【お知らせ】「瑠璃色の彼方へ 秋山圭『「ウルトラマリン」の旅人―渡良瀬の詩人 逸見猶吉』」

発売中の思潮社『現代詩手帖』2021年6月号(特集「詩≒美術?」)に書評「瑠璃色の彼方へ 秋山圭『「ウルトラマリン」の旅人―渡良瀬の詩人 逸見猶吉』」(作品社)を寄稿しました。


冒頭のごく一部だけ画像で。


近年、植民地文学研究の文脈でも言及が相次ぐ詩人逸見猶吉(足尾銅山鉱毒事件で強制廃村となった谷中村出身)についての小説評です。関連書の紹介にも努めました。
書評の機会を頂き深謝。


書評では
菊地康雄『定本逸見猶吉詩集』『逸見猶吉ノオト』
森羅一『逸見猶吉の詩とエッセイと童話』
尾崎寿一郎『詩人 逸見猶吉』
復刻版『満洲浪漫』
尾崎秀樹『旧植民地文学の研究』
川村湊『異郷の昭和文学』
守屋貴嗣『満洲詩生成伝』
大島幹雄『満洲浪漫 長谷川濬が見た夢』
司修『孫文の机』『現代詩手帖』(201908)特集「東アジアのパースペクティブ」
坂井信夫『冬の蟬 坂井艶司と「満洲詩」の時代』


にも限られたスペースではありますが、書名だけでもと言及しました。

そのような先人たちの試みを踏まえて、または同時代的な伴走者として秋山圭さんの小説が生まれたと考えたからです。


興味深いラインナップの『現代詩手帖』じっくり拝読します。
個人的には天牛美矢子さんたちの作品を論じた京谷さん。
水田宗子さん『白石かずこの世界』『富岡多恵子論集』『詩の魅力/詩の領域』評(評者:河津聖恵さん)も楽しみ

思潮社
http://shichosha.co.jp/gendaishitecho/
作品社
https://sakuhinsha.com/japan/28409.html

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