、この場面を見せたいのだろうなというものが明確で構成の良さが目立つ作品だと思います。
どういう作品を書けばいいのだろうと悩んでいる方にもおすすめの作品です。
今までの呪い、これからの呪い/白木錘角
僕は妙なモノを引き付ける。それも質の悪いモノを……
悪いものが見えてしまい、そいつらが事件を起こすのだと相談する男のお話です。
優しそうな男性に語り部である男は「自分が悪くて力の強いものを引き寄せてしまう」という呪いのような自分の半生についてを吐露しはじめます。
前後編を非常に巧妙に利用した作品で、その構成がタイトルにもかかっていて読み終わったあとすごく気持ちよかったです。
呪いという概念、すごく大好きで「これからの呪い」部分がなんなのか予想をしながら読むのも楽しいと思います。
どんな呪いを受けて、そしてこれからの呪いはどのようなものなのか……読んで確かめてみてください。
逆光の樹影、ガラスのリノウ/故水小辰
太平洋戦争ぐらいの昭和のBLです。
関西弁フェチなのでもう最高ーーーーーーーーー!となった作品です。
病弱年上お兄さんはいいぞ……ちょっと髪の毛が長いのも最高。
登場人物のやりとりも素晴らしいのですが、作品としても読み始めてすぐにわかる舞台設定、「看護婦さんの案内で俺の部屋に現れたあいつ」でわかる主人公の状態が、とても読者に親切な導入でめちゃくちゃ読みやすかったです。
タイトル回収の部分もなのですが、こう! 二話の雰囲気がすっごくすきです。
朗読小説大賞ということと、今回大賞作を読んでくださる鹿さんが関西弁ということもふまえているとても良い作品でした。
和人さん……めちゃくちゃ好き。よかった。年上病弱男はいいぞ……。
ウルトラ・エクストリーム・マキシマム・シャイニング・グラビティ・サチュレイテッド・スーパー・ムーン・フォール・アウト・アット・トゥナイト/モリアミ
地球史上最大にして最初で最期の天体ショー、ウルトラ・エクストリーム・マキシマム・シャイニング・グラビティ・サチュレイテッド・スーパー・ムーンがフォール・アウト・アット・トゥナイト
こちらエクストリーム・マキシマム・シャイニング・グラビティ・サチュレイテッド・スーパー・ムーンをノリでウルトラ・エクストリーム・マキシマム・シャイニング・グラビティ・サチュレイテッド・スーパー・ムーンがフォール・アウト・アット・トゥナイトするというお話です。
配信で口に出してタイトルを読んだのですが、噛まずに言えるとめちゃくちゃ気持ちがいいですね。
一人二役でも良いし、二人でもいいので誰か朗読をして欲しい。
めちゃくちゃ面白くて、構成も物語も美しいお話でした。
いいから読め! 読んで!
ネタバレされる前に読んで欲しい一作です。
以上の主催の独断と偏見による五作が前半戦ピックアップでした。
まだまだ締め切りまでは一ヶ月以上あるので、評議員の心臓を狙うなり、自分の好きをぶつけるなりしてくれるとうれしいです。
おもしろくないからとか、拙いからピックアップしないわけじゃないですし、評議員は三人いるので、ピックアップされてなくても大賞の可能性はあります。
では! 進捗は計画的に!
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◆参考サイト
◆第十一回本物川小説大賞 大賞は ナツメ さんの『これはフィクションです』に決定! - 大澤めぐみの落花流水 https://kinky12x08.hatenablog.com/entry/2020/12/21/004802
◆本物川小説大賞歴代講評
http://kinky12x08.hatenablog.com/archive/category/%E6%9C%AC%E7%89%A9%E5%B7%9D%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E5%A4%A7%E8%B3%9E
前回までのこむら川小説大賞の様子はこちら
◆こむら川小説大賞
https://www.comrasaki.com/?page_id=29
◆朗読 鹿の苑/鹿さん
https://youtu.be/3TMUwGSjvyk